東日本大震災は「就活」にも影響 「非常事態」でも採用活動は続く?

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 東日本大震災によって、学生たちの就職活動にも影響が出ている。被災地域は言うまでもなく、首都圏でも余震に加え、計画停電などの「非常事態」が続いている。しかし、そのような状況下でも企業の採用活動は行われており、「被災地の学生はどうするのか」「中断できないのか」という疑問の声があがっている。インターネットでは、人事の「不手際」が指摘される事態も起きている。

 地震が起きた2011年3月11日の夜、神奈川県の男子学生のもとに「翌日の面接は予定通り行う」というメールが届いた。地震の影響でエレベータが使えない場合は、高層ビルの上にあるオフィスまで階段で来るようにという。週が明けて3月14日には、電車の本数が制限される中、多くの学生が都内で行われる企業の説明会へ向かった。ところがある会場では、やっとの思いでたどり着いたのに、現地で中止が言い渡されたという。

 古川康・佐賀県知事のように、計画停電の負荷を軽減するため、佐賀県出身で首都圏在住の学生に一時帰省を促す試みもある。しかし、就活中の学生は帰省したくてもできないのが現状だ。

■被災者は「まず足元を固めて」

 多くの学生が利用する就職情報サイト「リクナビ」では、ES(エントリーシート)の提出や会社説明会の延期といった地震への対応を表明した企業を一覧にしている。その数は3月11日17時の時点で2,080社に上り、今後も増える見込みだ。

 サイトを運営する株式会社リクルートでは掲載企業に対し、ES締め切りの延長、別選考スケジュールの設定など、被災者に考慮した特別措置を行うよう働きかけているという。今後の見通しについては、「現状では何とも言えない」としながら、

「被災地で携帯電話の充電が切れる事態を憂慮し、(リクルートでは)一斉送信メールを停止していますが、リクナビでは企業からの情報が逐一更新されています。被害のない方は連絡を待つのではなく、情報を取りに行くくらいの気持ちで、被害に遭われた方は、就活以前にまず足元を固めてください」

と学生にアドバイスを送った。

(野吟りん)

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