こんなおばあちゃんになりたいっ! 『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』に学ぶ人生の楽しみ方
変化の激しい街ニューヨークで、94歳になってなおカルチャーシーンに影響を与える女性がいるのをご存知でしょうか。
彼女、アイリス・アプフェルは1950年代からインテリア・デザイナーとして活躍し、ジャクリーン・ケネディや歴代大統領が顧客に名を連ね、ホワイトハウスの内装まで手がけたという経歴の持ち主。2005年には彼女のファッション・コレクションの展覧会がメトロポリタン美術館で開催され、驚異的な動員数を記録。未だにファッションアイコン・起業家として世界中のクリエイターからリスペクトの的になっている存在です。
そんな彼女の生き方に迫ったドキュメンタリー映画『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』が、2016年3月5日より角川シネマ有楽町などでロードショーが始まりますが、特に注目すべきはそのファッションと「言葉力」、そして人生を楽しむパワフルな姿です。
大きなメガネと大ぶりのアクセサリーがアイリスのトレードマーク。これにはデザイナーのコシノジュンコさんも「どれをとっても好奇心と挑戦心をなくしてはありえない」と絶賛し、評論家のピーコさんも「センスがなくても、幸せならいい」という言葉を「この映画のアイリスのファッション・スタイルを観れば、誰でも皆んな幸せになれる!」と述べ、その生き方の素晴らしさを強調。
君島十和子さんは「彼女の目と動いている姿を見られた事で100冊のファッション誌を読むよりも自信を貰った」といい、「ノーベル賞にファッション部門があれば間違いなくアイリスだ!」とまで断言するなど、日本のファッショニスタをも魅了しているようです。
特に、ブライダルファッションデザイナーの桂由美さんは「顔や身体の美は年令と共におとろえるが、努力して身につけた個性美は年と共に輝く」と述べており、他の誰でもない存在感を身につけたことこそが、アイリスが94歳になってもその魅力を発揮し続ける理由なのではないでしょうか。
ドキュメンタリーでは、アイリスの成功の秘訣に迫るべく、展覧会や老舗デパート・バーグドルフグッドマンでのディスプレイ企画、売り切れ続出のTVショッピングなどの舞台裏に潜入。さらに、先ごろ亡くなった最愛の夫カールとの夫婦愛も明かされます。
「ルールはない。あっても破るだけ」というアイリス。自由で楽しく生きることとビジネスでの成功の双方を手にしたアイリスの存在こそ、“人生のスタイル”のあり方を学ぶ格好の教科書だといえそう。ニューヨークのショービスに関心があるという人だけでなく、若い世代にとっても彼女の姿から得るものが多くあるのではないでしょうか。
映画『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』予告編 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Ac85X3SEvXI [リンク]
『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』
3/5(土)より角川シネマ有楽町他全国ロードショー
監督・撮影:アルバート・メイズルス
原題:IRIS/2015/アメリカ/英語/カラー/ビスタ/5.1ch/80分/日本語字幕翻訳:チオキ真理/G
配給:KADOKAWA
映画『アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー』公式サイト
http://irisapfel-movie.jp/ [リンク]
(c)IRIS APFEL FILM, LLC.
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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