偉大な芸術家に共通する「天才の日常生活」とは

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偉大な芸術家に共通する「天才の日常生活」とは

 モーツァルト、ベートーヴェン、ヘミングウェイ、ピカソ……世の中に登場した数々の偉大なる芸術家たち。その作品自体はもちろんのこと、彼らがどのような日常生活を営んでいたか、気になりませんか?

 本書『天才たちの日課』では、そうした芸術家たちが、いったい「何時に寝て何時に食事し、いつ仕事していつ頭を悩ませていたか」という素朴な疑問について、残された様々な文書から紐解いていきます。

 本書のなかでとりあげられるのは、作家、映画監督、作曲家、画家、学者、詩人等、様々な分野に渡る、総勢161人にも及ぶ人物たち。一見、クリエイティブな作品を世に送り出す芸術家というと、ともすると寝ないで創作活動に打ち込んだり、生活リズムなどお構いなしの破天荒な生活を想像しがちですが、その生活実態は実に規則正しいシンプルなものだったようです。

 なかでも多いのが、早朝に起き、毎日決まった朝食を食べ、コーヒーとタバコを供に執筆し、午後に少し散歩をするという生活パターン。多くの芸術家たちは、そうした毎日の規則正しい生活こそが、創造のためには必要だと考えていたようです。

 たとえば、心理学者であるウィリアム・ジェイムズは日記に、次のように記していたとか。

「忘れるな。規則正しい生活習慣がついて初めて、人は真に興味深い活動分野に進むことができ、その結果、意図的な選択をひとつひとつ、まるで守銭奴のように蓄積していける」

 毎日の規則正しいスケジュールをこなしていくなかで、こつこつと生み出されていく作品。では実際に161人のなかの1人、作曲家であるジョージ・ガーシュウィンの日課を見てみましょう。

「朝は卵とトーストとコーヒー、オレンジジュースの朝食を食べ、そのあとすぐ、パジャマにバスローブをひっかけてスリッパをはいた恰好のまま、ピアノの前にすわって作曲を始める。午後の半ばに昼食をとり、夕方に散歩をして八時ごろ夕飯を食べる。夜にパーティーに出席するときは、たいていは十二時過ぎに帰ってきて、また仕事に戻り、明け方まで働きつづけた。インスピレーションは信じなかった。そんなものがくるのを待っていたら、年にせいぜい三曲しか作れないといって、毎日こつこつ仕事をするのを好んだ」

 クリエイティブの源はいったい何なのか。すべてはその日常生活にかかっているのかもしれません。今日から始まる新たな一年。クリエイティブな発想を持ちたいなら、規則正しい生活を試みてはいかがでしょうか。

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