ビンテージモデルが欲しい!? 8月に行われた「オートモビルカウンシル2016」を振り返ってみた
▲ビンテージカーからヤングタイマーまで多くの車が展示されたオートモビルカウンシル。会場ではロードスターベースのアバルト 124スパイダーが日本初公開されるなど、車好きを魅了する新しい形のイベントでした
展示車両をその場で販売するユニークなショー
ビンテージモデルが欲しいとは言っても、やはりビンテージですから中古車市場にたくさん溢れているわけではありません。本気で購入するとなると、車を探すのも扱っている専門店を探すのも大変……。
そんな人のために、8月に初開催された「オートモビルカウンシル2016」という自動車ショーを振り返ってみます。本イベントは国内外の自動車メーカーやヘリテージカーを扱うショップが貴重な車を多数展示。しかも、展示車の多くに「プライスタグ」が付けられおり、気に入った車があればその場で商談して実物を購入できるという珍しい試みも行われました。実際、このショーでかなりの車が売れたという話です。
そこで今回はショーで見つけた、頑張れば手が届きそうなモデルを紹介します! この中には実際に売れたものも含まれていますが、相場の参考にもなるので会場で付けられていたプライスも掲載します!
ゴルフ2の名店として知られる「スピニングガレージ」
カーセンサー本誌、およびカーセンサーnetで連載している「Bosensor」でも取り上げた、ゴルフの専門店であるスピニングガレージ。今回のショーでは、ゴルフ2やシロッコなど4台を展示していました。その中から2台紹介しましょう! なお取材時にまだ車両にプライスボードが付いていなかったため、販売価格は不明です(ゴメンナサイ・・・・・・)。
▲ホットハッチブームの立役者として知られるフォルクスワーゲン ゴルフGTI。ゴルフ2のGTIは、最初は8バルブでしたが後に16バルブに変更されます。赤いラインの入ったグリルが只者ではないことを物語りますね
▲初代ゴルフ(ゴルフ1)をベースにジウジアーロがデザインしたクーペがシロッコ。写真は1982年にデビューした2代目シロッコ。初代同様、直線的なデザインが特徴的です
フランス車で困っている人を助けたいがモットーの「原工房」
原工房の原社長はプジョーがローバージャパンによって輸入されていた時代からプジョーに関わっている人物。現在でもプジョーを中心にルノーやシトロエンも扱う、フランス車の老舗です。会場にはホットハッチの人気モデルと80年代後半に発売されたプジョーの上級モデルを展示していました。
▲ゴルフと並びホットハッチの人気モデルだったプジョー 205GTI(231.49万円)。デビュー時は1.6Lエンジンを搭載していましたが、途中で1.9Lエンジンに変更。最高出力は120psに達します。モールに施された赤いラインとフロントバンパーの大きなフォグランプが特徴です
珍しいフランス車も多く扱う「L.F.A.」
かつてフランスに存在したシムカやシトロエンのレアなモデルを展示していたL.F.A.は欧州仕様のフランス車やビンテージなフランス車を得意としています。
▲ルノー 5のライバルモデルだったプジョー 104は、1972年から1988年まで生産されたモデルです。この104(300万円)は1977年式で、走行わずか2200kmという奇跡の1台
1950年代~70年代のビンテージカーを得意とする「ワールドヴィンテージカーズ」
広島に本社を置くワールドヴィンテージカーズはイタリアンビンテージを数多く扱ってきた、創業40年を越える老舗です。「オートモビルカウンシル2016」では1950年代から1970年代までの珍しいモデルを展示していました。
▲1963年から1976年まで製造されたランチア フルヴィア。展示車両の1973年式クーペ1.3Sモンテカルロ(527万円)は、1.3LのV型4気筒を縦置きにした前輪駆動という凝ったメカニズムを採用しています。WRCでも活躍したモデルで1972年にはモンテカルロラリーで優勝しました
▲1964年から1973年まで製造されたフィアット 850。オープンモデルのスパイダーは1965年デビュー。デザインはベルトーネに在籍していたジウジアーロが担当しています。展示車両(408万円)は1972年で、排気量が0.9Lに拡大された850スポルト・スパイダーと呼ばれるモデルです
フォルクスワーゲン タイプ1の名店として知られる「フラット4」
1938年から2003年まで65年にわたり製造され、世界中で愛されたビートルことフォルクスワーゲン タイプ1。日本でも人気の高いこのモデルは多くの専門店が存在します。東京・目黒にあるフラット4はそんなタイプ1の超有名店。タイプ1以外にも多くのビンテージVWを扱っています。
▲タイプ1をベースにコーチビルダーのカルマン社が作ったカルマンギアには、クーペとカブリオレが存在します。展示車両は1959年式(496万円)。流れるようなボディデザインが美しいですね
京都にあるビンテージシトロエンショップ「アウトニーズ」
アウトニーズはシトロエン好きの中では超有名なショップです。ハイドロ・ニューマチック・サスペンションならではの船のような乗り心地はビンテージシトロエンならではの魅力。会場にはシトロエン SMと3台のシトロエン DSが展示されましたが、すべて売約済みになったそうです。
▲420万円のプライスタグが付けられた1972年式シトロエン DSスペシャル。1955年にデビューした前衛的なデザインのこのモデル。現在のシトロエンが展開するDSブランドもこの車名からきています
ショップとファンの距離が近いこのイベントが大きく育っていくことを願って
第1回だった今年の「オートモビルカウンシル2016」は、ショップの展示車両が約80台でした(メーカーの展示は約30台)。規模としては決して大きいものではないですが、その分ヘリテージカーファンがゆったり見学できる、ショップと来場者の距離が近い素敵なイベントだったと思います。展示車両をその場で買えるという新しい試みがいい形で広がり、出展するショップも増えてイベントがさらに盛り上がることを期待したいですね。
ちなみに会場では一般庶民にとっては夢のまた夢というモデルもすぐ近くで見ることができました。最後に夢のスーパーモデルを3台紹介しましょう!
▲東京・目黒にあるプラネックスカーズが出展したマツダ コスモスポーツの後期モデル。車両価格2500万円という文字どおりコンクールコンディションの1台
▲同じくプラネックスカーズが出展したトヨタ 2000GT。お値段はなんと1億円!! こんな車を間近で見られるイベントなんです!
▲静岡県浜松市にあるショップナインプロダクションが展示した1964年式ポルシェ 356カレラ2 2000GS。プライスタグは5960万円!text/高橋 満(BRIDGEMAN)
photo/高橋 満(BRIDGEMAN)
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