”マタハラ”認知度が6割以上に上昇! 女性対象の意識調査で浮き彫りになる”ハラスメント”と”貧困”

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働く女性が妊娠・出産・育児をする際での職場での無理解や嫌がらせを受けるマタニティハラスメント(マタハラ)。その実態を日本労働組合総連合会(連合)がインターネットによる意識調査を実施。マタハラという言葉の認知度が2013年との比較で20.5%から62.3%と飛躍的に上昇しているという結果になっているほか、セクハラ・パワハラといったハラスメントを受けているとの答えが49.2%という数字に。さらに、貧困への不安を感じている人が65.3%にのぼっています。

今回のインターネット調査は、2014年5月27日から29日にかけて、20代から40代の働く女性634名を対象に実施。そのうち58.4%が既婚で、315名が妊娠経験がなく、321名が正規社員。

昨年の連合の調査で、はじめてその実態が明らかになったマタハラに関して、自身が被害者であるとの答えが26.3%、周囲に被害者がいるとの答えが27.3%と大きな上昇はないものの、報道されたことを受けて「自分で調べてみた」が29.5%、「社外の友人などとその話題を話した」が23.4%となっているほか、実際に相談窓口に行ったという答えもあるなど、少しずつ変化が起きている模様。
「マタハラを改善する方法」については、「企業内での制度整備と、企業の理解促進」が51.9%、「育児に携わった女性の管理職・経営陣への登用」51.1%となっているほか、男性の育児参加制度整備や空気づくり、育児に携わった男性の登用への期待も高くなっています。

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セクハラ・パワハラを感じている人が5割近くになっているこの調査。ハラスメントを受けている人は正規・非正規の違いはなく、男女間の賃金や待遇の格差などを含めた問題について、改善をしているという答えが約3割に留まっています。また、その対応も「我慢した」が31.4%、「諦めて仕事を辞めた
」が25.2%となっており、特に非正規社員は離職率が正規社員の約2倍となっています。

また、テレビなどの報道によって話題になる女性の貧困については「すでに貧困に陥りつつある」が11.8%となり、「いつか自分も貧困になるのではと不安」の65.3%をあわせると8割近くになっています。自由回答で「女性は給与が低くなかなか昇級しないので、このままだと老後が不安」という声があるほか、「育休をいっぱいまで延長しても保育所が満員だったため、仕事に復帰出来ず失業してしまった」という例もあり、女性にとってマタハラと貧困は直結した問題であるということが浮き彫りになっています。

連合では、マタハラをはじめとする女性の職場での悩みを受け付ける電話相談を2014年6月10日・11日の10時から19時まで実施。前回の2013年には「妊娠をきっかけに退社を迫られた」という例など、マタハラ被害の訴えが677件寄せられています。調査でも悩みを共有できずにひとりで抱えるという人がまだまだ多い模様ですが、離職という決断をする前に今回のような相談窓口を活用することによって、状況の改善につながるかもしれません。

女性のための全国一斉労働相談ダイヤル

日時:2014年6月10日・11日 10時~19時
フリーダイヤル:0120-154-052

6月10-11日「女性のための全国一斉労働相談」(連合)
http://www.jtuc-rengo.or.jp/campaign/ph_dial_201405/index.html

第2回 マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査 (PDF)
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/data/20140605.pdf [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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