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ゲームの世界の経済学が現実世界に通用するという話

ゲームの世界の経済学が現実世界に通用するという話

今回はやねうらおさんのブログ『やねうらお-俺のブログがこんなによっちゃんイカなわけがない』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/286501をごらんください。

ゲームの世界の経済学が現実世界に通用するという話

最近、私の会社では年商1,000億円ぐらいの規模の会社の販売管理系のシステムを開発しているのだが、どうもこのシステムの設計意図が私にとってはまさにデジャヴというか、「もうかれこれ10年ぐらい前にこれと同じこと考えてたよなー」と思ったので、そのあたりのことをだらだらと書いてみる。

いま、話を単純化するために店頭販売価格をいくらにすればいいかを決定するシステムを作りたいとしよう。

まず、経済学の教科書によく載っている需要曲線というのは次図のような反比例っぽいグラフである。

ゲームの世界の経済学が現実世界に通用するという話

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/game164.jpg

経済学の教科書では、これと供給曲線とを重ね合わせて、その交点が均衡価格(市場価格)だと説明がある。

販売する側の視点に立った場合、最適な価格(利益を最大化できる価格)というのは、均衡価格では決してない。そこで、いま供給曲線については考えないことにして、利益を最大化できる価格で売る、とだけ考えよう。

近年、インターネットの価格比較サイト等の発展により、インターネット上で最安価格を見つけることが容易となった。それゆえ、需要曲線は上記のような反比例っぽいグラフにならない。典型的には次のようなグラフになる。(ただし経済学ではこれは需要曲線とは呼ばないようなので、以下で「需要曲線」と書いてあるのは「価格に対して実際に売れる量の曲線」とでも読み替えて欲しい。)

ゲームの世界の経済学が現実世界に通用するという話

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/game216.jpg

最安価格でなければほとんど売れない。ほとんど売れないながらも、ゼロではない。それは例えば、店頭販売であれば、わざわざ他の店を回るコストを考えるとそこで買ったほうがいいというような判断もあるだろうし、そのお客さんはその店のことがお気に入りなのかも知れない。あるいは、他の店のほうが安いことを知らないのかも知れない。

この傾向はインターネットでも同様であり、同じ店で買ったほうがまとめて発送できて送料が安くなるからだとか、ちょっとぐらいの差なら信頼できるほうの店で買うだとか、比較サイトで比較するのが面倒なのでいつも買っているところでいいやだとか、まあ、そういう人たちが一定数は存在して、最安価格からある程度離れていてもそこで買うのである。

また、需要は無限にあるわけではなく(いくら安くとも要らないものは要らない)、値段をかなり下げたところで一定数以上は売れないという需要の限界値がある。

上図のような需要曲線になるとき、販売者側に立って、利益を最大化する価格とはどこかというのをいま問題として考える。

ここで前提条件をさらに追加しておかなければならないのだが、正確な需要の限界値は、売り手は事前にはわからないということである。「おおよそ100ぐらいだろう」だとか、予測を立てることは出来るが、正確な数字ではない。販売できなくて在庫が余るリスクを考えれば、資金効率を考えるなら、確実に売れるとわかっている程度の数だけ仕入れたほうが効率が良い。(価格を少し下げれば、売りきることができるタイプの商品であれば、このようなリスクをあまり考えなくて良く、一括仕入れによる値引きがあるなら、多めに仕入れることにも合理性があるのだが、私がいまここで取り扱おうとしている商品は、そういうタイプの商品ではないとする。)

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