小沢元代表は総理を目指すのか 後進に道を譲るのか

公募された質問に答える民主党の小沢一郎元代表

 民主党の小沢一郎元代表は2011年10月20日、自由報道協会が主催した記者会見で、今後、首相を目指すのかとの質問に対し、「国民が政権を選ぶことの出来る民主主義というものを日本に定着させたい。そのためならば自分でやれることはなんでもやりたい」と語り、再び政治の最前線に立つ強い意欲を示した。

 今回の記者会見は前半と後半の二部構成となっており、前半はインターネット等を通じ、公募された質問に小沢氏が答えるというものだった。ニコニコ生放送では事前に投稿メールにてユーザーから質問を募集。その中から運営が質問を4つを選び、会見直前に実施したユーザーアンケートで最も支持を集めた質問をニコニコ動画記者(七尾功)が代読した。

 ユーザーからの「首相を目指すか」との質問に対し小沢氏は、「自民党中心の一党だけで政権を半世紀も続けるというのは、これはもう異常だし、民主主義ではない」と述べ、「政権交代可能な本当の議会制民主主義を日本に早く定着させないと、大きな問題が起きたときに国民は選択の余地も無くなり、お互いに切磋琢磨して競争して良い政治をやっていくという本来の民主主義の機能が発揮されない」と1993年に、当時の政権与党である自由民主党を離党した理由を説明。

 しかしながら、ようやく政権交代を果たした民主党に対して国民から、「こんなはずじゃなかったという不満や不信の批判の声があがっている」と現状を分析。その上で「20年前に目指した本当の意味の政権交代が可能な、国民が政権を選ぶことの出来る民主主義というものを日本に定着させたい。そのためなら自分でやれることはなんでもやりたい」と語った。

 なお、ユーザーアンケートで最も支持が集まった質問は、『日本はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に参加すべきか』で46.0%だったが、他の記者から同様の趣旨の質問が出たため、2番目に高かった『今後総理を目指すのか、後進に道に譲るのか(26.3%)』を小沢氏にぶつけた。3位は『(資金管理団体「陸山会」の土地購入に充てられたとされる)4億円の出所を求める声について(19.5%)』、4位は『普天間基地移設問題について(8.2%)』だった。

■民主党・小沢一郎元代表とニコニコ動画記者(七尾功)との一問一答

七尾記者: 直球の質問です。東京都・男性の方から。「小沢さんほど長い間、第一線で活動されてきた政治家はいないと思います。今後、総理を目指しますか。あるいは後進に道を譲るのでしょうか」

民主党・小沢一郎元代表: 私が当時、政権与党でいわば磐石の国民的基盤の上に立っていた自民党を離党して今日に至りましたのは、やはり自民党中心の一党だけで政権を半世紀も続けるというのはこれはもう異常だし、民主主義ではない、と。したがって政権交代可能な本当の議会制民主主義を日本に早く定着させないと、大きな問題が起きたときに国民は選択の余地も無くなってしまいますし、お互いに切磋琢磨して競争して良い政治をやっていくという本来の民主主義の機能が発揮されない。何か起きるともう本当にごちゃごちゃになってしまうという気持ちが非常に強かったので、あえて私は与党自民党を離党して今日になり、ようやく政権交代が実現いたしました。

 ですからその意味において大変良かったんですが、ただ現状を見ますと国民の皆さんから「こんなはずじゃなかったんじゃないの」という不満や不信の批判の声があがっていることも現実だと思います。ですから私は、そもそも本来20年前に目指した本当の意味の政権交代の可能な、すなわち国民が政権を選ぶことの出来る民主主義というものを日本に定着させたい。そのためならば私は自分でやれることはなんでもやりたいと思っています。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 七尾記者の質問部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv67677955?po=news&ref=news#20:53

(七尾功)

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