グノシー、赤字14億円 どう見る?

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グノシー累計500万ダウンロードを突破。利用者は急速に拡大

「グノシー赤字14億円」どう見る?

ネットで一日の情報を届けるニュースアプリ「グノシー(Gunosy)」。パソコンでも利用可能で、利用するにはユーザー登録が必要ですが、Facebook、Twitterなどのアカウントでもアクセスが可能となっています。

コンセプトは、「無料であなたにあった情報を毎日推薦してくれるアプリ」。Facebookアカウント、Twitterアカウントなどから、ユーザーの興味のあることを分析し、情報や最新の記事を提供してくれます。

グノシー社のHPによると、創業は2012年11月と創業からまだ2年も経過していませんが、2014年6月末には累計400万ダウンロード、8月末には累計500万ダウンロードを突破し、利用者は急速に拡大しているようです。また、利用者層は、20歳代から40歳代のビジネス層が中心で、女性の利用割合が43%というのも特徴かと思われます。

グノシー社の分析によると、ユーザー像として
1、ジム通い、本、資格取得にお金を使う人が61%
2、年収500万円以上の人が過半数
3、車を所有している人が67%
4、ファッション、美容など最新情報に興味がある人が65%
などとなっており、新しい情報収集や自己啓発に積極的な人が多いことがうかがえます。

グノシーは、どのようにして収益を上げていくのか?

「ニュース配信は無料」という中で、「会社として、どのようにして収益を上げていくのか?」と疑問に思う人も多いかもしれませんが、2014年10月より「Gunosy Native  Ads」という有料広告のサービスを開始するようです。「ユーザーの行動パターンから、ターゲットとなり得るユーザーへダイレクトに広告を発信する」もので、費用対効果の高い広告出稿が可能とされています。

また、「Gunosy Career」では、煩雑な情報入力、履歴書作成、エージェントとのやり取りもせず、SNSアカウントに登録すれば、匿名で求人募集をしている会社にエントリーしてくれるサービスも提供しています。これは、成約に対して収益を生み出す仕組みのようです。

新事業が新たな収益源として軌道に乗ると収支はさらに良くなる

会社の決算ですが、公表された第2期決算公告によると、売上約3.6億円で、経常損失が約13.6億円だったとのことです。各種ニュース報道によると、テレビCMなどの広告費用に投資したことによるもので、決算直前の5月には月商2億円程度だったそうです。

これが維持できれば、第2期での原価(約8700万円)と販管費(約16億2900万円)の合計が17.1億円だったことを考えると、経費も捻出可能かと思われます。これは月商が2億円を毎月維持できると仮定した場合、年商は24億円となり、決算公告だけではわからない部分もありますが、単純に毎月の経費が月2億円以内に収まれば、損益上はトントンになると考えられるからです。

また、前述の通り新しいサービスも開始し、新たな収益源として軌道に乗ると、さらに売上は増えるものと推測されます。

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