この夏、ラングラー アンリミテッドで父さん「アウトドアの虎」になる!

▲道なき道を走り、そして場所なき場所でテント等を的確に設営し、連れの人々に温かいメシと寝床を提供する。……そんな男らしい(?)夢をかなえるための相棒が今、狙い目相場になってます!

▲道なき道を走り、そして場所なき場所でテント等を的確に設営し、連れの人々に温かいメシと寝床を提供する。……そんな男らしい(?)夢をかなえるための相棒が今、狙い目相場になってます!

初夏までにはラングラー アンリミテッドで「自主トレ」を開始したいが……

キャンプに行ってテントを設営し、自力で火をおこして豪快に青空料理をして……的な「男らしいアクティビティ」が不得手な筆者(40代・男)ですが、不得手なだけに強い憧れはあります。いつかは屈強なクロカン四駆を上手に駆って山奥へ行き、連れの人たちのために寝床と火と温かい食べ物を提供してあげられる男になりたい。そして、できることなら妙齢女子あるいは愛する我が子などから「キャーッ、ステキ!」とか言われたい……。

そんな願望をかなえるための道具の一つとして冒頭近くに挙げた「屈強なクロカン四駆」があるわけですが、なかでも最強レベルにステキな1台がいわゆるジープ、正確にいえばアメリカの現行ジープ ラングラーです。

さらにそのなかでも一番人気のアンリミテッド(5ドア仕様)を購入できたなら、何も言うことはありません。あとはそれに乗ってひたすら山道走行やテント設営、火おこしなどの「自主トレ」にこっそり励み、上手くなってきた頃にさも平然と人々を誘って山へ行き、「キャーッ、ステキ!」と言われるだけです。計画は完璧です。

しかし問題もあります。それは「ジープ ラングラー アンリミテッドの中古車は妙に高い」ということです。

▲ジープ ラングラー アンリミテッドは、07年3月に登場したJKこと現行ジープ ラングラーの5ドア/5人乗り仕様。ジープらしい悪路だけでなく都会でも絵になる1台として高い人気を誇っている

▲ジープ ラングラー アンリミテッドは、07年3月に登場したJKこと現行ジープ ラングラーの5ドア/5人乗り仕様。ジープらしい悪路だけでなく都会でも絵になる1台として高い人気を誇っている

▲写真は前期型アンリミテッドのインパネまわり。最新の16年モデルはかなりゴージャス志向の内装デザインに変更されているが、この頃の内装は往年のジープの味わいが残るテイストだ

▲写真は前期型アンリミテッドのインパネまわり。最新の16年モデルはかなりゴージャス志向の内装デザインに変更されているが、この頃の内装は往年のジープの味わいが残るテイストだ

長らく続いた謎の強気相場も今年3月、ついに陥落

JKこと現行ジープ ラングラーが登場したのは07年3月のことで、売れ筋の「アンリミテッド スポーツ」は当時の新車価格で379万円。ということは、3年か4年も待てば中古車相場はおおむね200万円台半ばぐらいに落ち着くのが普通ですから、筆者はその時を虎視眈々と狙っていました。

しかしアンリミテッドの中古車相場はなかなか下がりません。空冷ポルシェ 911のように「逆に上がる」という現象こそありませんでしたが、いつまでたってもアンリミテッド スポーツはおおむね300万円以上をキープ。上級グレードのアンリミテッド サハラに至っては400万円近くです。

その後も相場ウォッチを続けた筆者ですが、本当につい数ヵ月前まで、ラングラー アンリミテッド前期型の中古車相場はそんな状況であり続けました。となれば当然「……ダメだこりゃ、あきらめよう」となるのが人情ですから、ラングラーでキャンプに行き、人々から「キャーッ、ステキ!」と言われるという夢はこのところ、正直ほとんどあきらめていました。

しかし、ついに「時」は来たのです。

長らく300万円以上だった前期アンリミテッド スポーツの平均価格は3月上旬頃にガクンと大きく下がり、200万円台に突入。その後も反発を見せないまま200万円台をキープし続け、4月27日現在の平均価格は約290万円といったところ。そして実際の市場には車両価格250万円以下の物件がそこそこ数多く流通しています。

それならば、イケます。なにせ新車のトヨタ シエンタを買うのとほとんど似たような予算感なのですから、筆者のような中流ド真ん中の人間であってもイケないはずがないのです。

▲カーセンサーnetにおける07~11年式ジープ ラングラー アンリミテッド スポーツ相場データ。2016年2月上旬から3月上旬にかけて大きく下がり、その後も安値傾向が継続していることが見て取れる。4月27日時点の平均価格は約290万円で、平均走行距離は約5.1万km

▲カーセンサーnetにおける07~11年式ジープ ラングラー アンリミテッド スポーツ相場データ。2016年2月上旬から3月上旬にかけて大きく下がり、その後も安値傾向が継続していることが見て取れる。4月27日時点の平均価格は約290万円で、平均走行距離は約5.1万km

▲アンリミテッドの中古車価格は上から下まで幅広いが、ここ最近は250万円以下の物件が急増。このたたずまいと性能を、現行シエンタを買うのと似たような予算感で手に入れられるということだ

▲アンリミテッドの中古車価格は上から下まで幅広いが、ここ最近は250万円以下の物件が急増。このたたずまいと性能を、現行シエンタを買うのと似たような予算感で手に入れられるということだ

燃費問題さえ気にならないならこれぞ男の絶好球!

問題は、車両価格250万円以下でイケるのは07年~09年式付近で走行5万km以上の物件が大半ですから、さすがに「新車同様のピカピカな1台」というわけにはいかないということ。

しかしそういった年月の経過に伴うヤレ感はこの種の車にとっては一つの勲章であり、逆にカッコいいポイントであると見ることもできます。また現行JK型になってからのジープ ラングラーは基本的には大きな弱点のない車になってますので、ディーラーなどでしっかり定期点検と部品交換を受けてきた個体を選びさえすれば、メンテナンスの面で強烈に悩むことも少ないはず。

唯一のどうにもならない問題は「燃費」でしょうか。前期アンリミテッド スポーツはカタログ燃費でも7.1km/Lであり、実燃費は知り合いの現役オーナーによれば「リッター5km程度」とのこと。……なかなか厳しい数字ですが、しかし通勤等に使うのではなく「車に乗るのはほぼ週末だけ」という生活パターンであるならば、そしてラングラー アンリミテッドという車に大いなる価値と魅力を感じることができるのであれば、なんとかなるでしょう。たぶん。

あとは250万円以下のアンリミテッドを可及的速やかに手に入れ、春から初夏にかけてこっそりとアウトドア活動の自主トレに励み、夏休みの頃にはいっぱしのアウトドアマンとして手慣れた感じでテント設営や火おこし、おいしい青空料理などを披露。そして妙齢女子や愛する我が子などから「キャーッ、ステキ!」と言われるだけ。

計画は完璧です。

▲ま、ここまでの悪路を走ることは実際にはほとんどないだろうが、「その気になればできるのだ!」思えることで、男のなかに棲む少年心というか中2マインドは大いに満たされる

▲ま、ここまでの悪路を走ることは実際にはほとんどないだろうが、「その気になればできるのだ!」思えることで、男のなかに棲む少年心というか中2マインドは大いに満たされる

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車両価格250万円以下、修復歴なしのジープ ラングラー アンリミテッドを探すtext/伊達軍曹

photo/ジープ

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