東電が「電気使用制限」の解除でコメント 「料金値上げ」には慎重姿勢
東京電力は2011年9月9日午前の記者会見で、政府が発動している「電力使用制限令」が同日をもって終了するに当たり、これまでのお詫びやお礼を述べた西澤俊夫社長のコメントを発表した。また、一部報道で同社が電気料金の引き上げを検討しているとされる件について、島田保之執行役員営業部長は「料金改定に言及できる段階ではない」と語り、電気料金値上げに慎重な姿勢を見せた。
2011年7月1日から発動されていた「電気事業法27条に基づく電気使用制限」が、9月9日午後8時をもって終了する。これにより、対象とされていた大口契約の企業や公的機関等の電気の使用制限は解除される。JR東日本などの交通機関は来週以降、平日の節電ダイヤを解除し、通常ダイヤに戻すことを発表している。島田執行役員営業部長は「大変厳しい制約をおかけしてきた」と詫びながら、節電への協力と理解に対して礼を述べた。
また同会見では、記者から電気料金引き上げに関する質問があった。一部報道では、東京電力は10%から15%の電気料金の値上げを検討しているとされる。この質問を受けて、島田執行役員営業部長は「福島第一原発事故の収束、(電力)需給対策、さら経営合理化効率化に全力で取り組んでいる」とした上で、
「収支は厳しい状況は事実だが、まだまだそういった努力を積み重ねている段階と考えている。料金改定に言及できる段階ではない」
と語り、電気料金の値上げに慎重な姿勢を示した。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]電気料金値上げに関する質問から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv63089103?po=news&ref=news#8:50
(山下真史)
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