ステップワゴンハイブリッド、ライバルを凌駕する燃費で登場か

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▲ステップワゴンに待望のハイブリッドが加わるのは、2017年後半。標準車とエアロ系スパーダの両方に設定されるだろう。同時に小規模なマイナーチェンジも実施か

▲ステップワゴンに待望のハイブリッドが加わるのは、2017年後半。標準車とエアロ系スパーダの両方に設定されるだろう。同時に小規模なマイナーチェンジも実施か

国内販売には欠かせないハイブリッド

ライバル車にはないダウンサイジング過給を得て2015年4月に登場した現行ステップワゴン。リアにはわくわくゲートが備わっており、狭い場所でも開け閉めできる横開きドアはユニークなアイデアながらも、販売状況はライバルに水をあけられている状況だ。

トヨタのヴォクシー/ノア/エスクァイア3兄弟は、勢力を保っており、2016年5月には、3車合わせて約1万2200台が売られた。そのうち、ハイブリッドが占めた割合は、39%だ。また、日産のセレナにはマイルド方式とはいえ、同様にハイブリッドがラインナップされていて、販売台数の約80%を占めている。

国内では、ハイブリッドがいまだに根強い力を持っており、車を購入する際には、「ハイブリッドか、否か」を選択基準にしているユーザーは多い。カタログ燃費が優れていて、購入時に一部の税金が免除される他、燃費が良くてランニングコストが抑えられるはずといったイメージが強みを発揮して支持を得ているのだろう。

▲オデッセイハイブリッドは、独自のハイブリッド機構、i-MMDを採用。また、駆動用のリチウムイオン電池をフロントシート下に搭載することで、パッケージングへの影響を最小限に抑えている

▲オデッセイハイブリッドは、独自のハイブリッド機構、i-MMDを採用。また、駆動用のリチウムイオン電池をフロントシート下に搭載することで、パッケージングへの影響を最小限に抑えている

ステップワゴンハイブリッド、27.0km/Lを突破か

では、ホンダは背高ミニバン市場にハイブリッドカーを投入するのか。答えはYESで、すでに準備は始まっている。言うまでもなく、ベースに用いられるのは、ステップワゴンで、ホンダ独自の2モーター式ハイブリッド機構である、i-MMD(インテグレーテッド・マルチモード・ドライブ)が起用される。

トヨタのTHS-IIと比べて、i-MMDはモーターで走る領域が広い。バッテリー残量が減るとTHS-IIは、エンジンでの駆動を始めるが、i-MMDはバッテリーを充電しながらモーターで走り、直接エンジンから駆動力を取り出すことはない。この点が大きな違いで、効率の良さに対する考え方の違いが如実に現れていると言えよう。

ただし、高速域でのモーター走行は、逆に非効率になってしまうため、i-MMDには車速が一定速を上回ると、締結するクラッチが備わっている。これによって、エンジン直結状態となり、高速域においてもロスの少ない状態で走ることができる。

このi-MMDが、ステップワゴンに設定されるのは、2017年秋から。オデッセイと同じく、リチウムイオン電池と制御ユニットはフロントシート下に搭載されて、パッケージングへの影響は抑えられる。JC08モード燃費は、ノア3兄弟の23.8km/Lを上回ることは確実で、27.0km/Lを突破する可能性もある。

▲編集部が予想した現行ステップワゴンの生産計画。背高ミニバンに対するホンダの考え方がわかる

▲編集部が予想した現行ステップワゴンの生産計画。背高ミニバンに対するホンダの考え方がわかる

上のグラフにまとめたように、今年ステップワゴンは通年で6万8000台の生産が計画されている。ハイブリッドが初めて販売される2017年には、約36%をそのi-MMD搭載車が占める見通しだ。

以後、モデルチェンジが行われる2022年まで生産は続くが、計画を眺めると著しく右肩下がりになっているのが気になる。実際には、極端な販売減を避けるためのテコ入れが行われる可能性もあるが、この計画は背高ミニバン市場の先行きが怪しいことの裏返しであるのかもしれない。

※2016年8月15日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】

■予想発表時期:2017年9月

■全長×全幅×全高:4735×1695×1840(mm)

■搭載エンジン:2L 直4+モーターtext/マガジンX編集部

photo/マガジンX編集部

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