英語の習得不要!モロッコの現地職人が、手作り品を直接販売できるコミュニティサイトに注目
コーヒーや綿製品をはじめ、公正な価格での取引を推進し、発展途上国などの生産者を保護するフェアトレード。
とはいえ結局、西欧や先進諸国との間に立つ仲介業者が大きな利益を享受するばかりで、生産者が正当な利益を得ることはなかなかに難しい現状もある。
・モロッコ現地の職人の利益を守るコミュニティ
そういった問題を少しでも解決し、生産者の利益を守ろうという取り組みが、Dan Driscoll氏、Tom Counsell氏が生み出した「Anou」というオンラインコミュニティサイト。ユーザーの手作り品を販売できるコミュニティ「Etsy」と同じようなオンライン市場だ。
・生産者が直接、全世界に向けて販売できる
オンラインサイトを通じて、モロッコの職人、生産者がダイレクトに世界各国のユーザーに向けて、制作物を販売できるようにした。
・布地、かご、アクセサリーなどの商品
売るものは、手織りの布地や刺繍、ラグ、かご、装飾品やアクセサリー、キッチン用品など、その土地固有の民族性が強く現れている、魅力あふれるお手製の品だ。
・英語が堪能でなかったり、十分なネット環境がなくても
「Anou」の大きな特徴としては、英語を主とする外国語やインターネットの知識が少なかったり、十分なネット環境がなくても、コミュニティを活用できること。ここが、既存のeBayやEtsyなどのサイトとは一線を画している。
作り手は、インターネットカフェや、モロッコで広く普及している2G、3Gの携帯電話からアクセスして、商品画像や紹介を容易にアップロードできる。
・見やすくわかりやすいインターフェース
アイコンをベースとしたインターフェースは直感的にわかりやすく、商品の画像をアップし、商品のカテゴリーを選んで、簡単な商品紹介、使われている素材や技術の説明を添えて、値段を設定するだけ。
コミュニティサイトは、商品画像をメインとしたページ構成で、いたってシンプルで見やすい。
商品の種類、職人の団体などによって、グループ分けされている。
・現地のリーダーを活用
「Anou」では、現地の職人の中から読み書きができる知識人を現地リーダーとして雇い、新しい生産者に向けて、コミュニティ利用やビジネスを運営するサポートをおこなっているという。
このコミュニティを通じて、現地の職人たちは難しい外国語を取得していなくても、自分たちの手作り品を全世界に向けて直接販売できるようになり、大きな販路拡大が見込めるようになる。オンラインの力や可能性を感じる試みだ。
ウェブサイト: https://techable.jp/
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