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ロリータアイテムに込められた想いは?イラストレーター今井キラさんインタビュー「女の子の性格や好みを想像して描いています」

ロリータファッションに身を包んだ少女がお菓子に包まれて、その心象を映し出しているような構図が同世代の女の子の支持を掴んでいるイラストレーター今井キラさん。ロリータ系ブランドのAngelic Prettyでのイメージイラストを皮切りに、書籍の挿画や傘、カレンダーなどで乙女心をくすぐるようなイラストを発表し続けています。
今回、2012年12月に刊行された画集『月行少女』(ステュディオ・パラボリカ)の増刷を記念した個展でインタビューを実施。画集のタイトルの由来や、描かれる女の子に込められたものは何かなど、さまざまなお話を聞くことができました。

--今井さんといえばAngelic Prettyとのコラボレーションがよく知られていますが、どのような経緯でお仕事のお話があったのでしょう?

今井:短大を卒業した後、趣味でホームページを作ってイラストを公開していたのですが、Angelic Prettyさんからイラストのお仕事をしませんかとお声を掛けて下さってイラストを担当させて頂ける事になりました。それまで雑誌でしか見たことのない華やかな世界だったので、とても嬉しかったです。

--もともとロリータファッションがお好きだった?

今井:そうですね。私がはじめて目にしたのは高校生の時に行ったライブハウスだったのですが、みんなお人形さんのような格好をしていて「私もあんなお洋服が着たい」と思ったのを覚えています。私は自分の好きなものや興味のあるものからインスピレーションを受けて絵を描くことが多いので、自然にロリータファッション中心の作風になっていきました。

--今井さんのイラストの女の子には独特のチャーミングさがありますが、ご自身で少女を描き続ける意味や理由はどこにあるとお考えですか?

今井:あまり意識していなかったのですが…、自分の好きなものや描きたいものが無意識に少女というものに繋がっているように思います。また、作品を見てくださるお客様の中には、昔はロリータ・ファッションを着ていたけれど今はもう着ていないという方や、興味はあるけれど自分ではまだ着た事がないという方もいらっしゃるのですが、そういった思い出や願望を私の絵に重ねているというお話を耳にする事もあるので、描き続ける事で応えられたらと思うようになりました。

--例えば眼帯であったり、メリーゴーランドであったり、ロリータ系の女の子が好きな要素が入った作品もお描きになっています。このようなインスピレーションはどういったところからやってくるのだろう、と感じてしまうのですが。

今井:どちらも私が10代の頃に好きだったモチーフなので繰り返し描いてきました。何度も描いてしまったので、最近はここぞという時にしか描かないようにしています。

--あと、お砂糖漬けの少女という発想は今井さんならではだと思います。

今井:ほんとうは剥製というテーマで描きたかったのです。パリで見た博物商を絵にしたくて。でも、人によっては苦手な方もいるのではないかと悩んでいた頃に、友人が薔薇の砂糖漬けを作った話をしていたので、「剥製」ではなく「お砂糖漬け」というテーマで絵に落とし込むことができれば、私の作品を好きでいて下さる方にも親しみやすいのではと思い、あのような形になりました。

--観る方の感じ方を気にしていらっしゃる?

今井:ここまでは描いていいけどこれ以上は描いてはいけない、というラインは常に意識しています。自分の描きたい物を詰め込むのではなく、観ている方が自分を重ねられる余白みたいなものは残すようにしていて、登場する人物の表情も作品によって目や口元にやや浮かぶくらいで、あまり出ないようにしています。

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記者:

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: http://yaplog.jp/parsleymood/

TwitterID: parsleymood

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