【ニューヨーク現地取材】911から15年、ワールドトレードセンターの現在
2001年9月11日ニューヨークで同時多発テロの悲劇が起きました。ニューヨークは深い悲しみに包まれ、経済的にも大きな打撃を受けました。そしてあの時から、15年。ワールドトレードセンターは、どのように変わったのでしょうか。
ワールドトレードセンターの名前は残されている
中央にある尖塔のついたビルディングが、ワンワールド・トレードセンター(One World Trade Center)。
当初はテロの記憶を呼び起こすため、フリーダムタワー(Freedom Tower)と呼ばれていましたが、2009年に改称されました。やはり、WTCの名前(過去)を忘れないためだと思います。WTCは、工事中も含め1-7まであります。
現在のWTC
全米一の高さを誇るビルでは100-102階にある展望台が有料(大人32ドル)で公開されており、ニューヨーク全体を見渡すことが出来ます。
ヴォーグやニューヨーカーなど有名雑誌を刊行している、大手出版社コンデナスト社(Conde Nast)をはじめ、保険会社などがテナントとして入居しています。
忘れないために 911メモリアルミュージアム
911メモリアルミュージアムは、観光シーズンもあってか長蛇の列。入場料は24ドル。
世界中の人が15年前のテロにまだ関心が高いことは、ニューヨークに住む者にとってはうれしく感じますね。
旧WTC跡地 メモリアル
旧ワールドセンターの跡地は、絶え間なく水が流れる二つのプール(慰霊のメモリアル)になっています。ふと、長崎原爆死没者追悼平和祈念館の水盤を思い起こしました。
この場所は、ニューヨークに住む者にとっては辛い場所で、筆者は15年経って初めて近くまで行きました。しかしながら悲しくて、長くはいられませんでした。
直接でなくても、ニューヨークの誰もがテロの悲劇を経験しているのです。
訪れる方にお願いしたいこと
1.この場所は、期せずして亡くなった約3000人もの方の名前が刻まれた、悲しみの場所です。テーマパークではありません。敬意を持って訪れるようお願いします。
このメモリアルで、Vサインやジャンプをして、写真を撮らないでください。デリカシーにかける観光客を見て、残念に思いました。
2.水の流れるプールは、美しく保っています。
トレビの泉ではありません。コインや花を投げ込まないでください。
白い翼を広げたようなビル オキュラス(Oculus)
2016年8月にオープンしたばかりの、ショッピングモール、オキュラス(Oculus)。
翼を広げたような白い空間のビルは、スペインの建築家によって、10年以上の歳月をかけて完成しました。
目にしみるような白、巨大な吹き抜け。アップルストアや多くの高級ファッションブランド店が入っており、インド系、中国系の買い物客が目立ちました。
ニューヨークは悲しみを乗り越える
2015年4月に、商業複合施設ル・ディストリクト(Le district)がオープンしており、ニューヨークのワールドセンターは、活気を取り戻そうとしています。
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同時多発テロがあったことで、ニューヨークは悲しみを知り、痛みを知り、お互い助け合うことが多くなりました。
筆者の知る限りでも、当時WTC内の日本企業に勤めていて命からがら生き延びた方、同居していた婚約者が亡くなり郊外へ引っ越された方、亡くなられた方の知人など、悲しい経験を抱えた方がいます。経験した方は、15年経った今もなお、当時について多くを語りません。
[All Photos by Hideyuki Tatebayashi]
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