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TSAロックのトラブル体験談・・・TSAロックは、掛けないほうが良い!

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今回はA Yoshidaさんのブログ『アメリカより』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://gdgdtrip.jp/p/722をごらんください。

TSAロックのトラブル体験談・・・TSAロックは、掛けないほうが良い!

このブログ訪問者には日米間の航空機利用者が多いと思います。

9・11テロ事件以来、アメリカ発着航空旅客者の預け入れ荷物(スーツケース)は、鍵をしないか、鍵をする場合にはTSAロック(アメリカTSA認定ロック)を使うことが義務付けられているのは、皆さんご存知ですね。

「(アメリカ政府認定なので)TSAロックをすると、安心だ」と思うでしょうが、そうではない事を実際に体験しましたので、皆さんの参考にしてもらうために報告します。
まあ、「安心」の種類が違うんですけどね・・・

最近、航空機の預け入れ荷物の重量制限も厳しく、国際線一般エコノミークラスでは50ポンド(22キログラム)を超えると重量超過料金を徴収されるか、別の荷物か箱に分けるように要求されますね。日系航空会社ではチェックイン時スーツケースが重量超過すると、無料で段ボール箱をくれて、「小分けしてください」と言われることもあります。

そんなときにSamsoniteやRimowaのような超軽量スーツケースは、便利ですね。
なにせ、普通のスーツケースは本体だけで13~15ポンド(6~7キログラム)位の重量があるのに、SamsoniteのCosmoliteは本体7.5ポンド(3.4キログラム)。つまり、3キログラム余分に荷物が入れられることになります。
普通のスーツケースで「このお土産や買い物を入れると、大丈夫かな~、重量超過しないかな~」と重量制限ギリギリ前後で不安なとき、SamsoniteやRimowaなら大丈夫。不安が一つ減ります。


(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://gdgdtrip.jp/files/2012/12/tsa01.jpg

実際にスーツケース本体の重量を測ってみました。

普通の布製スーツケースと、その本体の重さ、13.25ポンド。(単位=ポンド)


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Samsonite Cosmoliteの本体の重さ、7.50ポンド。(単位=ポンド)


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しかし、Samsonite CosmoliteのTSAロックは、スーツケース本体に付いています。


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TSAロックは、スーツケース所有者は設定した数字のコンビネーションに合わせ、写真TSAロックの下端のプッシュバーを押すと、スーツケースのファスナーの引き金の穴を通している部分のロックが解除され、ファスナー引き金をロックから外してスーツケースを開けます。

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ロックされている状態ではこのプッシュバーは押せないので、ファスナーの引き金の穴がTSAロックにロックされたままで、スーツケースを開けることが出来ない、という仕組みです。

(TSAロックがどういう仕組みか知らない人のために・・・)空港のセキュリティー担当職員は写真のTSAロックの上部の丸い鍵穴に持っている鍵を入れて回すと、数字のコンビネーションを知らなくとも、スーツケースのファスナー引き金を止めている鍵が開くという仕組みですね。


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カバン修理屋さんの話だと、TSAロックはTSA001からTSA011位まであって、それぞれTSAが使う鍵の形は違うそうです。
SamsoniteのCosmoliteにはTSA002のロックが本体に付いています。TSA002のロックには、TSA002用の鍵が必要になります。
このTSA鍵は、空港のTSA職員だけが持っています。一般の人はこのTSA鍵を持つことも、購入することも、許されていません。

さて、筆者は11月に日本へ行くときにこのSamsonite Cosmoliteで荷造りし、いざTSAロックを閉めようとしたところ、ロックが掛からないことに気が付きました。

つまり、どんなにコンビネーションダイヤルを回して変えても、常にロック下端のプッシュバーを押すことが可能で、ファスナーの引き金をTSAロックに止めることができません。


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これを発見したときは翌朝出発する、その前夜だったので、「このTSAロックは、(以前の旅の時に)TSA職員に壊されたな・・・」と思いながらも、修理は帰ってからということにして、スーツケース用ベルトを付けて今回はしのぐことにしました。


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さて、1週間の旅から帰り、「このTSAロックは、もう、壊されて使えない。」と思い込んでいたので、交換できるものなら交換したいと思い、まずはTSAロックが本体にどういう方法で付いているのかを調べます。

そうしたところ、これはただ単にスーツケースの内側から2つのねじで留められていることが判りました


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そこで、まずはこれを外します。ねじ穴は普通の「+」や「-」ドライバーではありませんでした。いわゆる「T-2」ねじと言うやつで、ねじの頭の穴は六角形の穴になっています。


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このねじを回して外すには、「T-2」ねじ回しが必要です。


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「T-2」ねじ回しさえあれば、簡単にこのねじは外れました。


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ユーザーが簡単に外せるくらいだから、替え部品として簡単に入手できるだろうと思って、Samsoniteのカスタマーサービスに電話してみたら、それからが大変。

カスタマーサービスはTSAロックが壊れたことに同情してくれて、一生懸命、部品データベースを探すも、「その部品は、修理部品としては売られていない。」という結論になり、代わりに近くの認定修理屋(とは言っても、車で片道40分は掛かるところ)を紹介してくれて、「そこなら修理部品として持っているかもしれないから、売ってくれるかもしれないので、連絡するように。」とのこと。

「えっ? こんな簡単に一般ユーザーが外せる部品(TSAロック)が、修理部品としては売ってくれないなんて、どういうことか!?」と憤慨しながら、修理屋にまずはEメールしてみることに。

その結果「いや、うち(修理屋)もそれは部品として入手は困難。また、Samsonite軽量スーツケースCosmoliteはヨーロッパで製造されていて、その部品はヨーロッパに発注しないといけない。Samsoniteヨーロッパ工場は対応が遅く、前回部品を注文したときには4ヶ月掛かってようやく送られてきた。」という回答。
しかし、「幾ら位するか?」と言う質問には、「手元にあれば、TSAロックそのものは$10-20で販売可能。プラス、送料手数料$7.50。」ということで、(スーツケース本体は$300位した割には)修理部品としてのTSAロックそのものはそんなに高くないので、まずはひと安心しました。

ついでに(理由は下に書きますが・・・)、修理屋さんに「スーツケースの修理のために、お宅ではTSAキー(鍵)は持っているんでしょう?」と聞いたら、「いや、うちも持っていない。」との返答。一般人がTSAキーを持てないのは理解できますが、業界の人は許可があれば持てると思ったら、それも出来ないとのこと。鍵専門店(Lock Smith)も、TSAキーは持っていないのかな・・・

そうこうやり取りしていると、数日後、「たまたま中古の修理不可能な壊れたSamsonite Cosmoliteスーツケースが手に入ったから、そのTSAロックを譲れる。中古部品だから、TSAロックの値段は半額の$7.50で良い。それに送料手数料$7.50を加えて、総額$15でどうか。」とタイミング良く(?)メールが来たので、早速それを購入することにして、郵送してもらうことになり、一件落着となりました。

なんと、一般人がこんなに簡単にきれいに外せる部品が、こんなに入手不可能だなんて、知りませんでした。

今回のTSAロックは、どのように壊れたのか?

さて、出発前夜に「TSAロックが掛からない」ことに気がつき、「これはTSA職員の乱暴な扱いに、修理不能なほど完全にロックが壊されてしまった。」と思い込んでいたので、ついでにこのTSAロックの内部を開けてみて、「どのように壊れたのか」を調べてみることにしました。

TSAロックの裏のねじを緩め、


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内部を見てみます。
写真に追加した黄色い線は、この部分に填っていた金属バネ(細いピアノ線製)を示しています。
1時間ほどいじっていて、その間に何度か組み立てたり、元に戻そうとしたりしているうちに、飛んでいってしまい、見つからなくなってしまいました。


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結果的に判ったのは・・・

本来、TSAロックのTSAキーを差込む鍵穴は、下の写真のように縦になっていなければならないのに、


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筆者のTSAロックが閉じなかったときには、この鍵穴が横位置になっていて、そこでStuck(動かない)状態になっていたので、ファスナー引き金を留めるバーがコンビネーションロックの数字に関係無く、常時開いてしまう、という状態だったことが、あとで判りました。


(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://gdgdtrip.jp/files/2012/12/tsa20.jpg

結局、こんな事がまた起こったら「この鍵穴にTSAキーを差し込んで、ガチャガチャやっていれば、きっと直るんじゃあないか?」と思い、修理屋さんに「TSAキーを持っているのか?」と聞いたら、「我々も、持っていない。」と言う返事でした。
「じゃあ、こう言うときにはどうしたらよいのか?」と聞いたら、「そういうトラブルに気付いたら、空港でTSA職員を見つけて、TSA鍵を差し込んでもらって、直してもらうしかない。」との話でした。

いや、参りました。
普通、空港で荷物受け取ったときに、「その場でスーツケースを開けてみよう」と思うことって、少ないじゃあないですか。家に帰るまで開けないことのほうが多いですよ。

そういう時にはどうすりゃいいんでしょう?
もう一度スーツケースを持って、空港へ行けってか?
勘弁してよね。

まあ、修理屋さんの話だと「TSAロックが壊れたくらいは、運が良い。中にはTSAが、そのTSAロックに合うTSA鍵を持っていなくて、チャック部分の布をナイフで切られる人もいる。」と言うことです。(最初に書いたように、TSAロックのキーは001番から011番位まであるそうで、スーツケースに付いているTSAロックの番号の鍵をTSA職員がたまたま持っていないこともあるらしいんです。)

最近は航空会社も、チェックインカウンターに「預け荷物にはTSAロックを掛けないでください。」と注意書きを貼っている。

そういえば、11月の日本への旅で気が付いたのですが、成田のユナイテッド航空のチェックインカウンターには「預け荷物にはTSAロックを掛けないでください。」という張り紙がしてありましたね。

こういうトラブルが増えてきているんでしょうね。

結論:TSAロックは、掛けないほうが良い。

うちの奥さんはいつも、電気製品のコード類などを留めてある「ビニタイ」を、スーツケースのファスナー2つの穴に通して留めています。
これが一番被害とコストの少ない方法ですかね。
これだったら荷物運送中に多少振動してもファスナーは開かないし、TSA職員も簡単に開けられて、「ビニタイ」壊しても元値がタダからね・・・そもそも、壊しようが無いしね。
なかなか馬鹿に出来ないですよ、この方法。
奥さん曰く、スーツケースをTSA職員に開けられた後も、ちゃんとビニタイを元に戻してくれているそうです。


(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://gdgdtrip.jp/files/2012/12/tsa21.jpg

執筆: この記事はA Yoshidaさんのブログ『アメリカより』からご寄稿いただきました。

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