auのAndroidスマートフォン『INFOBAR A01』touch&feelレポート「こいつ、軽いぞ!」
ガジェット通信にて以前にも取り上げた『INFOBAR A01』。au携帯のブランドを作り上げた『INFOBAR』の正統後継機として注目を集めている。
今回はこの『INFOBAR A01』実機を入手できたので、このデバイスの全体的な感触をできる限りレポートしてみたいと思う。
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独特の丸みと軽さ
端末の質感は、『iPhone』などの“ガラス”“金属”感と比べると、『INFOBAR A01』の場合は“樹脂”という印象が先立った。ただし、これは決して悪い意味ではない。
記者の場合、まず“日用品として手になじむ素材”であるという不思議な安心感があった。「この感覚はなんだろう」と考えてみたときに一番近いと思ったのは、ゲームのコントローラーやガラケーの馴染み方であった。
スマートフォンに限らず、マウスやキーボード同様、体に直接触れるデバイスほど、こうした触れたときの第一印象は大切にしたい。
そして、『INFOBAR A01』はその見た目よりも何割か軽い。中が詰まっているがために、うっかり落としてしまいそうな重さというのを感じさせない。実際、何人かの人に渡したときの第一声は、「あ、軽いね」という不意を突かれたかのような感想であった。
余談であるが、今回のレビュー機種は『KURO』。全体にマットで、硯(すずり)のような深みを感じさせるカラーリングだ。個人的に『INFOBAR』といえば『NISHIKIGOI』などの印象が色濃く刷り込まれているので、『KURO』は逆に新鮮ではあった。
デザイン重視だから、という“先入観”は不要
電化製品などにおける先入観として、デザインにこだわり過ぎると性能がないがしろにされる傾向があったのは記者だけだろうか。
『INFOBAR A01』の一番のウリはそのデザインにあると言っても過言ではないが、本体性能もなかなかどうして、悪くない。『iida UI』と銘打たれたキュービックなインターフェースの動作はかなり軽快。スクロールの加速が楽しくて、ついつい意味もなく上下させてしまった。さらには好みの配置や色に変更したり、写真を追加するなどの柔軟なデザインカスタマイズが可能となっている。
また、初期導入されている各アプリの挙動についても特に大きなストレスを感じることは無かった。Androidの普遍的なインターフェースでも使用することは可能だが、『iida UI』が快適であったため、使わない理由を見つけられなかった。
さて、短い期間ではあったが、使ってみて気になった点をいくつか。
まず電池の持ちについて。メーカースペックでは、連続通話時間約330分、連続待受時間約220時間(Wi-Fi機能未使用時)となっている。実際に使用してみたところ、メールやTwitter、WEBなどを眺める程度の使い方でも、朝に家を出て夜に家に帰るまでは持たない印象であった。タスクを同時起動したままだったり、アプリを起動したままだったりした場合も、当然比例してバッテリーの消耗は早くなる。
もっとも、7/11付の「ケータイアップデート」によって、「電池の消耗が早くなる場合がある不具合」について解消がなされているようだ。
ケータイアップデート行った上で、モバイルバッテリーや予備の充電池を用意すると、いざというときに慌てないで済みそうだ。
タッチパネルの精度はこれまでの機種と変わりない印象。個人差によるタッチ感の違いを埋める意味でも、使用前にきちんとキャリブレートをしておくことをお勧めする。
カメラに関しては、クセのない写りで非常に好印象だった。ただどうしたわけか、画面の縦横比が微妙にズレてしまう場面がごくたまにあったのが気になるが、再現性は低かった。ファームウェアやアプリの更新で修正される事を期待したい。
国産Androidスマートフォンとしての総合力を評価したい
新機種が出るたびに大きな進化を遂げているAndroidスマートフォンだけに、まだまだ“枯れない”印象が強い。
今回の『INFOBAR A01』は“ガラケー”で培った技術も盛り込んだ、ある意味集大成としての意味合いも強い機種であったと感じる。Cメール、ワンセグ、おサイフケータイ、GLOBAL PASSPORT、Bluetooth、FlashPlayer10.02と、今までにあった欲しいものは大体入っている。そして『iida』ブランドの持つ強いデザイン性は、ほかの機種には真似しがたい個性である。
『INFOBAR A01』のデザインに関して難を言えば、「せっかくのデザインやカラーリングが隠れるのが勿体ないので、本体カバーをつけたくない」といったところだろうか。『INFOBAR A01』は久しぶりに“人に見せびらかしたくなる機種”かもしれない。
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