コンビニ、スーパーで気軽に買える”アンダー1,000円ワイン”、自宅で”せんべろ”可能なおすすめ銘柄はこれだ!

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「ワインが好き」なんてうかつに口に出してしまうと、通の方々から袋叩きにあってしまうのではと恐れる気持ちがあるのでは? もちろんワインの道は深い。しかしもっと肩の力を抜いて味わえる”アンダー1,000円ワイン“にだってそれなりに美味しいものがあるはず。そんなデイリーワインを飲み比べてみた!

今夜は”コンべろ”! コンビニ、スーパーで”せんべろ”を実現する美味しい低価格ワイン!

“せんべろ”という言葉がある。通常は飲み屋関係を表す言葉で、予算1,000円でベロベロに酔っ払えるという格安居酒屋などを指す。ということは千円札を握りしめてコンビニやスーパーに行けば、きっと1,000円以下の価格できっちり酔えるワインが存在するのではないかと思ったのが”アンダー1,000円ワイン”企画の発端。

 

ワインというと難しい顔で「ネズミのおしっこの味がする」などと批評しないといけないという高尚で理解の難しい趣味と考えられがちだが、近年ブームを呼んでいるのはもっとライトに食事と一緒に仲間とワイワイ楽しみながら味わうデイリーワインと呼ばれる流れ。なので細かいことはアレだがお酒は好きでワインも美味しいよね、というのが一般庶民の感覚ではないだろうか。今回はそうした気軽に買えて楽しめる赤ワインを飲み比べしてみた。

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今回比べてみたのは5本。キリングループのワイン事業の中核を担い、「おいしい酸化防止剤無添加ワイン」が10年連続売り上げ1位を誇る、日本にデイリーワイン文化を定着させた「メルシャン」から発売されている赤ワインの比較だ。

『アンダー1,000円ワイン』の特徴は誰にでも楽しめるわかりやすさ

よくバラエティ番組などでも高級ワインと格安ワインを飲み比べさせてどちらが高級か当てさせるという企画が放送されているが、そこでわかるのは、ワインの美味しさを本当にわかる人は世の中にそんなに多くないこと。

 

そもそもワインの値付け自体が非常に複雑というのも価格が判断基準にならない要因だ。一粒ずつぶどうを丁寧に選定して選べば高価になるし、そこが名高い畑ならば高値が付くし、国によって格付けされたワインはさらに高騰しやすい。もちろん年ごとの豊作・不作にも左右されるし、世に出た数が少なければ希少性で高くなるというあたりはもう常人の想像を絶する。

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ところが一般にデイリーワインと呼ばれるものはもっとわかりやすい。企業努力の賜物か、ひと昔前までは3,000円くらい出さないとまともなワインは買えないというのが通説だったが、近年では1,000円以下でも十分一般庶民には美味しいと言えるワインが増えたし、最近では500円台でも美味しいと銘打つワインも珍しくなくなった。

 

他にまことしやかに語られるもので、安いワインにはフルボディ・タイプのワインは存在しないなどと言われるが、これも誤解。価格が味に直結しないので、実際にリリースもされている。ただフルボディが美味しく感じるかは、飲む人次第。そう、自分の舌を信じることこそのデイリーワインを楽しむ秘訣なのだ。

 

また高価なワインと明らかに違うのが、ペットボトルを採用しているものが多いこと。とはいえ近年のワインに使用されているものは特殊な加工を施しているものも多い。内側に特殊コーティングをすることにより酸素透過を防いでいるので、ペットボトル=品質に不安というわけではないので念のため。

 

それでは実際に”アンダー1,000円ワイン”5本を飲み比べてみよう。

「フランジア 赤」

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(720ml/PET・希望小売価格 税抜670円・2003年発売)
アルコール度数 12.5% 原産国 アメリカ・カリフォルニア

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【特徴】
21年連続でワイン販売量世界No.1を誇り、100年以上世界中で愛されているカリフォルニア・ワイン。フレッシュでフルーティな味わいを実現するため、ブドウを朝摘み、果実が冷えているうちに醸造をはじめる作り方が特徴。販売量も世界一。やや辛口で渋みは中くらい。ライトミディアム・ボディ。

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【評価】
軽快さが売りのカリフォルニア・ワインを代表する銘柄。ラズベリーやアメリカンチェリーを思わせるフルーティーさは、まさに華やかなぶどうのお酒。とはいえきちんとワインならではの深みもあるし、適度な甘みと酸味で後味もすっきり。残るのは新鮮なぶどうを皮ごと食べた時のような感覚だ。

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メーカーの推奨する通り、その日の体調によってソーダで割ってスプリッツァーとして楽しんだり、ロックで楽しんだりと肩の凝らない飲み方のしやすいワイン。にこやかになりそうな酔い心地もマル。

「プードゥ メルロー&カルメネール」

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(750ml/びん・希望小売価格 税抜610円・2016年6月21日発売)
アルコール度数 12.5% 原産国 チリ

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【特徴】
世界第2位の面積のブドウ畑を所有している1883年創業のチリで最も歴史のあるワイナリー「コンチャ・イ・トロ社」の製品。チリ・ワインが有利なのはぶどうにつく害虫がいない土地柄なので農薬を使わずに栽培できるところ。またもともとはフランスの苗木が移植されたので、基本は同じ。

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チョコレートやチェリーのような濃厚かつスパイシーで豊かな香りが特徴。カルメネールをブレンドする事でメルローの力強さに滑らかさが加わり、口当たりを良くしている。やや辛口で程よい渋味が飲みやすい。ミディアムボディ。ガラス瓶を使用している。

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【評価】
美味しいコーヒーもそうなのだけれど、美味しいと感じる飲み物は酸味のバランスが取れていて、一瞬おいしい水の味がするもの。この「プードゥ メルロー&カルメネール」も酸味が少なめで上質なミネラルウォーターのようにスッと口に入ってくる。後味はとてもさっぱり。ただまろやかさを生み出すタンニンも豊富なせいか、しっかりワイン感。ブラインドテストでこれが600円台と気づく人は相当なツワモノな気がする。

「ビストロ 赤」

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(720ml/PET・希望小売価格 税抜400円・1995年発売)
アルコール度数 11% 原産国 日本

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【特徴】
ワインの成分の中には、魚介類と合わさることで「生臭さ」を引き起こす鉄分が含まれているが、それをメルシャン独自の技術でほぼ取り除いて魚系のメニューとの相性を高めたフードマッチ製法を採用したのが「ビストロ」シリーズ。ウィンドウズ95の時代から愛され続けているデイリーワイン/テーブルワインの老舗銘柄。世界各国からぶどう果汁を入手して国内醸造。ライトボディ。

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【評価】
フードマッチ製法のおかげか、食事のお供としては抜群の性能を誇るライトなボディの「ビストロ 赤」。料理を一切邪魔しないその佇まいはまさにデイリーワインとしての定番だ。ただその穏やかな渋みとまろやかな優しい味わいは反面で没個性となる。つまりワインとしての個性は今ひとつ。あくまで料理を盛り立てる名脇役と感じた。製法ゆえに赤ワインだが魚介類にも合うという万能さはすごい。

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飲みやすいのでグイグイいってしまいがちだが、きちんと酔っ払うので立てなくなるほど飲まないように気をつけて。

「おいしい酸化防止剤無添加赤ワイン」

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(720ml/PET・希望小売価格 税抜570円・2003年発売)
アルコール度数 11% 原産国 日本

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【特徴】
海外からの輸入による品質劣化を防止するために輸入ワインなどに添加されているのが雑菌繁殖を防ぐための酸化防止剤。裏ラベルに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」と書いてあると、その字面が恐ろしげなのでつい敬遠したくなるもの。だがそんなに悪者ではないというのがワイン業界の常識。ちなみにフランスでは入っているのが当然という意味合いでラベル表示の義務もない。ただ稀に喘息などのアレルギー反応を起こす過敏な人もいないことはないので、こうした酸化防止剤無添加を表明するワインが人気だ。

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そういった添加物を嫌う最近の風潮とコンビニエンスストアでの目立つ展開で認知度が高いのがこの「おいしい酸化防止剤無添加赤ワイン」。同様に白も存在し、これは「まろやかな味わい」の方。同じ仲間に「ふくよかな味わい」というのもあり、そちらは渋みとボディ感が強いのが特徴。甘辛で言えばまさにセンターの中口で、渋さ控えめのミディアムボディ。輸入ぶどう果汁を使用。

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【評価】
日本人の好むフルーティーさが特徴の「おいしい酸化防止剤無添加赤ワイン」。その飲みやすさといったら抜群で、今までワインがあまり好きでなかった人でもこれなら美味しく飲めるとワイン党になった人も数多いはず。「ビストロ」同様クセのなさが際立つが、こちらはもっとぶどう感があって、スイーツ好きの女子でも美味しいと感じられるぶどうの甘さがしっかり感じられるところが違い。

酸味と甘みがまるでしぼりたてのぶどう果汁のようにフルーティ。ジュース感覚で飲めるみんなに愛される味だが、やはりワインなのできっちり酔う。酸化防止剤が入っていないことで悪酔いしないと思えるところが強みか。どんな料理でも合わせてくれるはずだ。

「フロンテラ カベルネ・ソーヴィニヨン」

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(750ml/びん・希望小売価格 税抜780円・2000年発売※8月にパッケージのみリニューアル)
アルコール度数 12.5% 原産国 チリ

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【特徴】
世界で一番売れているチリ・ワインがこの「フロンテラ カベルネ・ソーヴィニヨン」。ワイン好きの間ではおなじみのカベルネ・ソーヴィニヨン種を700円台で飲めるのは単純にうれしいのでは? 世界第2位の面積のブドウ畑を所有している1883年創業のチリで最も歴史のあるワイナリー「コンチャ・イ・トロ社」の製品であるところは「プードゥ メルロー&カルメネール」と同じ。ぶどうにつく害虫がいない土地柄なので農薬を使わずに栽培できるメリットも同様。キリッとした辛口ワインで、渋みもしっかりあり、ミディアムフル・ボディでワイン感は強力。ガラス瓶入り。

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【評価】
チリ・ワインはともするとトゲがあって飲みにくいものが多いが、これは非常に飲みやすい上、味わいも豊か。黒っぽい果実感とミントのアロマという組み合わせで生み出した清々しい香りも最高。個人的には若干血がにじんでいるイタリアンの肉料理にうってつけだと思った。メーカー推奨も濃厚な味付けの肉料理。水色もグラスに注ぐと美しい。豊かな渋みが本物感をにじみ出す。ツンとする熟成不足な不自然な味もしない。一番飲み飽きない味と言えるかもしれない。

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それでは今回の飲み比べを総括してみよう。 

まとめ:楽しすぎた飲み比べ! おすすめは「プードゥ メルロー&カルメネール」

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5本飲み比べて、すっかり酔っ払ってしまったが、中でもおすすめ第1位はスパイシー感のきちんとある「プードゥ メルロー&カルメネール」だろうか。どれもフルーティーで美味しいぶどう感のあるお酒として美味しかったのだが、ワインということを考えると、この2つの味のブレンドで絶妙のバランスを生み出した「プードゥ メルロー&カルメネール」に軍配を挙げる。

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ついで美味しかった第2位は「フランジア 赤」。フルーティーさでは群を抜いている。ワイン慣れしていない初心者でも必ずや美味しいと感じられる一品で、まさかの600円台というコスパの高さが素晴らしい。

 

そして第3位は「フロンテラ カベルネ・ソーヴィニヨン」。これは記者がもともとカベルネ・ソーヴィニヨン好きということが大きいかも。デイリーワインとしてはこれが個人的に一番愛好したい味と感じた。

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残る「おいしい酸化防止剤無添加赤ワイン」「ビストロ 赤」は、順位をつけにくい。というのもこの2つのクセのなさこそ、デイリーワインとしてはむしろ利点ではないかと思うからだ。料理の味を邪魔しないということを考えると毎日意識せずに楽しむことのできる味わい。特に「ビストロ 赤」の400円台というコスパの高さは抜きん出る。友達同士で集まった時にたくさん飲まれても財布に痛くないという点では最高点を付けたい。

 

何にせよ、これら5本のワインの価格を全部足しても3,000円台というのには驚いてしまう。そこそこ高級なウィスキーだと1本買うのも難しいことを考えれば、これだけ楽しめてこの価格はすごい。一番のおすすめは記者がやったように、ずらりと並べてみんなでワイワイ飲み比べをして楽しむ事。最高のコミュニケーション・ツールとしてのデイリーワインの実力は、むしろそこにあるのではないだろうか。

 

 

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