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サイコパスは病気?治療法は?

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サイコパス(反社会的パーソナリティ障害)は精神疾患

「サイコパス」と聞いたときに、映画「羊たちの沈黙」に出てきた冷酷な連続殺人犯を思い浮かべる人も多いでしょう。

サイコパスは、日本では以前は精神病質といわれていました。現在は、英語でのサイコパスも日本語の精神病質も、実は医学用語としては使用されていません。国際的な精神科診断基準である「DSM(アメリカ精神医学会)」と「ICD(WHO)」の両方も、サイコパスという診断名は使わず、代わりにサイコパスを含む広い概念の「反社会的パーソナリティ障害」という診断名を使用しています。そして、このパーソナリティ障害を、厚生労働省は精神疾患に含めています。したがって、サイコパスは病気です。

「反社会的パーソナリティ障害」とは

「反社会的パーソナリティ障害」という概念は、基本的にはサイコパスという概念の上に成り立っています。ただ、サイコパスでは、「ある種の冷酷な人間は、生来的にそのような傾向を持つ」という生物学的な視点が中心でした(その先駆者として、19世紀のイタリアの犯罪学者ロンブローゾは「生来性犯罪人」を提唱しました)。

しかしそれに対し、サイコパスが必ずしも「犯罪者になるとは限らないこと(政治家や指導者の中にはサイコパスがいるとの指摘もある)」「個人差などの、心理的要因や養育などの環境的要因を無視している」との批判が起こり、新たに提唱されたのが「反社会的パーソナリティ障害」という概念です。それに該当する人の特徴は、ものごとの善悪や他人の感情を考慮せず、平気で嘘をついたり社会的規範を破りますが「全く反省や後悔の念を示さない」ということです。

行動治療を中心とした心理療法が第一の選択肢に

一言でいうと、「反社会的パーソナリティ障害」の治療は非常に難しいのが現状です。まず、その原因そのものが、「生物的・心理的・社会的な要因が複雑に絡まったもの」と考えられていることから、決定的な治療法はありません。

薬物療法は、その原因に直接作用するというよりは、付随する気分の不安定さなどの症状の緩和が目的です。したがって現状では、行動変容を目的とした行動療法を中心とした心理療法が第一の選択肢となっています。しかしこれも、対象者の権威に対する不信感が非常に強いことから、動機づけが困難です。

そこで、同じようなもの同士での自助グループによる方法が提案されています。また、本人直接ではないけれども、家族を心理的に援助することも、結果的に本人に良い変化をもたらすと考えられています。

あと社会全体ができることは、必要以上に対象者を特別視しないことだと思います。なぜなら、ますますその人たちを社会から疎外することになるからです。

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