安倍元首相も参加「日中関係について考える」政治家朝食会をニコ動が中継

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国会議員や有識者らが集い、政策や政局についての意見を交換したり、講師を招いて勉強したりする「朝食会」が存在することを皆さんはご存知だろうか。2011年3月2日の早朝、東京・麹町のとある私邸で、そんな朝食会の一つが開かれた。参加したのは、自民党と民主党の国会議員7人を含む12人。アメリカから安全保障の専門門家を招いて、日本の外交政策について議論が交わされた。

講師は、ワシントンにある戦略国際問題研究所のシニアアドバイザーを務めるエドワード・ルトワック氏。軍事戦略が専門で、『ペンタゴン~知られざる巨大機構の実体』などの著書がある。朝食会は外交評論家・加瀬英明氏とシアター・テレビジョン・浜田麻記子社長の共同企画で、日本の外交を担う政治家たちが参加。その中には、安倍晋三元首相や古川元久前官房副長官の姿もあった。

今回のメインテーマは「中国とどう付き合うか」。ルトワック博士は冒頭のスピーチで「今後、経済力、軍事力ともに拡大を続ける中国に対抗するために、日本やロシア、オーストラリアなどの周辺国は“連合”を組んで、軍事的対抗ではなく、経済的圧力をかけていくしかない」という見解を披露。これに対して、安倍元首相は「中国に軍事力や国力で国境を変えることができないということをよく理解させなければならない。それ(軍事力で他国を侵略すること)をやれば、結果的に経済成長そのものが危うくなるということを理解させなくてはならない。そこで、中国をどう考えるかという中でロシアといかなる交渉をしていくかを考えるべきだ」と述べた。

普段は存在すら知られることのない政治家たちの朝食会。この日は主催者の協力を得て、『ニコニコ生放送』でネット中継するという異例の試みがなされた。通常は非公開の意見交換会ということで、途中、何度も「オフレコ」のサインが出て、音声が聞こえなくなる場面があった。安倍元首相が二本の指をチョキチョキ動かして「カット」の合図をするたびに、ニコ生の画面には「カットキター」「聞きたかったwww」「えええええ」といったコメントが流れ、視聴者が残念がる様子が伝えられた。

しかし中継の終了時には、拍手を示す「88888888」のコメントが多数流れ、「面白かった」「またやってください」という声も多かった。政治家の私的勉強会の光景を見ることができたということで、視聴者には有意義な時間だったようだ。

【関連サイト】
シアター・テレビジョン 公式サイト
ピラニアTVちゃんねる ニコニココミュニティ

日本の未来を考える朝食会~日米・日中はどこへ行くか?
http://live.nicovideo.jp/watch/lv41958415
(番組はタイムシフト機能で2011年3月9日まで視聴できる)

(村井七緒子)

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