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人類は宇宙人?「はやぶさ2」が解明に挑む生命の起源

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「はやぶさ2」には、生命の起源を探査する任務が託されている

12月3日、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 JAXA(ジャクサ)の小惑星探査機「はやぶさ2」が種子島宇宙センターから打ち上げられました。今回の「はやぶさ2」には、「初代はやぶさ」にはない、重要なミッションが託されています。それは、私たちの「生命の起源」についての探査です。

人類の科学がこれだけ発達しても、いまだ解明されていない未知の神秘は数多く残っています。その最たるものが、「私たち生命は、いつ、どこから来たのか」という問いです。

小惑星内部に46億年前の地球環境が残されている可能性が

今まで見つかった最古の生命の化石は、38億年前のものです。このことから、生命の誕生はもっと前、おそらく40億年以上前のことだと推測できます。しかし、当時の地球環境については、実はまだよくわかっていません。46億年前に太陽系は生まれ、同時に地球も誕生したわけですが、できたばかりの地球環境など、現在の地球上にはどこにも存在していないからです。

当時の環境の痕跡は、その後の地殻変動や隕石の衝突、生物の活動などで跡形もなく消えてしまいました。しかし、地球以外に46億年前の地球を想定できる場所が存在します。それが、地球と同時期に誕生した「小惑星内部」なのです。小惑星には、大きな惑星のように地殻変動がありません。太陽からの距離がある程度離れていれば、熱による変性も免れます。ですから、こうした条件に合致した小惑星の内部には、太陽系誕生時の環境を内部に凍結保存している可能性があります。

アミノ酸から見えるかもしれない生命の道筋

今回、「はやぶさ2」が向かった小惑星「1999JU3」は、まさしくこの条件を満たし、その上、地球からの観測で「炭素を豊富に含み、水分を含有している」ことが判明しています。うまくいけば、有機物だけでなく太陽系初期のアミノ酸まで見つかるかもしれません。アミノ酸からは、生命に続く道筋が見えてくる可能性もあります。

また、アミノ酸といえば、大きな謎が一つあります。一般的にアミノ酸は、組成が同じでも左型と右型のタイプが存在します。まるで鏡像のような関係で「対」になっているのです。そして、人工的にアミノ酸をつくると、左型と右型は通常同じ割合で生成されます。ところが、人類をはじめとする地球上の生物を構成するアミノ酸は、全て「左型」のアミノ酸なのです。

宇宙には人類の同胞が星の数ほど存在するかもしれない

これは、地上に最初に登場した始原の生命体が「左型」のアミノ酸を基本にしていたと考えられています。仮に「はやぶさ2」の持ち帰った資料にアミノ酸が存在し、それがやはり「左型」のアミノ酸ばかりであれば、必然的に一つの仮説が成り立つことになります。

それは、「地球の生命の起源は宇宙から来たのではないのか」との説です。それを受け、次にはこんな考え方が導き出されます。「宇宙は生命の源が満ち溢れていて、条件がそろった惑星に撒かれると、その星はきっと命満ち溢れた星になる。我々は孤独ではなく、宇宙には生命の同胞が星の数ほどいるはずだ」と。今からワクワクしてきませんか。重大な使命を帯びた「はやぶさ2」は、2020年に帰還予定です。

(北川 実/理数専科塾塾長)

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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