「福島で皆と一緒にいたいけど・・・」 福島から”疎開”の中学生が語る
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク主催の「福島の子どもたちの声を政府に届ける集会」が2011年8月17日、東京・永田町の衆議院第一議員会館で開かれた。この集会には福島県内に住む小学生や、福島県外へ”疎開”した中学生が参加し、内閣府・原子力災害対策本部の職員らに率直な意見と質問をぶつけた。
「夏休みなので、福島に帰って友達に会うことができた」――。こう話す橋本伽耶さんは、家族と共に福島県から東京に”疎開”している中学生だ。集会では、質問に対しはぐらかすように答える災害対策本部職員に対し、橋本さんが厳しく詰め寄る場面もあった。
集会後の記者会見で、橋本さんは「今度はもっと(質問に)答えられる人に来てほしい」と話した。これを受けて報道陣から「本当は誰に来てもらいたくて、誰に(話を)聞いてもらいたいか」という質問がなされると、橋本さんは「一番来てほしかったのは総理大臣。あとは文科省の一番偉い人とかそういう人に来てほしかった」と答えた。
また橋本さんは、「集団疎開をしたいと思っているか」という質問に、「私の転校が決まってから(周りの)皆が原発について真剣に考え始めた。安全じゃないということは学校中の誰もが思っていたと思う」とした上で、
「(私は)福島県に皆と一緒にいたいけど、安全じゃないから転校する人が一杯いるわけだし、皆と一緒だったら福島県じゃないほうがいい」
と答えていた。なお、この集会と記者会見の模様はニコニコ生放送で中継された。
(山下真史)
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 橋本伽耶さんが質問に答える部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv60413992?po=news&ref=news#02:11:17
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ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
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