IAEAの要請によって気象庁が作成した放射性物質拡散のシミュレーション資料
先日お伝えした「IAEAの要請によって気象庁が作成した放射性物質拡散のシミュレーション資料」ですが、以下に公開されていますので、お知らせしておきます。
放射性物質拡散のシミュレーション資料(気象庁)
http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/kokusai_eer.html
資料の場所についてはマスメディアであまり触れられていないようですが、直接元資料を見たいという方はどうぞ。
これらの資料は、「IAEAの仮定する計算方法や放射性物質の放出条件に基づき」つくられている、とのことなので見る際には注意が必要です。気象庁はあくまで、正式にはSPEEDIの試算を見て欲しいというスタンスです。この資料はIAEAが指定した条件と計算方法であり、「実際に観測されたデータではない」という説明がなされています。つまりあくまで仮定の条件であり、避難の判断に使うにはあまりにもざっくりしたものだ、とのことです。その点を意識しながら参照してください。
●気象庁からの説明抜粋
《資料を参照する上での注意事項》
・これらの計算結果は、IAEAの指定する放出条件に基づいて計算したものであり、いわば仮定に基づくものであって、実際に観測された放射線量等は反映されていません。・当庁の同業務における計算の分解能は100km四方と、避難活動等の判断にとって極めて粗い分解能で行われているものであり、このため、この結果は国内の対策には参考になりません。
・国内の原子力防災については、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果が公表されています。
・各地の放射線モニタリングデータ(測定結果)についてはこちらをご覧ください。
■関連記事
【消せば消すほど増殖中】ミュージシャン斉藤和義さん本人?が「ずっとウソだった」と自身の歌を替え歌に
ライブカメラが見つめ続けた福島第一原発事故
東京電力が放射線量測定データを「使いづらく」している理由
「こだまでしょうか」ACのコマーシャルに登場する 金子みすず の詩と背景について「いいえ、誰でも」
責任放棄?日本気象学会理事長コメントから見る「放射性物質の拡散予測が出てこない理由」
トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。
ウェブサイト: http://getnews.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。