ちょっと肉屋で不思議な出来事があったので報告いたします

今回は、知人のインターネット系ニュース記者から聞いたお話をお伝えしようと思います。以下は、その記者が話していた実話です。2011年7月の出来事とのこと。それではどうぞ。

とあるデパートの地下食品売り場で牛肉を買いに行ったのですが、いつも100グラム900円前後で売られているローストビーフ用和牛が、なぜか100グラム400円で売られていたのです。ほぼ半額です。100グラム900円の肉なんて手が出ませんから、いつも眺めているだけでしたので、急に400円になって驚きました。

私からすると400円でも高いのですが、「いつかは食べてみたい」と思っていたので買っちゃおうかなと思いました。でも待って? これは900円の肉と別物なのでは? そう思ったので店員に「この400円のお肉は、いつも900円のお肉ですか?」と聞いたところ、「はいそうです」とのことでした。やはりあの高級和牛だ!

でも「セール品」とも「おつとめプライス」とも書かれていません。閉店前の割引価格でもありません。もしかしてセシウム騒動が関連しているのでは……? でもお肉屋さんに「セシウム騒動が関連してるんですか?」と聞く度胸はありませんでした。なので「どうして安いんですか?」と聞きました。

するとお肉屋さんは「特に意味はないのですが、お求めやすい価格にしています」とのこと。さらに「いつ元の価格(900円)に戻すかわかりません」とも話していたので、一時的なのでしょう。現に、数日してから同店に行ってみると900円に値が戻っていました。900円の和牛がセールでもないのに400円になり、そしてまた900円に戻ったのです。5年以上前からこのお肉屋さんに行っていますが、このような急激な価格変動は、私は初めてでした。

美味しいお肉をお安く買えるのはとても嬉しいのですが、「セシウム騒動の時期に半額になった和牛」ということで、どうしても深く考えてしまうのが消費者としての本心です。いっそのこと「セールです」と言ってくれたほうが安心できたのですが……。セシウム騒動で牛肉が売れなくなり、仕入れ値がガクンと下がった可能性もあります。

さて、奮発して購入した400円の和牛ですが、美味しく料理していただきました。けっきょく、私はお肉屋さんを信じることにしました。セシウム騒動の影響で安全な牛も売れなくなってしまい、仕入れ値が下がったので安く売っている……、と思うことにしました。安全なのであれば、高級和牛を半額で買えたことは消費者の私からするとお得な買い物ができたので良かったです。

イラスト: まそ
聞き手: Pinky

※この記事は、ガジェ通ゴールドラッシュの「pinky」が執筆しました。


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