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戦時中の軍施設が残る東京湾唯一の無人島「猿島」を徹底レポート!

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横浜のココがキニナル!

横須賀の無人島猿島のレポートをお願いします。戦時中の軍施設が残っていて雰囲気があるのですがちょっとオバケが出そうな気も。(たこさんのキニナル)

はまれぽ調査結果
レジャースポットとして人気の猿島は、重要な歴史的遺跡がある島でもあった。オバケが出るかどうかは不明

今回のキニナルは、東京湾唯一の無人島猿島のレポート。島だ!!! アイランドだ! わーい。さっそく帽子をかぶって出発!

東京湾に浮かぶ元要塞・猿島

横浜から京浜急行線に乗って約30分。横須賀中央駅に到着。ここから猿島観光船に乗るため三笠桟橋へ向けて15分ほど歩く。街のいたるところに桟橋への案内板があったので、迷わなかった。


サックスを持って呆然としているおじさんの像

座高の高い山崎の足でも15分。三笠桟橋へ到着。


待っていた編集部・山岸は開口一番「ザキヤマ山行くみたいだね」だって


猿島行きフェリーのチケット売り場

そして本日取材を受けてくださったのは株式会社トライアングルの藤野さん。待合室にてお話を伺う。


健康的な肌と笑顔がマブしい藤野さん


ちょっと具合の悪いという亀のアレックスを激写

猿島は京急線横須賀中央駅からすぐに行ける島として、年間11万人もの観光客が訪れるらしい。猿島は「無人島」だが「猿島公園」として管理されているので、利用可能な時間が決まっている。夏は午前8時~午後5時、冬は午前9時~午後4時30分(12月~1月は土日祝のみ)の間が入島可能。藤野さんのおすすめの季節は秋。のんびり散歩やBBQが楽しめる。

「コンロなどのBBQ機材は持ち込み不可で、全て猿島内のショップでのレンタルのみ。事前に予約すれば本当に手ぶらで来られる島なんですよ」と藤野さん。


島にあるレンタル機材リスト。うちわまである!!

そのほかは花火を島で見るツアーやナイトシアターなど、さまざまなイベントがあるとのこと。

現在の猿島について魅力を伺ったところで、少し猿島の昔の様子などについて調べてみることに。

猿が導いたから猿島?

「猿島」と呼ばれるようになったのは、こんなエピソードがあったからだという一説がある。



お粗末すぎる漫画

凄すぎる・・・日蓮上人!!

また、猿島の様子は江戸時代から記録が残っている。


江戸時代の猿島 (横須賀市埋蔵文化財報告書第9集より転載)


明治時代の猿島 (横須賀市埋蔵文化財報告書第9集より転載)


1955(昭和30)年に撮影した猿島航空写真(横須賀市埋蔵文化財報告書第12集より転載)


現在の猿島の航空写真(グーグルマップより)

どの図も猿島の特徴がよく出ていて歴史の深さを実感する。

そして、現在のキニナル猿島の見どころともなっているのは明治時代の建物。レンガを積み上げた兵舎やトンネルなど貴重な遺産が島のあちこちに鎮座している。

「来年、明治時代に建てられた猿島砲台と千代ヶ崎砲台が国に“史跡”として指定される予定です。日本の歴史を知るためのとても貴重な資料なんです」と嬉しそうな藤野さん。島への思いが伝わってきた。

続いて、投稿にあった猿島に幽霊話があるのかどうか、お聞きする。
「私は見たことないですけど、こんな話を聞いたことがありますね」と苦笑い。左様でございますか・・・。以下聞いたお話。

ある雪の降った日の朝、ある人が島へ入ると、うっすらと雪の積もった浜に、人の足跡がついていた。動物の足跡ではない。紛れもなく人の、しかもそこそこ大きな子どもの足跡が続いていた。夕方から朝まで、島に人はいなかったはずだ。夜に子どもが、たった一人でいることはあり得ない。

子どもって・・・おかげでちょっと涼しくなりましたけども・・・子ども・・・

と、ここいらで出港時刻に。藤野さんありがとうございました。
 

外に出ると、人の列が!

満員で乗れなかったら、臨時便が出ることも 


今回乗る「シーフレンドZero」 島まで約10分の速さ
 

イケメンの船員さんがお出迎え
 

船内1階の様子
 

三笠桟橋から既に見えてる猿島
 

みなさん軽装

島に到着。桟橋の右手にはビーチでBBQを楽しむ人たち。この日は風が強く、遊泳スペースは狭めだったが、みなさんハッスルしていた。左手には崖。 


1947~8(昭和22~23)年の猿島船着場(横須賀市埋蔵文化財報告書第11集より転載)。面影が!!
 

島のテラス

テラスには売店もシャワーやトイレ、更衣室もある。シャワーは有料で大人600円。海水浴オープン期間のみ利用できる。 


自販機やコインロッカー、売店がある 


売店で働くさわやかなお二人
 

猿島焼酎(2500円)と無人島ビール(500円)
 

猿島わかめラーメン300円。藤野さんおすすめのお土産

横須賀市の馬堀(まぼり)中学校の生徒さんがキャリア教育の一環で味やパッケージのデザインを手がけたという渾身の土産もの。 


テラスの2階には島の情報パネルが展示されている

いよいよ島の奥へ。急な坂の洗礼を受ける

では、さっそく島をぐるりと一周してみることに! 


猿島マップ。「現在地」から島を一周していく
 

小躍りする山崎
 

切通しの向こうにレンガが見えてくる
 

これですこれ

兵舎や弾薬庫が並ぶ通り。レンガが「フランス積み」という小口(短い辺)と長手(長い辺)が交互になっている、手間がかかりなおかつ仕上がりが美しいといわれている積み方で積まれている。これはかなり貴重な建造物なのだそう。ガイドさんに頼むと中へ入れるそう。 


1947~8(昭和22~23)年に撮影された写真(横須賀市埋蔵文化財報告書第11集より転載)
 

これが噂のフランス積み
 

兵舎の窓。いい窓
 

ここは空気がひんやりしている
 

1955(昭和30)年の航空写真。切通しが筋になって見える(横須賀市埋蔵文化財報告書第12集より転載)
 

弾薬庫入口
 

塞がれていると、余計キニナルんだなあ
 

しげしげと眺めていたここはトイレだったのだそう

ところどころ劣化した箇所はあるもののきれいに残っている明治時代の建物。この要塞は島の外からは見えないようになっている。 


突如現れるフランス積みのトンネル

別名、「愛のトンネル」。暗すぎて「きゃー怖い」と男女がこの中で手をつないで愛が芽生えることが由来らしい。「うまいこと言うよね」と編集部・山岸。 


中は真っ暗
 

目を凝らすと階段が見えた

この猿島砲台跡であるトンネルの西壁内側には地下施設があり、アーチ状の開口部は2階と西側斜面へあがる重要な連絡通路だったよう。地下施設は元弾薬庫だったのだとか。 


テラスの2階に展示されていた弾薬。大きい
 

トンネル終点。振り返るとこんなに長い

このトンネルには、ところどころアーチ状の開口部、窓がある。全てのものが何かしらの目的をになっていた建物、厳かな佇まい。

江戸時代、幕府が外国船の東京湾侵入を防ぐために砲台を築いたのが、猿島要塞の歴史の始まり。それから終戦まで、一度も使用されたことはなかったが、日本を守る島としての歴史を歩んできた。戦後は一部アメリカ軍に接収されていたが、1995(平成7)年に国から横須賀市が島の管理委託を受けることに。それ以降、観光地として一般人に開放し、現在に至る。 


昭和時代に設置された高角砲の跡
 

破壊された高角砲。1947~8(昭和22~23)年撮影、終戦直後の写真(横須賀市埋蔵文化財報告書第11集より転載)

トンネルを抜けると砲台跡が。どれも島の外からは見えないが、中からは見晴らしの良い場所にあった。大正・昭和時代に猿島に設置された高角砲は6つ。対空用の大砲。

島の横浜側にある日蓮洞窟へ向かう。

いよいよ島の奥へ。急な坂の洗礼を受ける(つづき)

 


そういえば藤野さんが注意してくださいって言ってたな
 

このすごい階段のことを・・・・
 

洞窟内にある祠(ほこら)

階段の途中の崖面にある洞窟。1253(建長)年、日蓮が避泊したといわれている洞窟だが、弥生時代の住居跡でもある。ここから弥生土器と人骨が出土された。

猿島には縄文時代から人が生活していたことが確認されている。現在は島には動物もそんなにいないし水もないし、厳しい生活だったんだろうなあ。ちなみにこの洞窟、江の島の岩穴まで続いているとの伝説も。藤野さんいわく「そんなことはないでしょう」 


下には魅力的な岩場が

この洞窟に漂着した日蓮がサザエの角で足を切った漁師を見て、お経を唱えたことで角が丸くなった、という伝説があるのだそう。

日蓮上人の力で角がなくなったという丸っこいサザエの真偽を確かめようと意気込む山崎。 


気合いが入る

しかし! サザエの捕獲は密猟になってしまうことに気がつき断念・・・おとなしく岩場遊びをすることに。 


岩場にはおびただしい数の変なヌメヌメがいる
 

ヌメヌメに夢中な山崎
 

東京から釣りにきたとういう親子。何が釣れますかね

島の浦賀水道側の岩場にも行った。先ほどの岩場より開けている。強風。 


飛び移る山崎
 

南風に煽られる
 

南風に煽られて一歩も進めなくなる 呆然
 

釣りをしていた憎めない感じのお二人

後の藤野さんのお話では「サザエの角は丸くないものが多いです」とのこと。そんな・・・

気を取り直して再び島の中へ。 


仮面ライダーの撮影に使用された「初代ショッカー基地」の展望台。心細い佇まい
 

今は中に入れず

さてさて、ズンズン進む。階段の上り下りで脚がガクガク。 


別の砲台跡
 

またまた別の砲台跡
 

何かを設置していた跡

台場跡は計4ヶ所確認できた。 


島への入口に無料の貸杖があった・・・。山崎、杖似合う

約2時間かけてテラスに戻る。日差しはカンカン。よろよろとフードの売店へ。 


テラスの程近くにあるフード売店「オーシャンズキッチン」

バリエーション豊かなフードメニュー。 


ここでオーダーし、フードを受け取る
 

かき氷「ブルー猿島(400円)」
 

まったりするお二人。いい感じ

隣のお二人が無人島ビールを飲んでいた。感想をお聞きすると「濃くて美味しい」とのこと。

島も一周したし、そろそろ帰ろうか、と時計を見るとあと10分で出港の時間。急いでわかめラーメンを買い猿島桟橋へ。


すごい行列
 

結局この船には乗れず・・・

なんだかバタバタと猿島を後にした。日差しが強く、編集部・山岸は七分袖焼けをしていた。

三笠桟橋で出迎えてくださった藤野さん。「暑かったでしょう」とねぎらいのお言葉。疲れが吹っ飛びました。 


猿島わかめラーメン

うちに帰っていただいたわかめラーメン。スモーキーな塩味で美味しい。猿島わかめもしっかりとした食感で美味でした。

取材を終えて

猿島の要塞は来年史跡に認定されるということで、この貴重な建物が守られ、維持していかれるのは嬉しい。魅力的なレジャースポットとしてだけではなく、私たちがどんな歴史の上に立っているのかを体で実感できる島として、重宝されてくといいな。

―終わり―
 

参考文献

『青と緑とレンガ色 さる島は 単なる自然の宝庫じゃないゾ』財団法人 日本ナショナルトラスト 
『横須賀市埋蔵文化財報告書第9集』 横須賀市教育委員会
『横須賀市埋蔵文化財報告書第11集』 横須賀市教育委員会 
『横須賀市埋蔵文化財報告書第13集』 横須賀市教育委員会
『新横須賀市史』 横須賀市
『大横須賀と金沢』 神奈川県立金沢文庫

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記者:

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