池上彰氏、レギュラー番組を持たずに「もう少し充電します」
ジャーナリストの池上彰氏は2011年7月6日、社団法人東京青年会議所の7月例会「東京ディスカッション第2章 ~おもしろき こともなき政治を おもしろく~」に出席。その第2部で、同じくジャーナリストの上杉隆氏と「我々市民とメディアの在り方」と題されたトークセッションを行った。この中で池上氏は、「番組を持って発信してください」という意見に対して、「もう少し充電します」と語った。
分かりやすいニュース解説者として知られる池上氏。しかし、多忙なスケジュールで本来のジャーナリストとしての活動に支障をきたしたとして、ことしの3月いっぱいでテレビのレギュラー番組を降板している。
このトークセッションの終盤、池上氏は政治に関心を持つ人々、今の政治をどうにかしたいと思っている人々にメッセージを送った。まず「政治をどう変えていくのか、あるいは私たちの声をどう反映させるのかという時、政治家だって、ありとあらゆることに対して自分なりの政策を持っているわけではない。議員は分野によって得手不得手というのもある」と発言。その上で池上氏は、
「私たち一人ひとりが『これはこうすべきだよ』と言って政治家の政策を作ってあげる。あるいは、そのやり取りをしながら、私たち一人ひとりが(政治参加の)意識を高めていくということが、実は大事なことではないか。『政治に(自分たちの)声が反映しない』と嘆いているのではなくて、それぞれの草の根レベルで政治家の意識を変える、あるいは政治家を育てていく。陳情という形を取りながら政策を形成していく。そういう働きかけが、これから必要なのではないかと私は思っている」
と語った。これを聞いていた上杉氏は「池上さんに対して『やっぱり池上さん、番組を持ってちゃんと発信してくださいよ』という陳情が来ていますよ」と詰め寄ると、池上氏は笑った後に、
「もう少し充電します。米国が撤退しようとしてあまりニュースにならないイラクをちゃんと見てきます」
と語り、今後もしばらくはレギュラー番組を持たずに、現場に赴いて第一線での取材を続けるようだ。
(山下真史)
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