『水木しげる漫画大全集』電子書籍化 生前の作品を完全収録

『水木しげる漫画大全集』電子書籍化 生前の作品を完全収録
『水木しげる漫画大全集 ゲゲゲの鬼太郎(1)』
漫画家・水木しげるさんの集大成となる『水木しげる漫画大全集』第1期(全33巻)の電子書籍版が、8月3日より順次配信開始となった。

本書は、「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記などさまざまなジャンルに及ぶ水木しげるさんの漫画作品を、妖怪研究家としても知られる作家の京極夏彦さん責任監修のもと、完全に網羅。

初収録の作品や、カラーページ・2色ページも収録。最新デジタル技術を駆使し、最高の画質で収録されている。

水木しげるの集大成が電子書籍化

『水木しげる漫画大全集』は、現在、第2期(全68巻)まで刊行中。そのうち第1期の全33巻が、8月から10月にかけて順次配信される。

「できる限り全部収録すること」「できる限り正しい形にすること」「水木しげる先生の意向を汲んだ全集」を重要視し、水木しげるさんが生前に手がけた作品を余すところなく収録。

今回の電子書籍化にあたって、京極夏彦さんよりコメントが寄せられている。

『水木しげる漫画大全集』は次のような方針で編集しています。
まず、「できる限り全部収録すること」。全集ですから当然なのですが、これはなかなか大変です。漫画のみならず、漫画に関係する画報やイラスト、一コマ漫画など、今まで見逃されていたものや、絵物語・絵本なども徹底的に調査・蒐集しています。
 次に、「できる限り正しい形にすること」。著者の意志に反して改変されたり、ページの都合でカットされていた部分を本来の形に復活させました。連載の扉絵や大きなコマなど、今までの単行本では見ることができなかった絵柄も完全収録を目指しています。異同箇所も明確にわかるように、資料を設けるなど工夫をしました。
 最後に、「できる限り美しくみせること」。半世紀以上にわたる画業の中では、紛失してしまったり、破損・劣化してしまった原稿も少なくありません。そうしたページを諦めずに、デジタル処理で本来の形に戻しています。復刻版ではなく、完全版を目指しました。
 そして何より、本全集は著者である「水木しげる先生の意向を汲んだ全集」にすることを重要視しております。先生は昨年惜しまれつつもご逝去されましたが、その遺志を継ぎ、水木先生にご納得いただけるような本作りを心掛けるよう、スタッフ一同、日々作業にいそしんでおります。
 こうした方針で作られた『水木しげる漫画大全集』は、はからずも電子書籍化に相応しいクオリティとヴォリュームを備えた本となりました。完結のあかつきには100冊を超える大部の全集になりますが、電子書籍ならスペースの心配も要りません。
 水木しげるの美麗なペンタッチを、ぜひ「画面上」でお楽しみ下さい。

水木しげる漫画大全集編集委員会一同
監修者 京極夏彦京極夏彦さんコメント

引用元

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