2015年末までに探査機を月面に送るって!? 『Google Lunar XPRIZE』に参戦しているハクトというチームを知ってる?
去る5月3日土曜日、日本橋三越劇場付近で宇宙っぽいイベントをやっているのを発見しました! 劇場内では宇宙サイエンスショーが開催されており、劇場外では望遠鏡や地球儀など宇宙関連の企業や協会が無料展示をしているようです。その中で目を引いたのがオレンジ色の船内作業服を来たお兄さんと子供たちが大きな車輪のついたラジコンみたいなものを動かして、キャッキャッと楽しんでいる様子。なんだなんだ、という感じで近づいてみると『Google Lunar XPRIZE』に参加している『ハクト』というチームの展示でした!
『ハクト』も『Google Lunar XPRIZE』も初耳!という方のためにまずは簡単な紹介を……。『Google Lunar XPRIZE』とはXPRIZE財団によって運営され、Googleがスポンサーとなり開催されている宇宙開発レースのこと。2015年末の期限までに、最初に月に探査機を送りこみ、500m以上走行させた映像を地球に送ったチームに賞金約20億円が贈られます。ただし参加は民間主導のチームであることが条件です。最初は世界中から34チームが名乗りを上げていたのですが諸般の事情で淘汰されたか、現在も開発を続けているのは18チーム。その中でもハクトは今年2月に中間賞にノミネートされており、Googleからも順調に開発を進めているチーム、つまり本当にレースに勝っちゃいそうなチームとして有望視されているのです!
展示会場で実際に操縦していたラジコンのようなものが探査機で、ローバーというそうです(写真左のお姉さんが手に持っているもの)。この2輪のローバーと、写真中央(机の上)の4輪のローバーとの両方を今開発中で、予算次第ですができれば2つとも打ち上げて、2機を連結させての月面探査(2輪の方を窪地探検させちゃうとか)を計画をしているのですって! 開発には東北大学の吉田和哉教授も加わっており、高い専門技術を持つメンバーが何人もいるとのこと。本当に実現できちゃいそうなところが実にすごいですよね!
ローバーは子供たちが操縦することもでき、みんな順番待ちして楽しんでいました。筆者はもういい大人ですが、子供たちがいなくなった隙を見計らって操縦させてもらうことに(笑)。なんとiPadで動くのです。左右に旋回させたり前進後退させたりと、直感的な操作性に感動! もしハクトの展示に遭遇したら、是非一度試してみていただきたいです。
レースの期限は2015年末ともうすぐそこ! ハクトを応援したくなったそこのアナタ! ハクトはちょうど今、サポーターズクラブの会員募集を開始したところだそうです。「宇宙を目指すワクワクと感動を、みんなで楽しみながらシェアしましょう!」と写真のお姉さんたち。宇宙好きな方ならば、直接ハクトを支援して楽しむのも素敵かも知れません。今後メディアに登場する回数も増えていくそうですから、今後の動向、ローバー開発の進展にぜひ注目したいですね。
ちなみにハクトの語源は「白兎」だそうで、ロゴに描かれているのは赤い星空に白いうさ耳(写真右のお姉さんが手に持っているカード左上参照)。なんてセンスがいい! とてもクールでロマンチックですよね。
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