時短料理=強火であおる、ではなかった!~マガジンハウス担当者の今推し本『ウー・ウェン流77の簡単レシピ 「時短」で作ると、料理は美味しい!』
こんにちは、マガジンハウスです。自炊しなきゃと思いつつ、時間がかかる割には外で食べたほうがうまいんだよなあ…と迷ってる方、いませんか? 実は、おいしさと調理時間は比例しないんですよ。なぜなら、今回紹介する本は、「時短」で作っておいしい料理ばかりを紹介しているから! 著者は大人気の料理研究家、ウー・ウェンさん。大のウーさんファンでもあるという、担当編集W氏に話を聞いてみました。
―――あ、料理本エディターのホープ、Wさん! 載っている料理、どれも美味しそうでしたよー。
W 「ありがとうございます。この本は、これまでに雑誌『クロワッサン』で紹介してきた時短レシピをまとめたものなんですが、初めのほうに載っているのは今回の撮りおろしなんですよ」
―――あ、初めのほうの料理は特に惹かれたんですよ、肉が多くて!…でもちょっと気になったんですが、葛粉の登場率が高いですよね。
W 「よくぞお気づきになりました」
―――いや、普通は気付くでしょ。片栗粉じゃないんかいって。
W 「そうなんです。そこがウーさんらしい素晴らしさで。仰る通り、とろみをつける時はみなさん片栗粉を使われると思うんです。でも、ウーさんは、今なら葛粉を使いたいと」
―――とろみ界のトレンドですね! 片栗粉とは違う感じになるんですか?
W 「べっちゃりせずに、より上品なとろみになりますね。味のまとまりもよく、僕も目からウロコでした。葛粉って、お菓子作る時に使っても余らせがちですし、いい活用法ですよ」
牛肉とクレソンの塩こしょう炒め。塩、黒こしょう、酒、葛粉で調味した牛肉がクレソンと合いすぎて美味しすぎる。
―――確かに。ところで、Wさんって強そうな見た目の割に、料理に詳しいですよね。自分で作ってる風も匂わせてるし。
W 「はい。今回も1/3ぐらいは実際に自分でも作ってみました。元々、料理が好きで、大学生の頃にウーさんの『ウー・ウェンの北京小麦粉料理』(高橋書店)を読んで開眼して、料理好きの友だちといっぱい作ってたんですよ。だから今回、お仕事がご一緒できて嬉しかったです」
W少年の人生を変えたともいえるウーさん。素敵な方です!
―――そんなWさんが考える、ウー・ウェンさんレシピの魅力って何ですか?
W 「料理研究家の方のレシピって、二通りがあると思うんです。すごく簡単に作れるものと、上質な素材を使って新しい味を追求するもの。ウーさんは、その両方を備えてると思うんですよね」
―――確かに、食材も調味料も、あれこれ揃える必要はないけど、厳選したいいものを使ってますね。で、時短と。
W 「中華料理ってどうしても、油をたくさん使った濃い目のものをイメージされると思うんですが、この本を見ていただいてもわかりますが、調味料は最小限でよく、野菜中心で、使う油の量も少なめです」
W氏おすすめの品から、ザーサイとひき肉炒め。黒酢が決め手の、新しい味。使ったごま油は大さじ1/2だけ。
―――炒めものにしても、使う油は大さじ半分ぐらいなんですね。
W 「あっ、炒めもので思い出した! あのですね、同じく中華料理のイメージなんですが、強火でグワッと炒めるのはNGです」
―――え、そうなんですか? 強火であればあるほど美味しくなるんだと…。それに時短っていうから、火力めいっぱいにして短時間で作るものとばっかり。
W 「家庭料理でできる強火には限界がありますから、中までちゃんと火が通らなくなる場合があるんです。中火以下で、そこは時間をかけてじっくり炒めて、水分をとばしたほうが余計な味付けも不要でおいしく仕上がるんですよ。油だって少なくて済みますし」
―――ひとつ勉強になりました~。そうですよね、普通の家の2口コンロの火力じゃ、強火っつったってね。
W 「まあ、僕の家のキッチンはドイツ製の4口コンロですけどね」
―――(*_*)
まだまだ謎の多いW氏。ありがとうございました!
今週の推し本
『ウー・ウェン流77の簡単レシピ 「時短」で作ると、料理は美味しい!』
ウー・ウェン 著ISBN:9784838727636
定価:1,296円 (税込)
発売:2015.07.23
ジャンル:料理
[http://magazineworld.jp/books/paper/2763/]
ウェブサイト: http://magazineworld.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。