ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

「食の安全」を追求し続ける人たち――埼玉の串焼き「ひびき」、愛知のスーパー「サンヨネ」

DATE:
  • ガジェット通信を≫

日本人ほど「食の安全」に敏感な国民もいないのではないか。食品偽装などが発覚するたび、社会的に大きな関心を持って受け取られている。外食チェーンやスーパーなどには、常に厳しいまなざしが投げかけられているが、そんな中でも苦心しながらも誠実に取り組み、好業績につなげる人たちもいる。

2014年10月21日放送の「ガイアの夜明け」(テレビ東京)では、中国産の使用期限切れ鶏肉問題に関心が高まるなか、本当に安全な食材をつくろうと努力する生産者と、それを消費者にアピールし広めようとする人たちの取り組みを紹介していた。
独自の追跡システムを構築し情報公開する「ひびき」

埼玉県川越市に本社を置き東京と埼玉で20店舗を展開する串焼き店「ひびき」は、生産者情報から加工場所・日付、串に肉を刺した人まで分かるという独自のトレーサビリティー(追跡)・システムを作り上げ、特許まで取得している。

こうした情報は店頭やホームページ上で毎日公開され、お客にも「安心できる」と好評だ。この「生産者流通履歴システム」を作った理由を、社長の日疋好春氏(43)はこう語る。

「これをやったからといって、お金になるわけではないが、履歴を確認したり参加してもらうことで、世の中が変わるのではないかと」

やきとんに使われる豚肉は、麦など自然な飼料にこだわった埼玉の「彩の国黒豚」だ。全農と組んだ新店舗では、岩手県洋野町の「八幡平(はちまんたい)ポークあい」という新しい豚肉を使用することが決まった。

これらのブランド豚は、生産者が苦心して育てた割には知名度が低い。それをひびきで扱うことで知名度を広めていきたい考えもある。新店舗責任者の宮原正貴さん(40)は、ねらいについてこう話した。

「生真面目に豚と向き合って育てているところほど、伝えるチャンネルが少ない。それを僕らが受け止めて、発信していきたい」

さらに宮原さんは社長の指示で、食材の情報だけでなく「生産者がどんな思いでこの豚を育てたか」まで消費者に見えるよう、システムを発展させた。生産者と消費者の関係を一気に近づけ、さらに安心を深めようという考えだ。
安全な商品開発を手がけるスーパー「サンヨネ」

愛知県内に5店舗を展開するスーパー「サンヨネ」は、安心・安全な食品を仕入れるだけでなく、自ら商品開発も行っている。オリジナル商品は約420種類で、全国398件の生産者や業者と契約している。低農薬や無農薬の野菜をはじめ、無添加のパンや調味料、加工品が好評で、来店した主婦も、

「値段の高い有機野菜を扱っている店より、一般的なスーパーで扱っていると安心で利用もしやすい」

と話していた。広告は一切出さず価格を抑えていることも人気の要因だ。社長の三浦和雄さん(58)は、安全にこだわった農家や加工業者を開拓し、土の改良など生産の助けになる協力までしている。静岡県のイチゴ農家、斎藤治美さんは三浦社長をこう評した。

「私たちがやることをサンヨネは見てくれる。分かってくれる。最高のパートナー」

三浦社長は、秋からの目玉商品「カボチャコロッケ」を作るために、北海道岩見沢市にある「モリタン」という業務用コロッケの専門メーカーを訪れた。モリタンはパン粉まで無添加にこだわり、自社でパンを製造している。

北海道美深町の契約農家がつくる無農薬カボチャを使ったコロッケは、ひとつ80円。用意した800個は、その日のうちに完売した。
驚くべき志「やり方はいろいろある。努力すればできる」

いまも全国を飛び回る三浦社長は、意気込みをこう語っていた。

「やり方はいろいろある。努力すればできる。本当に健康的なものを世の中に提供しようとする、そういう人と一緒にやっていこうという考え方がある」

ひとつ80円のコロッケを売るために、ここまでこだわる販売者がいたのかと驚いた。同じものが都内では、この倍の値段で売られることだろう。

安心・安全な食品を提供するために、大変な手間や技術を惜しまない人たちの存在を知った。こうした販売者が日本にもっと増えて、当たり前のようになって欲しいと一消費者の支店から強く感じた。(ライター:okei)

あわせてよみたい:量販店のバイヤーは「日本の魚」を勉強すべき
 

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
キャリコネの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP