せき喉の風邪の流行が過去10年で最高水準に、国立感染症研究所も注意喚起

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国立感染症研究所の感染症疫学センターは、せきや喉といった呼吸器系の風邪症状を起こす主に3種類の感染症の流行が過去10年でも最高水準になっていると報告している。

猛威を振るっているのは、せきをはじめとした症状を起こす「RSウイルス感染症」のほか、喉の痛みや炎症を起こす「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」および「咽頭結膜熱」だ。

RSウイルス感染症は7割が1歳未満

RSウイルス感染症は2003年の感染症法改正から報告の対象疾患になっていたが、報告数の多かった昨年、一昨年よりもさらに上回る感染者数を記録している。

国立感染症研究所によると、1年52週のうち11月16日までの第46週目の報告者数は4328人に上り、増加。さらに12月2日に発表された11月23日までの第47週目のデータでは報告数は5151人となりさらに増えている。

国立感染症研究所によると、年齢別では、およそ7割が1歳未満となっている。赤ちゃんの長引く風邪は体力消耗を起こし、健康への影響が大きいだけに注意したいところだ。

さらにA群溶血性レンサ球菌咽頭炎については、過去の水準と比べて「かなり多い」と国立感染症研究所は説明している。全国小児科3000カ所を対象に定点観測しており、1医療機関当たりの報告数は第47週目に2.47人と増加傾向にある。過去10年と比べてもこの11月としては突出して多くなっている。

咽頭結膜熱も感染者数が多くなっており1医療機関当たり第47週目に0.53人。子の感染症としては、11月にしてはこの10年で最も多い。

流行の情報をチェックして、子どもであれば人ごみに近づかない、大人であれば喉をはじめ呼吸器を守るマスク装着やうがいといった心掛けが意味ありそうだ。

文献情報

国立感染症感染症疫学センター
http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html

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