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体内時計のペースメーカー機能を司る細胞の存在が証明される 将来早起きができない人がいなくなる?

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3月4日付け(現地時間)米国の科学雑誌「Neuron」に、体内時計のペースメーカー細胞の存在を証明する研究結果が発表されました。
将来的に、概日リズム障害による睡眠障害などの診断や治療に役立つのではないかとして、注目を集めています。

概日リズム障害とは、規則正しい睡眠が取れない障害のことを指します。
たとえば、出勤や通学のために、前の日の早い時間に寝る習慣を実行していても、どうしても朝の予定した時間に起きられない。ただし、体の要求のままに睡眠を取るぶんについては、快活に過ごせるケースが多いという特徴があります。

必然的に、時間の制約を受けない仕事を選ばなければならなくなるなどといった社会的な制約を受けることが多いのですが、本人や周囲の人が障害と考えていないケースが圧倒的多数。そのため、潜在的にこの障害で悩む方は相当いるのではないかと考えられています。

睡眠のリズムを調節する体内時計は、脳の視床下部の視交又上核という場所にある神経細胞によって調節されていることがわかっています。ですが、具体的にはどの神経細胞が睡眠のリズムをコントロールしているかは分かっていません。

今回、研究を発表した筑波大学の国際統合睡眠医科学機構の柳沢正史機構長、米テキサス大学サウスウエスタン医学センターの Joseph S.Takahashi教授によると、視床又上核のみで作られるニューロメジンS(MMS)という物質を作り出す細胞に注目。
MMSを作り出す細胞をコントロールできるマウスを人工的に作り出して実験を行いました。

実験の結果、MMSを作り出す細胞の働きを止めると、睡眠のリズムを司っている視交又上核全体の行動のリズムがなくなることがわかったとしています。
また、MMSを作り出す細胞のスピードを遅くすると、睡眠のリズムを司っている視交又上核全体の行動が遅くなり、MMSを作り出す細胞からの神経伝達を阻害すると、視交又上核全体の行動がなくなったとしています。

このことから、睡眠のリズムを作り出すペースメーカーとして、視床又上核でMMSを作り出す細胞であると指摘しています。
ただし、MMS自体をブロックしても、実験に使ったマウスの睡眠リズムに変化は起きませんでした。したがって、睡眠のリズムを司る物質についてはわからないとしています。

ただし、今後の研究によっては、概日リズム障害の診断や治療が期待できるとされています。
将来は、どうしても朝起きられない方が快活に過ごせる治療法や薬が発見されるかもしれませんね。

余談ですが、寝起きが異常に辛かったり眠れないといっと不安があるようなら、現時点でも有効な治療法はあります。
あまり辛くならないうちに医師に相談してくださいね。

※写真はイメージ 足成 http://www.ashinari.com/2012/07/25-366065.php より

※この記事はガジェ通ウェブライターの「松沢直樹」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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