綾瀬はるか、竹内結子から、波瑠、高畑充希まで…「実は歌手デビューしていた」人気女優
現在ドラマや映画で活躍する人気女優の中には、以前歌手としてデビューした経験のある人も多いものです。内田有紀さん、広末涼子さん、上戸彩さん、沢尻エリカさんといったヒットチャートを賑わせた人もいますが、「えっ!?この人も?」という意外な女優もいます。
デビュー当時、音楽活動にも積極的だった仲間由紀恵
女優業と並行し、音楽番組『MUSIC FAIR』の司会も務める仲間由紀恵さん。20年前の1996年6月、“小室哲哉の右腕”と言われた久保こーじさんのプロデュースによりシングル『MOONLIGHT to DAYBREAK』で歌手デビューしています。この曲は当時、小室さんがMCを務めていた音楽番組『TK MUSIC CLAMP』のエンディング曲で、毎週若手女優、タレントが同曲をカバーするコーナーがあり、広末涼子さん、奥菜恵さんら当時の旬の女優も歌っていました。
その後2000年までに7枚のシングルをリリース。2006年にはCMのタイアップ企画で“仲間由紀恵 with ダウンローズ”として『恋のダウンロード』をリリース。この曲はテレビCMのインパクトもあり、覚えている人も多いかもしれません。その他、高橋克典さんや谷村新司さんとのコラボシングルもリリースしています。
仲間さんはもともとレコード会社主催の女優オーディションがデビューのきっかけということで、デビュー当時は、女優と並行して、歌手としても育成を受けていました。一時期、ガールズグループ「東京パフォーマンスドール」に在籍していたこともあります。
綾瀬はるかは小林武史プロデュースで歌手デビュー
映画『高台家の人々』『海街diary』の主演をはじめ数多くの映画、ドラマで主演する綾瀬はるかさんは、2006年3月、Mr.Childrenなどを手掛けていた小林武史さんのプロデュースにより『ピリオド』で歌手デビューしています。その後も計4枚のシングルをリリース。彼女のキャラクター同様、柔らかい歌声が印象的でした。歌手活動も本格的に行っていた深田恭子
綾瀬さんの事務所の先輩にあたる深田恭子さん。1998年、主演ドラマ『神様、もう少しだけ』でブレイクした翌年の1999年5月、『最後の果実』でCDデビューしています。その後2002年まで7枚のシングルをリリース。アルバムも4枚リリース。もともと華原朋美さんに憧れて歌手を目指していたという経緯もあり、深田さんにとってCDデビューは念願だったようで、歌手活動も熱心に取り組んでいた印象があります。
意外なところでは、竹内結子さんも歌手としてCDをリリースしています。1998年9月、同年公開された竹内さんの主演映画『イノセントワールド』の主題歌『ただ風が吹くから』。この一枚のみリリースしています。人気クリエーター・日向敏史さんのプロデュース楽曲です。
また木村佳乃さんも女優としての活動が軌道に乗ってきた1998年6月に『イルカの夏』で歌手デビュー。2000年まで6枚のシングル、3枚のアルバムをリリースしています。
ちなみに、深田さん、竹内さん、木村さんの3人は同じ年、同じレコード会社(ポニーキャニオン)からCDデビューしています。それぞれ経緯は微妙に違いますが、この時代、人気女優の歌手活動進出に力を入れられていたようですね。屈指の実力派女優、菅野美穂、中谷美紀、松雪泰子も歌手デビュー経験者
現在、屈指の実力派女優として地位を確立している菅野美穂さん。1990年代のデビュー当時は比較的アイドル女優的な見方をされていました。そんななか、1996年『恋をしよう』で歌手デビュー。彼女の元気なキャラクターが全面に出た王道のアイドルソングでした。その後、ドラマ『愛をください』の挿入歌『ZOO~愛をください~』をドラマの役名・蓮井朱夏名義で2000年9月にリリース。オリコン週間ランキングで3位を記録しています。
先日最終回を迎えたドラマ『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』で主演を務めた中谷美紀さんは、1990年代前半に二人組アイドルユニット・KEY WEST CLUBのメンバーとして活動。その後女優としての地位を確立後、1996年坂本龍一さんのプロデュースで『MIND CIRCUS』で本格的にソロ歌手として活動をスタート。2001年まで歌手活動を続けていました。
ドラマ『グッドパートナー 無敵の弁護士』などで活躍する松雪泰子さんも1995年6月、シングル『ESP』で歌手デビュー。1999年まで歌手活動を続けました。新垣結衣は主演映画主題歌などで歌手活動を積極的に展開
新垣結衣さんは、 2007年、主演映画『恋するマドリ』の主題歌『メモリーズ』を担当。その後、アルバム『そら』をリリース、2008年には1stシングル『Make my day』もリリースしています。2010年までにシングル4枚、アルバム3枚をを出し、勢力的に歌手活動を行っていました。
女優活動とともに最近では日本テレビ系『ZIP!』の司会でも知られる北乃きいさんは2010年に『サクラサク』で歌手デビュー。2013年までにシングル5枚をリリースしています。以来、しばらく歌手活動を休止していましたが、今年3月、アルバム『K』をリリース。デビューシングルも童子-Tのプロデュースにより再収録されています。
映画『海街diary』や月9ドラマ『ラヴソング』などで活躍中の夏帆さんは、2003年、フジテレビの企画から生まれた6人組グループ・Snappeasのメンバーとして、TUBEのカバー曲『ああ夏休み』をリリースしました。波瑠、高畑充希…人気朝ドラヒロインも歌手としてCDリリース経験あり
NHK連続テレビ小説『あさが来た』でブレイクした波瑠さんは、2008年にシングル『I miss you/MESSAGE~明日の僕へ~』を1枚リリースしています。
そして現在の朝ドラ『とと姉ちゃん』ヒロイン・高畑充希さんも2007年6月、コブクロ・小渕健太郎さんに見出され、同氏のプロデュースにより、シングル『大切なもの』でデビューしています。その後シングル3枚、アルバム2枚をリリース。また2013年から出演した朝ドラ『ごちそうさん』で劇中歌も歌っており、記憶にある人も多いと思います。役名である“西門希子”名義で、同ドラマのサントラ盤にも収録されています。1990年代後半、若手人気女優が次々と歌手デビューを果たしたワケ!?
ここで紹介した女優たちがデビューしたのは1990年代後半から2000年代前半が多いですが、その時代はミリオンセラー続出の、CDが最も売れた時代。その一方、1990年代終盤までは“アイドル冬の時代”と言われ、10~20代前半の美少女タレントがいきなり歌手デビューというのは難しかった時代です。こういう背景があって、ドラマやCMなどですでに知名度のある若手女優をCDデビューさせるという動きが活発だったように思えます。
今はアイドルブームで、新人が即歌手デビューという形が増えていますが、今が90年代のような状況なら、たとえば、有村架純さん、広瀬すずさん、土屋太鳳さんあたりはすぐに歌手デビューの話が生まれていたかもしれませんね。彼女たちが歌手として活躍する姿も見てみたいものです。
文/田中裕幸
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