新宿東口に天守が“出張”!? 100年ぶりの大移動が体験できた『弘前城バーチャル曳屋イベント』レポート 

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現存する十二の天守のひとつ、青森県の弘前城。その本丸の石垣が老朽化しているために修繕が必要となっており、“曳屋(ひきや)”という建造物を解体することなく別の場所に移動させる建築技法を用いて、400トンある天守を三か月をかけて70m移動させることに。最初の工程である“引き離し”の作業が2015年8月16日に完了しています。

城が70メートル移動する“曳屋”って何? 動く弘前城を目撃してきた
https://getnews.jp/archives/1103224 [リンク]

1611年に完成以来、100年ぶり2回目の実施となる弘前城の“曳屋”。2015年9月20日から27日までの間、弘前公園ではこの伝統技法を実際に体験できるイベント『曳屋ウィーク』が開催されています。また、2015年9月20日・21日の2日間、東京・新宿ステーションスクエアで『弘前城バーチャル曳屋イベント』を実施。東京にいながら“曳屋”を体験することができました。ここではそのイベントの模様をレポートします。

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新宿駅東口前に突如出現した弘前城の天守。と、いってももちろんホンモノではありませんが、国の重要文化財に指定されている美しい建築の雰囲気は伝わってきます。

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イベントでは、弘前城のキャラクター・たか丸くんが登場。早速“曳屋”を集まった人と体験することに。

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100年前の“曳屋”では、その多くが手作業で行われたと考えられています。今回のイベントでは、4人一組で綱引きの要領で天守を引いていくことに。目標は120kg。一人あたり30kgを引くことができれば、記念品がプレゼントされていました。

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新宿会場には、弘前市の蛯名正樹副市長と弘前城ミス桜グランプリの野沢凛花さんが来場。蛯名副市長は「築城されてから404年、重量が400トンある天守が動く。この感動を一緒に体感できればと思います」と話し、“曳屋”の歴史的価値をアピールしていました。

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また、フラットビジョンでは、天候に恵まれた弘前との中継も実施。葛西憲之弘前市長も陣羽織姿で出演し、「大江戸の様子はどうでござるか!」と蛯名副市長に呼びかける場面も。それに対して蛯名副市長も「江戸でも大変に盛り上がってござる」と、江戸家老のごとく「ござる」口調で返して場を盛り上げていました。

さらに葛西市長は「見てよし、食べてよし、住んでよし。この弘前にぜひお越し下さい」と力強くアピール。展開中の『HIROSAKI MOVING PROJECT』でさまざまな弘前の魅力を発信していくことに積極的な姿勢を示していました。

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このほか、雑誌の企画で弘前を訪れたことがあるというモデルの安座間美優さんのトークセッションを実施。特産のリンゴを用いたアップルパイや、明治・大正期のモダンな建物が多い街並みなど、弘前の違った一面について話題が及んでいました。

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中継やトークを挟みつつ、一般の通行人の誰もが参加することができた“曳屋”体験。男性4人が本気を出して引いて180kgを越す組も見られました。

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とはいえ、全体を平均すると目安となる120kgに届くか届かないかくらい。400トンある天守を動かすことがいかに大変であるか、身を持って体験することができたのではないでしょうか。

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蛯名副市長は「100年に一度のイベントを弘前に来られない東京の方にも知って頂いて、一緒に体験して欲しいですね」と話す一方、10年続く石垣の修復と天守の移動を「より多くの人に実際に来て見てもらいたい」と歴史的な事業であることを強調します。

実際に天守が退いた後の石垣がどうなっているのか、修繕がどう行われるのか、そういったことに興味を持つ歴史好きなら一見の価値あり。また2015年2月の弘前城雪燈籠まつりでは『弘前城石垣マルチ・プロジェクション』といったイベントも予定されているので、これを機会に津軽観光のプランを組んでみるというのも良いのではないでしょうか。

HIROSAKI MOVING PROJECT
http://hirosaki-moving.jp/

ガジェット通信特集ページ:城が70メートル移動する!? 弘前城本丸石垣修理事業 応援大特集
https://getnews.jp/hirosaki/ [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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