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『東方』グッズを京都の職人が作る!? 職人「生」取材

徳利と蛙

すばらしい徳利がある。深い色合いをもち、昔話に出てきそうな丸みを帯びたひょうたん型の信楽焼(しがらきやき)だ。ひょうたんを飾る組紐(くみひも)は、一つ一つ職人が手編みした正絹(しょうけん)の京組紐である。本来は着物の帯を締めるのに使われるものだ。お札は京小紋型(きょうこもんかた)の技法を用い、赤い顔料で縁取りした和紙だ。四国の水に強い和紙を使い、実用性も十分。そしてつやつやと輝く漆(うるし)は、この道40年の漆職人の手塗りだ。本来の仏具の仕事では滅多に使う事がない紫の漆をたんねんに塗り、仕上げている。さて、この徳利が『東方萃夢想』というゲームの登場人物、伊吹萃香(いぶきすいか)のもっているひょうたんを「作ってみた」ものだったとしたら?

徳利と鳥居

『東方Project』は最近『ニコニコ動画』や『コミックマーケット』で人気のゲームシリーズだ。和風の世界観のなかで、美少女たちが活躍する弾幕シューティングゲームを中心に、格闘ゲームやコミックスなど様々な作品が展開されている。ファンのつくる二次創作が活発なのも特徴で、『魔理沙は大変なものを盗んでいきました』など作品の音楽をアレンジした楽曲を聞いたことがある読者もいるだろう。

瓢箪と手水鉢

この作品の大ファンである人物が、京都の職人達を集めて、ゲームに登場するグッズを作ってしまった。
先ほど説明したように、すべてが本物の一級品。一つの手抜きもないため、完成したひょうたんの値段は定価で10万円にもなってしまったのだという。キャラクターグッズというより、美術品として作られたものだから、この値段でも安い……のかもしれない。

ひょうたんを手がけた一人、この道40年の漆職人 佐野漆芸4代目 佐野勝さんにお話を伺ってみた。

仕事場

Q.どうして『東方』のキャラクターグッズをつくるようなことを?
京の職人も一時に比べたらだいぶ減っとるね。このままやと、20年たったらだぁれもおらんくなってまうな。だから、漆の新しい使い道をみつけなあかんと職人仲間と話しとったんや。ところが古い頭では思いつかん。何つこたら喜んでもらはるか、とんとわからん。そこで若いお方の知恵をもろて、作ってみたんや。

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