枝野官房長官「魚介類の暫定規制値、野菜類と同一に」
枝野幸男官房長官は2011年4月5日午後の記者会見で、前日魚から高濃度の放射性ヨウ素が検出された問題を受けて、魚介類の放射性ヨウ素については暫定的に野菜類と同一の規制値を設ける対応方針を明らかにした。
この対応は、茨城県北茨城市沖でとれたコウナゴから1キログラムあたり4,080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことを受けたもの。野菜類の暫定規制値は1キログラムあたり2,000ベクレルとなっている。
この問題に関連してニコニコ動画の七尾功記者が質問。「汚染水の放出は続くわけで、現場周辺の海水における放射性物質の流れや、想定される海域の影響範囲についてのマップ作成などを東電や関係省庁に対して指示する考えはないか」と尋ねると、枝野官房長官は
「まず、指示の前段として、そういう技術・能力・情報があるかということを把握したい。どの程度海流についてのデータが政府として、あるいは国内の様々な機関が把握しているのか調べたい」
と答えた。
なお七尾記者は、同日18時半頃から開かれた東京電力の会見で「放射性物質の拡散シミュレーションなどを行う考えはあるか」と、同様の質問をした。
これに対し東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は、
「今回の放水(4日に実施された低濃度汚染水の放出)に伴い、どの程度放射性物質が拡がっていったのかというシミュレーションと、測定ポイントでのデータの評価をまとめ、機会を見て公表したい」
と、影響範囲のマップ作成について前向きな姿勢を示した。
【4/5・16:20開始】枝野官房長官記者会見 生中継
「七尾記者の質問」部分から再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv45564834#27:40
(番組はタイムシフト機能でいつでも視聴できる)
【4/05・18:28開始】東京電力 記者会見
「七尾記者の質問」部分から再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv45625426#1:06:20
(番組はタイムシフト機能でいつでも視聴できる)
(三好尚紀)
【関連記事】
枝野官房長官、原発問題の収束に向け「早くロードマップ示したい」
福島県など4県に「ホウレンソウとカキナ出荷制限」の政府指示
福島の牛乳と茨城のほうれん草から暫定規制値を超える放射線量が検出
ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。