就活の「穴場」ってホント? 東洋経済の特集で「低倍率企業」ランキング掲載

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就活の「穴場」ってホント? 東洋経済の特集で「低倍率企業」ランキング掲載

週刊東洋経済の2014.11.29号が「先手必勝の就活」という特集を組んでいる。解禁日が後ろ倒しされた2016年卒の就職活動は、実際には「前倒し」になっていることや、よい就職先を探す方法などについて取り上げている。

目を引くのは、東洋経済新報社が発行する「就職四季報2016」を使った「データが見つけた良い会社」のランキングだ。10年前と現在の年収を比較した「しっかり稼げる会社」や、平均勤続年数で見た「長く働ける会社」、「女性に優しい会社」などを順位付けしている。
仕事がきつく「若いうちしか持たない」という口コミも

中には、事務系の総合職における採用者数と応募者数が「低倍率」の会社を取り上げたユニークなランキングもある。誌面によれば、外食や小売り、運輸など「学生の志望度がもともと低い業種」が多いそうだ。上位5社は、次のとおり。

「1.福山通運(1.5倍)/2.ヨロズ(1.9倍)/3.アクシアルリテイリンググループ(2.2倍)/4.元気寿司(2.5倍)/5.トナミ運輸(2.6倍)」

「意外に目につくのが」として、地方銀行の倍率の低さも指摘。確かに北都銀行(9位)や沖縄銀行(10位)、福井銀行(14位)、肥後銀行(18位)、阿波銀行(22位)など7行が、30位以内にランクインしている。

誌面では、これらの会社を「意外な穴場企業」と呼んでいる。しかし競争率が低いだけでは穴場といえず、働きやすさの質などを検証する必要もあるだろう。そこでランクインした企業について、キャリコネに寄せられた口コミを確認してみた。

ある運輸会社に勤務する40代前半の男性は、残業時間が非常に多く「気力・体力が続く若いうちしか持たないと思う」と漏らす。大きな支店なら担当業務を終わらせれば「与えられた休日を消化することは可能」だが、それでも土日祝日は確実に休めるわけではなく「連休は取りにくい」という。小さな支店だと、どうなるのだろうか。

給与面では残業代がつくため、入社数年は同年代より年収が高かったものの、昇給率が低く「あっという間に抜かれてしまった」という。今後の大幅な昇給も見込めず、この男性は「この仕事が好きでなければなかなか続けられない」と明かしている。
高倍率1位は「2750倍」と狭き門のアノ会社

ランク上位の外食企業で働く20代の女性は、正社員であっても店舗に配属されれば「家族の協力がないと(働き続けるのは)難しい」と嘆く。アルバイトが急に休んでシフトに穴が開けば、そのしわ寄せは社員に行きがちだ。

「パートやアルバイトで働き続けることは可能だと思うが、正社員で働くことはキツいと思う。店長次第だとは思うが、正社員に対してそこまで良心的なシフトにしてくれるとは考えにくい」

異色なのは、26位のIT企業だ。倍率は7.2倍と10倍を割るが、事務系総合職の応募者数が4551人と格段に多い。単純計算で630人あまりを採用することになる。

2010年ころにはネット掲示板で「ITブラック四天王」などと揶揄された会社だが、キャリコネの口コミには、40代の男性から「世間で言われるほど待遇が悪いわけでもない」という不満気な反論もあがっている。

「そりゃ一流大学出身と二流大学を比べれば、どこだって差は出ると思うけど。他(の会社)と比べても、待遇も出世のスピードも悪くないと思いますよ。どこでもそうだけど、やっぱり本人が結果出せないと、他人をひがむんだろうな。人事制度もしっかりしているし、実力のある人が上に行ける環境だと思います。良い会社です」

なお、高倍率ランキングの1位は、明治で約2750倍。4人の枠に約1万1000人が応募している計算となり、当選確率0.036%という狭き門だ。2位の蝶理は10人の枠を5519人で争う。8位の文溪堂は1人の枠に312人が応募し、倍率は312倍となっている。

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