体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

ゲーム業界各社決算まとめ – 2013年春

ゲーム業界各社決算まとめ - 2013年春

今回はりくぜんさんのブログ『当たり判定ゼロ』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/346553をごらんください。

ゲーム業界各社決算まとめ – 2013年春

プレイ動画を見てゲームを遊んだ気になる問題というものがあります。「自分で遊ばないゲームなんてゲームやってるとは言えねぇ!」と断じるのは簡単ですが、実はこの解釈を認めてしまったほうが我々の益になることが多いのです。たとえばテレビ欄を見ただけでテレビを見た気になれれば、わざわざテレビを見なくて良いのでお得ですし、蟹工船を読んでいるだけで辛い労働をした気になれれば会社に行かずに済むのです。我々には観測を体験に変える力があります。
男の子なら誰しも「自分のゲーム会社を持ちたい」という夢を抱いたことがあると思います。この場合、わざわざ資本金やスタッフを集めて会社を立ち上げなくとも、企業の決算を眺めることで会社を経営している気分になることができるのではないでしょうか。事件は現場で起こっているのではなく、六畳の狭い部屋の中ですべて完結することができるのです。そう考えた私は企業の決算を集め、眺め、数字を舐めまわしました。なるほど、確かにこれは会社を経営していなくとも、あたかも経営しているような気分になれるかもしれない。しかしそもそも自分の脳内だけで完結することを是とするならば、今目の前にあるものはすべて自分の脳が生み出した産物ではないのか。プレイ動画を見てゲームをやった気になっているのも、蟹工船を見て会社に行った気になってるのも、決算をみて経営をわかった気になっているのもすべて偽物ではないのか。本当の我々は脳を培養液の中に沈められていて夢を見ているだけではないと誰が断言できるのだ。
なんということだ、ゲームのプレイ動画を見ているだけで世界の真実に辿り着いてしまうなんて…。
早く! 早く誰かに真実を伝えなければ…! しかしこの部屋の外も結局は自分の脳内でシミュレーションされた世界であることは明白だし、隣人も私の脳内の創造物にしか過ぎないのです。ではどうすれば良いのか。考えた結果、とりあえず死ぬことにしました。死んで、私の脳内にいない誰かに真実を伝えに行くことにします。それでは、さようなら。

「警部、この書き置きがガイシャの死体のそばに」
「……セカイ系をこじらせたのか。かわいそうに。……この資料は?」
「ガイシャが生前集めた資料と思われます。書き置きによるとゲーム会社の決算だとか」
「ほう、どれどれ……」

さて、慣れている方はここまで読み飛ばしていただけたことかと思いますが、ここからいつもの定点観測です。
左側は、期毎の収益の推移。右側は直近の決算における財務の状況になります。たとえ一時の収益が悪くともそれを耐えられるほど資産状況が良ければ倒産等は発生しないわけで、財政状況は企業の体力を表しているものと言えますね。RPG的に言うと、資産がHPで、収支がダメージとか回復って感じ。まぁこれは個人のお財布に置き換えても同じ話ですけど。
会計知っている人には今更の話ですが、会計やってない人はだいたいそういう風に理解してもらってれば大丈夫です。

バンダイナムコホールディングス

ゲーム業界各社決算まとめ - 2013年春

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/05/kessan01.jpg

前期まではわりと全事業がバランスよく伸びてたんですが、今期はアイカツおじさんのお布施も届かずトイホビー事業が減速する一方、コンテンツ事業が営業利益ベースで前期比114.3%増の364億円と躍進。そしてついに決算短信にも、増収要因として「機動戦士ガンダム」シリーズ、「ワンピースグランドコレクション」に続いて「アイドルマスターシンデレラガールズ」が挙げられるようになりました。ちひろさんのお働きに本社も満足のご様子…。
バランスシートも借金少なく、自己資本厚く、資産の流動性が高いと老舗だけあって文句のつけようのない安定感。今や完全無欠のスーパーアイドル状態ですが、来期の見通しはやや固め。もっとも今期も株主から「来期予想が固め過ぎないか」と指摘されながらも保守的な業績予想を立て続けて、何回か上方修正しています。
来期予想ってのは、集金したい会社は強めに記載しますし、あとで下方修正するのが嫌な会社は保守的な数字を作りますし、そのときそのときの会社の状況によってぜんぜん違う数字が出てくるので、真に受けることはないんですけどね。

1 2 3 4 5 6 7 8次のページ
寄稿の記事一覧をみる

記者:

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。