専業主婦の推移(疑似科学ニュース)

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専業主婦の推移(疑似科学ニュース)

今回はメカAGさんのブログ『疑似科学ニュース』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、https://getnews.jp/archives/607078をごらんください。

専業主婦の推移(疑似科学ニュース)

「統計局ホームページ/第19章 労働・賃金」 『総務省統計局』
http://www.stat.go.jp/data/chouki/19.htm

の下記の項目に1962年~2010年の既婚女性の就業者人口がある。

「9-12  配偶関係,労働力状態別女子15歳以上人口(エクセル:34KB)」 『総務省統計局』
http://www.stat.go.jp/data/chouki/zuhyou/19-12.xls

1962年~1985年を書き出してみる(なお人口とは15歳以上の既婚女性の人口、労働力とは労働力人口、農林業とは農林業就業者数、非農林業とは農林業以外の就業者数、単位は万人)。

年  人口 労働力 農林業 非農林業
1962 2021  1033  539   482
1963 2079  1043  517   514
1964 2139  1067  508   547
1965 2191  1094  495   587
1966 2232  1118  477   627
1967 2331  1204  428   764
1968 2351  1165  405   752
1969 2402  1175  390   777
1970 2456  1187  367   813
1971 2528  1189  339   842
1972 2593  1207  314   884
1973 2675  1263  293   961
1974 2737  1253  280   963
1975 2787  1260  276   969
1976 2825  1292  263  1014
1977 2853  1341  259  1067
1978 2893  1394  259  1116
1979 2930  1432  251  1162
1980 2959  1455  234  1202
1981 2984  1473  221  1232
1982 3017  1510  219  1268
1983 3042  1560  210  1321
1984 3053  1561  202  1330
1985 3073  1570  199  1343

専業主婦の推移(疑似科学ニュース)

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https://px1img.getnews.jp/img/archives/2014/06/115.jpg

それぞれ人口で割ってみる。

年  労働力 農林業 非農林業
1962 51.1%  26.7%  23.8%
1963 50.2%  24.9%  24.7%
1964 49.9%  23.7%  25.6%
1965 49.9%  22.6%  26.8%
1966 50.1%  21.4%  28.1%
1967 51.7%  18.4%  32.8%
1968 49.6%  17.2%  32.0%
1969 48.9%  16.2%  32.3%
1970 48.3%  14.9%  33.1%
1971 47.0%  13.4%  33.3%
1972 46.5%  12.1%  34.1%
1973 47.2%  11.0%  35.9%
1974 45.8%  10.2%  35.2%
1975 45.2%   9.9%  34.8%
1976 45.7%   9.3%  35.9%
1977 47.0%   9.1%  37.4%
1978 48.2%   9.0%  38.6%
1979 48.9%   8.6%  39.7%
1980 49.2%   7.9%  40.6%
1981 49.4%   7.4%  41.3%
1982 50.0%   7.3%  42.0%
1983 51.3%   6.9%  43.4%
1984 51.1%   6.6%  43.6%
1985 51.1%   6.5%  43.7%

専業主婦の推移(疑似科学ニュース)

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https://px1img.getnews.jp/img/archives/2014/06/212.jpg

トータルで既婚女性の就業率はだいたい50%を維持しているが、1970年~1975年あたりに若干の落ち込みがある。しかし農林業と非農林業で分けた場合、農林業の人口が急激に減っていくのに対して、非農林業の人口は大幅に増加している。この増加傾向は1970年~1975年の間も変わっていない。

1970年~1975年の既婚女性の就業率の落ち込みは、農林業人口の急激な減少によるもので(1967年~1978年の10年間に半分になっている)、非農林業についてはその間も増加しており、都市部だけ見れば1962年以降、共働きは一貫して増えている。1960年代に25%だったのが1970年代には30%になり、1980年代には40%になっている。

高度成長期に国民の意識の変化によって専業主婦が増えたというのは間違いである(むしろ減っている)。単に農林業人口が減っただけ。

執筆:この記事はメカAGさんのブログ『疑似科学ニュース』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2014年06月25日時点のものです。

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