『少年ナイフ』インタビュー 30th Anniversary Party! 【ロンドン編】
先週、8月11日から1ヶ月にも及ぶヨーロッパツアーを終了した少年ナイフ。最終日はイギリスの首都、ロンドンで行なわれました。ライブ当日は晴れていたと思ったら急にスコールが降りだしそしてまた晴れる、というまさにイギリスらしい日でした。今回最終日を飾った場所はThe Scalaというロンドンでも有名なライブハウス。過去にライブをやってきたバンドはColdplay、ケミカルブラザーズなどなど。
−− 30年前と現在で大きな変化はありますか?
Naoko(以下N): 始めた頃は人前でライブができるようになる、っていうのが目標でその目標がクリアできたら今度はCDとかアルバムをだすっていうのが目標になって。だんだんそうやって進歩していって今は全部やってきたのでお客さんに楽しんでもらうってことが目標になってます。楽しくするっていうのは変わらないけど……。う〜ん、なんていうのかな(笑)感覚がちょっとプロフェッショナルになったかなとは思います(笑)。
−− なるほど。常に同じ想いのまま続けてこられたわけですね。では機材はどうですか?
N: いや〜あまり変わってないと思います。スタンドマンとかミキシングの機材はデジタル化されてるとは思うけどライブで使うギターとアンプとエフェクターのペダルっていうのは昔から全く変わってない。今日持ってきたの1つのペダルの中も25年くらい前に買ったものだし。
—— アメリカでもツアーされたりヨーロッパにもよく来られていますが海外を拠点に活動することはお考えですか?
N: そこまでいくと〜(笑)ニッポンから来た! っていうのがいいのでは。イギリスに住んでもアメリカに行く時は遠い。だからどこに住んでも遠いし一緒だと思うんです。それだったら自分が生まれ育った大阪にいるのが便利ではないかと。
日本起点が一番いいです!
−− 確かに。そういえば以前インタビューで「街によってファンの雰囲気が違う」と答えていらっしゃいましたがロンドンはどうですか?
N: ロンドンのお客さんは割と上品な感じ。
Ritsuko (以下R): ヨーロッパにこの前までアイルランドやドイツの人達はお酒飲んで「わーーーっ」てなってクレイジークラブなんですよ(笑)でもこの前ノッティンガムでやった時、「あれ、なんかすごい上品?!」って思いました(笑)。
Emi : 本当、紳士の国! みんなすごい楽しんでくれてる感じはしますけどね。
N: 質が違いますね〜。お酒が好きな国に行くとみんな酔っぱらって暴れてる(笑)。
−− ええええ! 酔っぱらいに絡まれたりしませんか?
N: 悪い感じの人はいないけど陽気な人がいますね(笑) ヨーロッパの人はめっちゃ喋りかけてきますね〜。
R: モッシュが起きてコーラスしてる最中の私にマイクが当たって前歯がかけて口の感覚がしばらくなかったですね……(笑) 誰も気付かないくらいぐっちゃぐちゃになってた(笑)ある人なんてエミちゃんが『KKK』歌ってる時に私のマイク奪って自分でがーって歌い始めたり(笑)。
−− 海外ならではという感じですね(笑) では最後に、30周年を迎えてどういった心境でしょうか?
N: あまり時間が経ったという感じはしないです。ただ淡々と……(笑)前を向いて振り返らず突き進んで行ってる感じです。
メンバーが新しいのでとってもフレッシュな気分でやってます!
演奏した曲はアルバム『Free Time』から数曲を含め人気曲『Super Group』、『バナナチップス』など。アンコールには大阪ラモーンズを披露。『Blitzkrieg pop』の最中にまさにお客の1人がステージに上がり込み、そのままモッシュ! 普段大人しく聞いてる人ですらじっとしていられないほど楽しかったんでしょうね。
ライブ後には外国人ファンが物販コーナーに彼女達のサインを求め、かなりの人だかりになっていました。汗だくのまま一人一人に笑顔を絶やさず接している姿は国を超えても愛される理由の1つだと感じました。
メンバーが幾度か変わってきましたが、それでもずっと走り続けられるのは少年ナイフが30年間ブレずに見つめてきた目標があるからではないでしょうか。
※この記事はガジェ通ウェブライターの「木の下ひよこ」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
現在イギリス在住の事実上フリーランスカメラマン。四捨五入すると三十路というのにも関わらず、やりたい放題な生活。世界の標準時間、ロンドンにて人生を謳歌中。
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