新聞各社の電子化はどうなる? 毎日新聞は『Mainich iTimes』を『ビューン』より配信開始へ

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Mainichi iTimes

毎日新聞社は、『iPad』向けに『毎日新聞』日刊の特別編集版『Mainich iTimes(マイニチ・アイタイムス)』の配信を、ソフトバンクグループのビューンによるコンテンツ配信サービス『ビューン』を通して6月1日からスタートします。『ビューン』には、30以上の新聞、雑誌、テレビニュースのコンテンツ(リリース時現在)がそろっており、ニュース、旅行、ビジネス、スポーツ、ファッションなど、さまざまなジャンルと年代に対応。新聞コンテンツは『毎日新聞』のほか『西日本新聞』や『スポーツニッポン』も参加しています。

さて、『iPad』日本発売から現時点までの、日本国内新聞社の主な『iPad』対応あるいは電子化への動きをざっくり見てみたいと思います。

産経新聞HD

『iPad』日本発売と同時に、国内初となる新聞購読アプリをリリースして話題を呼んだのは産経新聞社。『産経新聞』の日刊紙面を、すべてそのままのレイアウトで読める『産経新聞HD』を発表しました。当日の新聞データは毎朝午前5時にダウンロード可能。リリースから1ヵ月は無料、その後は1500円/30日で課金される予定で、アプリ開発には、ヤッパが協力しています。

続いて、6月1日にリリースされる『ビューン』のコンテンツに参加する形で、『iPad』配信をスタートするのが『毎日新聞』と『西日本新聞』および『スポーツニッポン』。毎日新聞は紙面を15~20ページに特別編集した『Mainich iTimes』を配信予定です。『ビューン』は、『iPad』のみならず『iPhone/iPod touch』やソフトバンク携帯電話向けに30以上の新聞、雑誌、テレビニュースのコンテンツをパッケージで配信するサービスで、月額使用料は『iPad』450円/30日、『iPhone/iPod touch』350円/30日、ソフトバンク携帯電話は315円/月。『iPad/iPhone/iPod touch』に関しては、アプリケーションを初めて立ち上げてから30日間は無料です。

これに対し、朝日新聞社は、ソニー、凸版印刷、KDDIと共同出資で電子書籍端末向け配信会社の設立を5月27日に発表。ソニーが欧米で展開している電子書籍端末『リーダー』の国内販売を年内に開始することで『iPad』に対抗する姿勢を見せています。『iPad』の世界的人気と普及のスピードから遅れて登場する日本製『リーダー』の勝算はあるのでしょうか。どんなスゴイ戦略で日本市場に打って出るのか楽しみですね。

20世紀末にインターネットが登場した頃は、紙のメディアが電子化していく未来はずっと先にあると誰もが考えていました。でも、2010年の今、紙が消えてデータになっていくという事態を私たちは目の当たりにしています。これはちょっとした“歴史的事件”に間違いありません。今後の動きがどうなるか引き続き観察していきたいと思います。

『ビューン』参加コンテンツ一覧
ニュース報道系: 毎日新聞(毎日新聞社)/西日本新聞(西日本新聞社)/日テレNEWS24(日本テレビ放送網)
総合情報系: FRIDAY(講談社)/AERA(朝日新聞出版)/サンデー毎日(毎日新聞社)/週刊朝日(朝日新聞出版/女性セブン(小学館)
ビジネス情報系: 週刊ダイヤモンド(ダイヤモンド社)/PRESIDENT(プレジテント社)/エコノミスト(毎日新聞社)
マネー: ダイヤモンドZA(ダイヤモンド社)
トラベル: 地球の歩き方 アメリカ西海岸/スペイン(ダイヤモンド・ビッグ社)/ブルーガイド ココロ旅 北海道/東京/京都/沖縄(実業之日本社)/BE-PAL(小学館)
グルメ: danchu(プレジデント社)
ファミリー: プレジデントFamily(プレジデント社)/Pre-mo(主婦の友社)/Baby-mo(主婦の友社)
スポーツ:  ALBATROSS-VIEW(ALBA)/ゲキサカ(講談社)/スポーツニッポン(スポーツニッポン新聞社)
ファッション: CanCan(小学館)/mina(主婦の友社)/Regina(ALBA)/ネイル VENUS(実業之日本社)
趣味: DIME(小学館)
 
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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