泡沫の少女を描く 女性アニメーション作家・くわがたの不思議な世界

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泡沫の少女を描く 女性アニメーション作家・くわがたの不思議な世界

「ゆきすすみさりゆき」
萌えアニメ調のタッチで独特な世界を描く、くわがたさんの作品がSNS上で話題になっている。

アニメーションの新しい可能性を探り、実験的な作品を次々に生み出していく彼女の作品の一部を紹介していく。

くわがたさんの描く独特な世界

コマ毎に異なるキャラが登場し、延々と流動していくGIFアニメーション。

一人ひとりのキャラが織り成すその独特な世界は、見るものを不思議な感覚へと誘う。

「どんどんカタストロドン」

怪物「カタストロドン」と戦う女の子の日常を描いた作品。

サンプリングされたセリフが複雑に織り交ざるとともに、徐々に日常の中にカタストロドンが侵食していく様子が印象的。

Vimeoのコメント欄からは、「Nice Color!」「So incredible!」と、海外の人々からも好評な様子がうかがえる。

「ゆきすすみさりゆき」制作:川口 真由

一人の女の子が次々に様相を変えながら、流れる景色に身を任せて歩いていく様子を描く。

全体的にぼんやりと淡い色彩で描かれた空間は、どこか懐かしさを感じさせる。

Tumblr「ゆきすすみさりゆき」に掲載されているページでは、画面をスクロールすることでGIFアニメーションが動く仕組みになっているほか、本作品の製作過程についてこう語っている。

一つ前の画をサンプリングして一歩進み、
ものが消えて、新しく導入して、
また一歩すすむというアニメーションです。
サンプリングをしてどんどん画面は荒れて行きます。荒れっぱなしではいられないので、
似たような物を置いてみたり、新しいものを配置してみたり、放置してみたり、
そのときそのとき対処して、どんどん進んで行きます。
こっちの方向に行きたいこと、思い通りにならないこと、
それをコンピュータの演算と対話しながら作っています。続きがまだまだ進行中。
(本人Tumblrアカウントより)

アニメーションの可能性を探る、新進気鋭のアーティスト

くわがたさんは、1992年生まれ、現在22歳の女性。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コースで学び、2013年に卒業制作展でアニメーション「ゆきすすみさりゆき」を発表した。

現在はTumblrやpixiv、drawrなどインターネット上に、イラストから動画まで様々な作品を積極的に発表している。

デジタル技術を駆使し、独特な表現でアニメーションの可能性を探るくわがたさん。今後の活躍が期待される注目のアーティストである。

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