20キロ圏外の飯舘村などを「計画的避難区域」に 福島第1原発

access_time create folder政治・経済・社会
edanogozen.jpg

 枝野幸男官房長官は2011年4月22日午前の記者会見で、福島第1原発から20キロメートル圏外の積算放射線量が高い地域を「計画的避難区域」に設定すると発表した。「計画的避難区域」に指定された地区は飯舘村、葛尾村、浪江町の全域と川俣町、南相馬市の一部地域となる。

 枝野長官は計画的避難区域について「気象や地理的条件により発電所からの放射性物質が累積し、積算線量が高い地域が局所的に出ている。これらの地域に居住し続けた場合、積算線量がさらに高水準となり、事故発生から1年の間に積算線量が20ミリシーベルトに達するおそれがあるため、このような地域を本日計画的避難区域とした」と発表した。

 計画的避難区域に指定された地域の住民は、原子力災害対策特別措置法に基づき、別の地域へ避難することになる。実施時期については「避難にかかる具体的な実施手順を当該市町村、県、および国が密接に連携しながら調整し、約一ヵ月後をめどとして実施する」と述べた。

 また、発電所から半径20キロメートルから30キロメートルの地域については、これまでの屋内退避を解除し、「緊急時避難区域」に指定すると発表した。「緊急時避難区域」に指定された地域は広野町、楢葉町、川内村と田村市と南相馬市の一部。緊急時避難区域に指定された地区の住民は緊急の場合に退避が出来るよう準備をする必要があり、子供や妊婦、要介護者、入院患者はこの区域に入らないことが引き続き求められる。

【4月22日午前】枝野官房長官記者会見 生中継
http://live.nicovideo.jp/watch/lv47325752
(番組はタイムシフト機能でいつでも視聴できる)

(三好尚紀)

【関連記事】
「福島から来た人は安全」 枝野長官、メディアに報道要請
枝野長官、避難民に工程表の進捗を伝える方法「検討したい」
枝野長官「国独自の工程表」発表に否定的な見解

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. 20キロ圏外の飯舘村などを「計画的避難区域」に 福島第1原発
access_time create folder政治・経済・社会
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。