社会的側面により踏み込んだ続編『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』[映画レビュー]
今、世界で最も観られている100年に1度の映像プロジェクト『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』。いよいよ本日7月4日より日本公開!
【ストーリー】
アイアンマンこと“戦う実業家”トニー・スタークが開発した<ウルトロン計画>。それは、人工知能による完璧な平和維持システム。しかし、進化と増殖を続けるウルトロンが選択した“究極の平和”とは、 地球を脅かす唯一の存在=人類を抹消することだった……。世界中の都市を襲う人類滅亡の脅威に、最強チーム “アベンジャーズ”が再び結集。絶体絶命の彼らに残された最後の武器は、「愛する人を守りたい」という熱い思いだけ……。
これでもかというほど、胸熱成分てんこもりの『アベンジャーズ』から3年、待ちに待った続編が遂にやってきました! しょっぱなからこんなに見せちゃっていいの? 息切れしないの?? と心配になるほど怒涛のアクションがつるべ打ち!! 観客の度肝を抜くシーンで幕を開ける『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』ですが、もちろん見所はアクションだけではありません。
エイリアン軍団との決戦で、NYの至るところにがれきの山が築かれた前作のラスト。戦いが終わった後の一般市民の感想が、「アベンジャーズ最高!」「ありがとう!」だけではなかったのを覚えている人も多いかと思います。戦争の悲劇は勝ち負けが決まった時点で終わるものではありません。建物は崩壊し、家族が巻き込まれたり、友人を失った人もたくさんいます。アクション満載の空前の娯楽大作でありながら、そういった社会的側面がしっかりと描かれていた前作から、より深く踏み込んだ今回の続編。家族を侵略戦争の犠牲にされた双子の男女が、悲しみを憎しみに変えてアベンジャーズに牙をむきます。
世界平和のためなら多少の犠牲はやむをえないのかという大問題が、人工知能によって解決することができるのか。そしてさらに、ヒーロー達にも守るべき家族や友人がいるのだという、当たり前ですが忘れられがちなことが、今作の主題の一つとなっています。ヒーローだっていやなこともあれば怪我もする。落ち込むことだってあるのに、守っているはずの人々が理解してくれない空しさ。同じMARVEL映画のサム・ライミ監督版『スパイダーマン2』(2004年)でもそこをきちんとすくいとっていて、深く共感された方も多かったのではないでしょうか。
とはいえ、冒頭に書いたように、アクション目当てで観ても満足間違いなし!! 目をみはるほどの驚きの映像にどっぷりひたるもよし、全てが主役級のキャラクター達に萌えたっていいんです! 監督ジョス・ウェドンが製作総指揮をつとめるスピンオフのTVシリーズ『エージェント・オブ・シールド』でも、超かっこいい女性エージェント・メイが、こそっと「ソーって素敵よね」なんて言うシーンもあるぐらいですから! 天才、筋肉、誠実、社長、眼帯、女スパイ、きまじめ…長髪、短髪、肉体美にメガネ等々、タイプはいろいろ揃っておりますので、少しでも気になった方はぜひ劇場へ!
【著者プロフィール】♪akira
WEBマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」(http://www.targma.jp/yanashita/)内、“♪akiraのスットコ映画の夕べ”で映画レビューを、「翻訳ミステリー大賞シンジケート」HP(http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/)では、腐女子にオススメのミステリレビュー“読んで、腐って、萌えつきて”を連載中。AXNミステリー『SHERLOCK シャーロック』特集サイトのロケ地ガイド(http://mystery.co.jp/program/sherlock/map/)も執筆しています。
アベンジャーズたちはは何故闘い続けるのか? 死闘を描いた胸アツPV
https://www.youtube.com/watch?v=N9YSb3NpVqw
(C)Marvel 2015
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