ソフトバンクホークス、ポストシーズンの呪いから解き放たれるか!?
貯金42、交流戦含むセ・パ全11球団に勝ち越す史上初の完全優勝。2位の日本ハムとは17.5ゲーム差、対戦する西武相手には20.5ゲーム差。打率・防御率・盗塁数・失策の少なさは両リーグ通じて1位。走攻守すべてにおいてナンバーワン。それでも、ソフトバンクホークスのファンは安心できない――。2011年11月3日に日本シリーズ出場を懸けたパ・リーグのCS(クライマックスシリーズ)ファイナルが開幕する。注目はソフトバンクが勝てるかどうかだ。何と言っても、このチーム、ポストシーズンにはとことん弱いのである。
ソフトバンクホークスは、前身のダイエー時代に福岡へ本拠地を移転。長らくBクラス(4~6位)に低迷していたが、1998年に3位になると、翌99年には移転後初優勝を飾り、日本一にも輝いた。これをきっかけに毎年優勝争いを演じる常勝軍団に成長。2003年には再び日本一になった。しかし04年にポストシーズンが導入され、上位3チームによるプレーオフが行われると、昨年まで7回中6回も出場しているのに、日本シリーズ進出は1度もなし。その間、レギュラーシーズンでのリーグ戦優勝が3度あったにもかかわらずである。
この勝負弱さからインターネット上では、ポストシーズンでソフトバンク(ダイエー)が敗退することを「秋の風物詩」と呼ぶ、何とも失礼な習慣ができてしまった。また、主軸打者の松中信彦選手の不振も「風物詩」の1つで、マネージャーが10月27日に掲載したブログによれば、骨折離脱からの復帰に向けて病院でひざの検査を行う松中選手に対して、「復帰しなくていいよ。いない方が勝つからな」と大声で言う中年の人物がいたという。松中選手は既にチームに合流、フェニックス・リーグ(秋季教育リーグ)で実戦復帰も果たしており、CSでは代打で出場する可能性がある。
昨年はリーグ戦で15勝9敗と好相性だったはずのロッテ相手に王手をかけながら、3連敗で涙をのんだ。このため球団はリーグ優勝したにもかかわらず、悲願のCS突破・日本一のために「金満球団」との批判を甘んじて受ける覚悟で、FA(フリーエージェント)の内川聖一、細川亨の2選手とアレックス・カブレラを獲得する大型補強を実施。その結果、今季のソフトバンクはホークス史上最強とも呼ばれる強さを見せ、独走で連覇を飾った。CSファイナルの対戦相手・西武との今季のリーグ戦成績は15勝5敗4分で、昨年同様にお得意さま。果たして、ソフトバンクは「風物詩」の呪縛を解き放ち、リーグ戦と変わらぬ強さを発揮できるのだろうか。
(野吟りん)
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