ドコモのAndroidスマートフォン夏モデル 発表済みの『Xperia acro』『AQUOS PHONE SH-12C』や注目の『GALAXY S II』を含む全8製品
NTTドコモは、2011年夏モデルの新製品発表会を開催しました。iモード携帯電話やスマートフォンなど全24機種が発表され、Androidスマートフォンは8製品がラインアップされました。これには、既にメーカーが先行して発表した『Xperia acro』『AQUOS PHONE SH-12C』が含まれます。
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発表会では、人気モデルの後継機種として4製品、続いてスマートフォン初心者でも手にとりやすい、使いやすさを重視した4製品が発表されました。いずれもOSに最新のスマートフォン用OSであるAndroid 2.3を搭載。機種によって、受信が最大14Mbpsの『FOMAハイスピード』への対応、『おサイフケータイ』、ワンセグ、赤外線、防水といった国内の携帯電話向け機能への対応、スマートフォンをWi-Fiルーターとして利用できるテザリングへの対応がトピックになっています。
今回発表された8機種とBlackBerryスマートフォン1機種、春モデルとして発表されたタブレットを含む3機種で、2011年のスマートフォン春夏モデルは全12機種になります。
・デュアルコアのハイエンド端末『GALAXY S II』
最初に発表されたのは、人気スマートフォン『GALAXY S』の後継機種として、発売前から注目を集める『GALAXY S II SC-02C』。6月下旬の発売予定で、6月10日に予約受け付けを開始します。
SAMSUNG電子が独自に開発した1.2GHzデュアルコアCPUを搭載し、高精細の『SUPER AMOLED』を進化させた4.3インチの『SUPER AMOLED Plus』ディスプレーを搭載するハイエンドスマートフォン。厚さは8.9mmと、前モデルと比べて1mm薄くなっています。バッテリー容量は1650mAhで調整中。日本向けに仕様は調整してあり、海外向けモデルはザラザラなカバーであるところを光沢のあるカバーにしているほか、ワンセグに対応します。『おサイフケータイ』と赤外線には対応しません。
実機を見てまず目を引くのがディスプレーの鮮やかさ。『GALAXY S』を初めて見たときにも驚きましたが、発色のよさは群を抜いています。カメラは中央寄りの配置になり、インカメラも新たに搭載。
ワンセグに対応するので、アンテナも内蔵します。グローバルモデルのハイスペックそのままに、国内向け機能を上乗せしたパワフルな端末といえそうです。
『GALAXY S II SC-02C』主な仕様
サイズ:約W66×D126×H8.9(再厚部約10.3)mm
重量:約120g
連続待ち受け時間:約690時間(3G)/約500時間(GSM)
連続通話時間:約430分(3G)/約480分(GSM)
ディスプレー:約4.3インチ ワイドVGA(480×800) 有機EL 1677万7216色
カメラ:CMOS 有効画素数 約810万画素
インカメラ:CMOS 有効画素数 約200万画素
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:Ver. 3.0+HS
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)14Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:非対応
赤外線通信:非対応
ワンセグ:対応
防水:非対応
テザリング:対応
カラー:Noble Black
・防水で世界最薄を実現した『MEDIAS WP』
続いて発表されたのは、3月に発売されたばかりで早くも後継機種が登場となったNECカシオモバイルコミュニケーションズの『MEDIAS WP N-06C』。6月から7月の発売を予定しています。
特筆すべきは防水機能ということで、タッチ&トライコーナーでは水をかけた展示が。
寸法は前モデルとほとんど変わらず、厚さも0.2mm増えただけの7.9mmと、薄さが印象に残るサイズとなっています。
ボタンがハードウェアキーからタッチ式のキーに変更になったほか、CPUを『Snapdragon』のMSM7230(800MHz)からMSM8255(1GHz)に変更。バッテリー容量は前モデルと同じ1230mAhとなっています。前モデルと同様、『おサイフケータイ』、赤外線、ワンセグに対応。前モデルではAndrooid 2.2だったOSが2.3になっていることに加え、テザリングへの対応もヘビーユーザーにとっては大きな違いとなりそうです。
本体カラーはChampagne Gold、Premium Roseの2色に加え、『amadana』モデルのamadana Brownの3色をラインアップしています。
『MEDIAS WP N-06C』主な仕様
サイズ:約W64×D128×H7.9(再厚部約9.7)mm
重量:約113g
連続待ち受け時間:約340時間(3G)/約220時間(GSM)
連続通話時間:約250分(3G)/約220分(GSM)
ディスプレー:約4.0インチ フルワイドVGA(480×854) TFT液晶 26万2144色
カメラ:CMOS 有効画素数 約510万画素
インカメラ:なし
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:対応
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)14Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:対応
赤外線通信:対応
ワンセグ:対応
防水:対応
テザリング:対応
カラー:Champagne Gold、Premium Rose、amadana Brown
・携帯電話機能に対応した『Xperia acro』
次に発表されたのはソニー・エリクソンが5月6日に先行して発表していた『Xperia』の日本市場向け新製品『Xperia acro SO-02C』。6~7月の発売を予定しています。
基本機能は『Xperia arc』と同等で、加えて『おサイフケータイ』、ワンセグ、赤外線といった日本の携帯電話機能を搭載します。テザリングには対応していません。形状は、『Xperia arc』のアーク形状がなくなったフラットなもの。
『Xperia arc』と重ねると、中央に厚みがあることが分かりますが、厚さは11.5mmと、それほど分厚くなった印象はありません。バッテリー容量は『Xperia arc』と同じ1500mAhですが、説明員によると少し電池の持ちは悪くなっているとのこと。『おサイフケータイ』で常時起動するプロセスが発生するためでしょう。
カラーは、ソニー・エリクソンが発表したWHITEとBLACKに、AQUAを加えた3色。明日KDDIから発表されるau版ではAQUAの代わりにRUBYがラインアップされるとのこと。カラフルな本体色に携帯電話機能も搭載するということで、au版も加わり人気機種になりそうです。
『Xperia acro SO-02C』主な仕様
サイズ:約W62×D127×H11.5(再厚部約12.3)mm
重量:約135g
連続待ち受け時間:約350時間(3G)/約240時間(GSM)
連続通話時間:約340分(3G)/約390分(GSM)
ディスプレー:約4.2インチ フルワイドVGA(480×854) TFT液晶 167万7216色
カメラ:CMOS Exmor R for mobile 有効画素数 約810万画素
インカメラ:なし
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:対応
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)14Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:対応
赤外線通信:対応
ワンセグ:対応
防水:非対応
テザリング:非対応
カラー:WHITE、BLACK、AQUA
・3D撮影&裸眼立体視が可能な『AQUOS PHONE SH-12C』
次に発表されたのは、シャープとドコモが5月11日に発表した『AQUOS PHONE SH-12C』。既に5月14日から事前予約を開始しており、5月20日に発売を予定しています。昨年12月に発売された『LYNX 3D』の後継機種となり、今後シャープはドコモ向けスマートフォンブランドを『AQUOS PHONE』に統一していくとのこと。
『LYNX 3D』が裸眼立体視できる3Dディスプレーを搭載し、静止画のみカメラを移動させて立体画像を生成できたのに対して、『SH-13C』は本体だけで3Dの静止画と動画が撮影でき、それを3Dディスプレーで再生できます。『おサイフケータイ』、ワンセグ、赤外線、テザリングに対応。
本体は、ツインカメラが存在感を持つゴツい見た目。3Dディスプレーで立体視しながら撮影できる、3Dを武器にしたモンスターマシンといった印象です。CPUは1.4GHzの『Snapdragon』MSM8255。バッテリー容量は1240mAhと少なめですが、ツインカメラが場所をとってしまうためだそう。それでも3D機能に特化して攻めてきたシャープの意気込みを感じます。
『AQUOS PHONE SH-12C』主な仕様
サイズ:約W64×D127×H11.9(再厚部約13.8)mm
重量:約138g
連続待ち受け時間:約430時間(3G)/約300時間(GSM)
連続通話時間:約280分(3G)/約310分(GSM)
ディスプレー:約4.2インチ クォーターHD(540×960) NEWモバイルASV液晶 26万2144色
カメラ:CMOS 有効画素数 約800万画素
インカメラ:CMOS 有効画素数 約32万画素
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:対応
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)14Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:対応
赤外線通信:対応
ワンセグ:対応
防水:非対応
テザリング:対応
カラー:WHITE、BLACK
・ベーシックな防水スマートフォン『F-12C』
ここからは、使いやすさを重視したラインアップ。携帯電話からの乗り換えユーザーをターゲットにしています。最初に発表されたのは富士通初のスマートフォンとなる『F-12C』。7~8月の発売を予定しています。
トラベルケースブランドの英GLOBE-TROTTERとのコラボレーションによるデザインは落ち着いた大人の雰囲気。富士通独自のホームアプリケーションは、タッチパネル操作をナビゲーションする機能を持ち、初めてスマートフォンに触るユーザーにも使いやすいインタフェースを実現しています。
『おサイフケータイ』と赤外線、防水、テザリングに対応。ワンセグには対応していません。CPUやバッテリー容量については開発中のため未決定。タッチ&トライコーナーに展示した実機もまだ調整部分が多く残されていました。発売が近くなったところで改めてレビューしてみたいものです。
『F-12C』主な仕様
サイズ:約W60×D119×H9.9(再厚部約10.6)mm
重量:約110g
連続待ち受け時間:約420時間(3G)/約280時間(GSM)
連続通話時間:約320分(3G)/約290分(GSM)
ディスプレー:約3.7インチ ワイドVGA(480×800)TFT液晶 1677万7216色
カメラ:CMOS 有効画素数 約810万画素
インカメラ:なし
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:対応
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)14Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:対応
赤外線通信:対応
ワンセグ:非対応
防水:対応
テザリング:対応
カラー:Black、Rose Gold
・女性を意識したデコレーションスマートフォン『P-07C』
続いて発表されたのは、パナソニック初のスマートフォン『P-07C』。7~8月の発売を予定しています。
20代から30代の女性をターゲットにしているのが特徴。ホーム画面のユーザーインタフェースは、片手でダイヤルを回すようにアイコンを操作する『タッチスピードセレクター』を採用しています。
ホーム画面やソフトウェアキーボードをデコレーションして楽しめるのも特徴。4.3インチの大画面は女性が片手で操作するには大きいため、ソフトウェアキーボードを縮小、移動して配置することもできます。
ワンセグ、赤外線、テザリングに対応しますが、『おサイフケータイ』には非対応。CPUは『OMAP』の3630、1GHzを搭載し、バッテリー容量は1500mAhとなっています。
『P-07C』主な仕様
サイズ:約W67×D128×H14.0(再厚部約14.0)mm
重量:約140g
連続待ち受け時間:約340時間(3G)/約240時間(GSM)
連続通話時間:約230分(3G)/約300分(GSM)
ディスプレー:約4.3インチ フルワイドVGA(480×854)TFT液晶 26万2144色
カメラ:CMOS 有効画素数 約510万画素
インカメラ:なし
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:対応
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)7.2Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:非対応
赤外線通信:対応
ワンセグ:対応
防水:非対応
テザリング:対応
カラー:Black、White
・世界最高輝度のIPS液晶を搭載する『Optimus bright』
次に発表されたのは、LGエレクトロニクスの『Optimus bright』。6月中旬の発売予定で、6月9日から事前予約を受け付けます。
フラットなディスプレー面に、丸みをおびた背面のプレーンなデザイン。本体色のほかに付属する、2色のきせかえカバーに交換することも可能です。国内の携帯電話向け機能には対応しないグローバルモデルで、テザリングに対応します。
最大の特徴は、最大輝度700cd/平方メートルという高輝度IPS液晶『NOVAディスプレイ』を搭載すること。昼間の屋外など明るい場所でも見やすく、鮮やかな画像や映像を楽しめます。
『Optimus bright』主な仕様
サイズ:約W64×D122×H9.5(再厚部約9.5)mm
重量:約112g
連続待ち受け時間:約340時間(3G)/約290時間(GSM)
連続通話時間:約300分(3G)/約330分(GSM)
ディスプレー:約4.0インチ ワイドVGA(480×800)TFT液晶 26万2144色
カメラ:CMOS 有効画素数 約510万画素
インカメラ:なし
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:対応
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)7.2Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:非対応
赤外線通信:非対応
ワンセグ:非対応
防水:非対応
テザリング:対応
カラー:Black、White
“おくだけ充電”に対応した女性向け『AQUOS PHONE f SH-13C』
Androidスマートフォンとして最後に、シャープの『AQUOS PHONE f SH-13C』を発表。7~8月の発売を予定しています。
ワイヤレスチャージャーに置くだけで充電が可能。防水と防じん機能に対応し、女性をターゲットにしているとのこと。デザインも携帯電話に近く、携帯電話からの乗り換えを検討しているユーザーにアピールしそう。
タッチ&トライコーナーではモックアップのみの展示だったため、操作性については確認できませんでしたが、『SH-12C』と同等になるとのこと。3D機能を省き、家事などの合間での使いやすさにフォーカスしているようです。『おサイフケータイ』、赤外線、テザリングに対応しますが、ワンセグには対応しません。
『AQUOS PHONE f SH-13C』主な仕様
サイズ:約W60×D119×H10.9(再厚部約11.5)mm
重量:約130g
連続待ち受け時間:約430時間(3G)/約300時間(GSM)
連続通話時間:約280分(3G)/約310分(GSM)
ディスプレー:約3.7インチ クォーターHD(540×960)NEWモバイルASV液晶 26万2144色
カメラ:CMOS 有効画素数 約800万画素
インカメラ:なし
外部メモリー:microSD(2GB)、microSDHC(32GB)
Bluetooth:Ver.3.0
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)14Mbps/5.7Mbps
無線LAN:対応
おサイフケータイ:対応
赤外線通信:対応
ワンセグ:非対応
防水:対応
テザリング:対応
カラー:Pink、Black、White
1回の発表で8機種もAndroidスマートフォンがそろった今回の夏モデル発表。明日にはKDDIが夏モデルの発表を予定しており、キャリアを問わず購入を検討しているユーザーは目移りすることになりそうです。明日の発表会も取材してきますのでお楽しみに!
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
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