「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」、言葉が自他に及ぼす影響とは
相手の心を優しく包み幸せな気持ちにしてくれる「ふわふわ言葉」
みなさんは「ふわふわ言葉とちくちく言葉」というのを聞いたことがありますか?最近の教育現場で、「元気の出る言葉かけ」のワークを実施する際に用いられています。相手の心をちくちく刺すような、嫌になるような、悲しい気分にさせるような言葉を「ちくちく言葉」と言います。反対に相手の心を優しく包み、暖かく幸せな気持ちにさせ、思わず笑顔になる、そんな言葉を「ふわふわ言葉」と言います。
いかがですか?うまく言い当てていると思いませんか?子どもは、しがらみがないので何事にも素直に反応します。喜怒哀楽をはっきり表現するので、言葉を発した側も自分の言動を振り返ることができます。ところが、ビジネスシーンにおいてはどうでしょうか?取引先や上司部下などとの関係性ができていて、感情を鞘(さや)に納めながら仕事をしているのではないでしょうか。
口ぐせが変わると考え方や価値観にも影響が
あなたは、周りの人に投げかけられた言葉によって気持ちが沈んでしまったり、モチベーションが上がったり。そんな経験をしたことはありませんか?逆も真なりで、自分の何気ない言動が相手に影響を及ぼしていることに気づいているでしょうか?言葉づかいは人柄を表します。いかに相手を大切にしているか、心をつかっているかは言葉づかいから察することができます。
言葉は「言霊(ことだま)」とも言われ、マイナスになるような言葉をつかえば、バットラックを招いてしまう、前向きでハッピーな言葉をつかうと、望んでいることが実現できると言われています。
従って、普段、自分が発している言葉の癖を知ることは大事です。セルフトーキング(自分や他者に対して語りかけること)の言葉には強い自己暗示効果があり、言葉を口にすることは心理面に強く影響を及ぼします。言葉が変わったくらいで、結果は変わらないと思うかも知れませんが、まずは試してみてはいかがでしょうか。
言葉、すなわち口ぐせが変わると、考え方や価値観に変化が生まれ、行動や結果までもが変わってきます。言葉に関しては他に、「明元素」と「暗病反」というものあって、「明元素」は明るくポジティブな言葉、「暗病反」は暗くてネガティブな言葉のことです。暗示をかけるなら、心が元気になるプラスの暗示をかけましょう。
習慣化することで無意識にふわふわ言葉が出てくるように
「言葉づかい」を漢字で表すとき、「心遣い(づかい)」と同様に「遣」の字を用います。「言葉遣い」に心を配ることは、相手を「思い遣る(やる)」ことなのです。
私が研修を実施しているとき、受講者の悩みとして「コミュニケーションがうまくいかないが、どうすれば良好になるだろうか」という相談を多く受けます。コミュニケーション成立のカギは受け手が握っています。相手がどのように感じたかで、良好なコミュニケーションが図れたかどうかが決まります。あなたの言葉づかいは相手への思いやりが表現されていますか?
「いちいちそんなことを考えて言葉を発するのは面倒だな」と思うかもしれませんが大丈夫です。アメリカの行動科学では、ある一定の行動を繰り返されたとき、潜在意識に刻印され、習慣化されるまでの日数は21日間とされると言っています。習慣化されるまで21日間、「がんばろうね!」とふわふわ言葉をつかってみてください。まずは意識してつかってみましょう。それが習慣化されると、無意識でもふわふわ言葉が出てくるようになり、自他ともにハッピーな関係を築くことができるようになります。
(葛西 久仁子/人財開花コンサルタント・企業研修講師)
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