蓮舫大臣、古賀茂明さんの本「まだ読んでません」その後

蓮舫大臣

時代は弱腰

蓮舫大臣が会見で古賀茂明さんの『日本中枢の崩壊』を読んでいないと答えたという件について以前簡単に紹介したんですが、その続きについて触れてなかったのでまとめます。この件に関しては一応オチがついたようです。活躍したのは東京プレスクラブの「弱腰記者」こと松島さん。「す、すみません……」が口癖の弱腰キャラなんですが、今回はちょっと積極的な動き。世の中には言葉遣いが乱暴な「ヤクザ記者」ってのがいるらしく、今注目されているそうですが、この「弱腰記者」も応援してあげて欲しいなーと思います。

蓮舫大臣は古賀さんの本を読んだのか

はじまりは9月20日の蓮舫大臣記者会見。この会見に弱腰記者が出席し、蓮舫大臣に「古賀茂明さんの『日本中枢の崩壊』はお読みになられましたか?」と質問したのがそもそものはじまりでした。その質問に蓮舫大臣は「まだ読んでません」と答弁。公務員制度改革担当の大臣である蓮舫氏が公務員制度改革に関して著名な古賀氏のベストセラーをまだ読んでいないということで、テレビ局などでも取り上げられました。ちなみに『日本中枢の崩壊』、菅直人元総理は読んだらしいですよ。先日枝野経産大臣にも同様の質問をされた方がいましたが、枝野大臣はまだ読んでいないとの回答でした。枝野さんは古賀さんの出していたアイデアと似たようなことを発言しているのを見かけたことがあり、てっきり著書もチェック済みだと思っていたのでこれは意外でした。



さて、蓮舫大臣に「まだ読んでいません」との回答を得た弱腰記者は後日古賀さんに直撃取材して、その答弁の動画を古賀茂明さん本人に見せたのです。実はこの席に筆者も同席したんだけど、古賀さんは軽くショックを受けた様子でした。公務員制度改革をはじめとする改革について書いた本だから、古賀さんとしては行政刷新と公務員制度改革を担当する蓮舫大臣には是非読んで欲しいという気持ちがあったようです。そしてその取材の帰り際に弱腰記者は古賀さんにサイン本を「誰にあげてもいい」という条件で1冊もらって帰ることになりました。もちろん、弱腰記者の脳裏にはあの方が浮かんでいたわけです。

ただ、面識もない記者が直接会見場で大臣になにかを渡すというのは無理。そんなわけで、たまたま最近インタビューさせていただいた、みんなの党の渡辺代表に著者サイン入りの『日本中枢の崩壊』を預け、国会議事堂内で蓮舫大臣をみかけた時に渡してもらう、ということにしました。渡辺議員は快く引き受けてくださり、先日、予算委員会開会前の時間に衆議院第一委員室にて無事、本が蓮舫大臣の手に渡りました。その際、蓮舫大臣は「読んでおきます」とおっしゃったそうです。

蓮舫大臣の手に古賀さんの本が届いた瞬間


渡辺議員にお願いして、古賀さんの本を蓮舫大臣に渡してもらう

普通はここでめでたし、となるのですが、今回粘り腰の弱腰記者はさらにそれから10日程して蓮舫大臣に本の感想を質問しました。しかしこの時点で蓮舫大臣はまだ読了していないという回答。ちょっと質問が早かったようです。古賀さんの本を読んで蓮舫大臣がどう感じたか。是非きいてみたいところです。


蓮舫大臣閣議後記者会見「日本中枢の崩壊」読まれましたか?

この質問を通して大臣の公務員制度改革等に対する姿勢が垣間見えて、筆者は興味深かったです。弱腰記者には引き続き弱腰のまま、他の媒体はやらないような切り口の質問をして、これまで見えなかった部分を見えるようにして欲しいなと思います。

[取材協力:東京プレスクラブ弱腰記者、編集サポート:横山緑、ハニー大木]

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深水英一郎(ふかみん)

深水英一郎(ふかみん)

トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

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