Google対Facebook 戦いの行方は? 『Google+』がゲーム追加を急いだワケ

Facebook VS Google ゲーム

8月12日(現地時間)、Googleは『Google+』にゲーム機能の追加を発表したわずか数時間後、今度はFacebookがゲームのプラットフォーム改善を発表しました。『Google+』は6月30日にリリースされたばかり。ゲームの追加を急いだのは、Facebook追撃のためだとウワサされています。

海外メディアのヘッドラインを見ると、「Google+がゲームでFacebookを追撃」「Google+ゲームにFacebookは新しいプラットフォームで応酬」などと、2大ソーシャルネットワークサービス(SNS)の競争に大きな注目が集まっています。そして一部メディアでは、「Googleがゲーム機能の追加を急いだ理由には、Facebookの収益に打撃を与える目的があると分析しています。

Facebookの収益は、3分の2が広告、残りが仮想通貨プラットフォーム『Facebook Credit』だとされています。『Facebook Credit』は、Facebook上でアプリケーションやゲームアイテムを購入する際に利用でき、ゲームやアプリの開発者はその収益の30%をFacebookに手数料として支払うしくみになっています。この手数料は、一部の開発者に「高すぎる」と不評を買っています。

一方、Googleでは同様の手数料を5%に抑えていることから、Googleは開発者が『Google+』に流れてくることを狙っているのではないかと言うのです。今はまだ、『Google+』のユーザーは2500万人を超えるかどうかという段階で、Facebookの7億5000万人にはまだまだ届いていません。しかし、たった1か月半で2500万人までユーザー数を増加させた『Google+』の勢いはすさまじいものがあります。手数料という弱点を突かれたFacebookへの影響はじわじわと広がる可能性もあります。

ちなみに、広告収益の面では、米国内のオンライン広告において、Googleは2011年度に47.6%のシェアをとるという予測もあり、Facebookは堅調ながらいまだ8.8%のシェアにとどまっています(eMarketer調査)。Facebookはディスプレイ広告で急成長を遂げており、今年はヤフーを抜いて一位になる(eMarketer調査)と言われており、こちらも熱い戦いが繰り広げられています。

Googleは、『Google+』に加えて『Gmail』『Google Docs』などのサービスを総合的に組み合わせて、Facebookを追い上げていくことが予想されます。しかし、7億5000万人のユーザーを持つFacebook側も、そう簡単に倒れることもなさそうです。世界が見守る2大SNS戦争、勝者となるのはどちらなのでしょうか?
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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