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子育てと仕事の両立、どうすればいい?

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 就職、結婚、子育て…女性には様々なライフイベントが待ち受けていますが、できるならばずっと働き続けていたいと思う人も多いのではないでしょうか。
 しかし、新人の頃、新人卒業後、結婚、そして特に出産、育児中の働き方は大きく変わります。では、それぞれの時期に、どのように仕事と向き合えばいいのでしょうか。
 『これからも働き続けるあなたへ』(大和書房/刊)の著者で、大学在学中に結婚・出産を経験し、その後、リクルート社で営業として華々しい成績をあげ、現在は働く女性を支援するビジネスを展開する太田彩子さんにお話をうかがいました。その後編です。

 ◇  ◇  ◇

―本書にも書かれていましたが、大学生の頃に子どもを出産されて、その後就職をされたそうですが、仕事と子育てを両立する上で最も大変だったことはなんですか? また、どのようなことに不便を感じましたか?

「特に子どもが小さいときでしたね。学生時代の結婚でしたので、親に心配をかけるわけにはいかないので頼れず、ママ友達も皆無で、本当に孤独でした。しかも、子どもが生後6か月のとき、難病であることが分かり、そのときはガーンと奈落の底に突き落とされたような気がしました。しかし、悲しみや孤独で長く引きこもっているわけにもいかず、働き始めようとするのですが、まず仕事が見つかりませんでした。小さな子どもがいる、親と同居ではない。何かあったときに仕事は本当に続けられるの?と採用面接者から幾度となく厳しい質問が続き、ことごとく面接も蹴り落とされました。
そしてやっとありがたくも営業職という立場で採用され、その嬉しさで絶対に今度は頑張ろうと覚悟を決めるのですが、やはり大変だったのは『常に時間が限られている』ということでした。子供が小さいうちは、特に持病があったため、幼稚園や保育園から呼び出されるのは日常茶飯事。今日は絶対に大切な商談があるから、という日に限って、子どもが高熱を出す…。お金もなくベビーシッターにお願いできる余裕などなく、しかも当時は病児保育サービスなんてありませんでしたから、途方にくれました。私が休んだり、早退したりすると、必ず職場の皆さんに迷惑や負担がかかります。そして営業でしたから、お客様にアポイントキャンセルをせざるを得ないときに、『またか・・・だったら独身の身軽な人に担当変えてほしい』と言われるのが怖かったときもありました。自分の都合で周囲に迷惑をかけているのではと、『仕事を本当に続けられるのだろうか。けれど、私はこの子を育てるために仕事は辞められない・・・』何度も夜ひっそりと涙を流していました」

―子育てと仕事を両立できていない人にはどのような悩みが多いのですか?

「私もまさに悩んでいたことですが、主に『時間が限られている』『自由でない』『ストレスが大きい』の3つです。
まず、時間はとても限られているということ。たとえば独身時代は思い切り残業もできたし、休日も好きなことに熱中していたのが、今度はそうもいかない。限られた時間で多くの仕事をこなさないといけないので、独身時代と同じ働き方では無理ですよね。 そして自由ではない。今までは一人で稼いで好きな洋服を買い、好きな旅行先へ遊びにいけたのが、そうもいきません。何か決めるのも家族会議が必要ですし、朝の身支度だけでも子どもに朝食を食べさせて洋服を着替えていく、倍かかります。
そして最後は、育児ストレスです。ただでさえ仕事でストレスが大きいのはもちろん、家にかえっても子どもが小さいうちは戦争なので、子どもが寝付くまでは休まるときはありません。そうすると、ストレスがたまり、さらに追い打ちをかけるように、子どもの我儘やトラブルがあると、ため息をつくばかりの日々。言ってはいけないことなのに、『ママだって一生懸命あなたのために働いて、頑張っているのだからね!』と幼稚な言葉を言って猛烈に反省したり…。
たくさんの苦労や悩みはあるけれど、それでも出産して育児することはこのうえない幸せです。何よりも自分よりも大切だと思える尊い命とともに、自分も成長します。一人だった幸せも、家族が増えると何倍もの幸せに膨らみます。結果的に、育児しながら働くことの幸せを私は経験でき、今もこうして働ける喜びを身に染みて実感しています」

―女性が出産後も働き続けるために必要な周囲の支援や制度について、どのようなものが必要だと感じましたか?

「まず、多くの人を巻き込むことです。というよりも、多くの方の協力を得ざるを得ないのかもしれません。保育園にも入るのが大変な今日、そこから職場復帰してからも周りの協力なしでは働くことは難しいでしょう。
いま、出産後も働き続けられるような育休制度やユニークな休暇制度など『制度面』では充実してきた会社も増えてきました。しかし多くの女性は、「制度はあるけれど、それを実際活用して働き続けているロールモデルがいない」という現状にも不安を抱えているのです。
本書にもあるのですが、そんなときは『自ら職場を変えていく』と女性側も働きかけていくことが大事です。つまり、『制度がない』『制度を使える環境がない』と会社に不平を漏らすのではなく、『私は会社のためにここまで貢献したい!』という成果をだし、会社からも『早く戻ってきてね!全力で応援するから』と会社側からも温かく迎えてくれるような環境を自ら創り出すことのほうが大切です。 制度はあくまでも制度。その制度を創るのも、人間ですから」

―子育てのストレス、仕事のストレスと上手く付き合っていくために、太田さんはどのようなことをしましたか?

「上記のように、育児と仕事を両立する女性には、本当に大変でストレスフルな日々を送っていることでしょう。私の場合も、まさにそんな日々でした。
そんなとき、ダイエットと同じく
1 ストレスが入ってくる量を減らす
2 ストレスを出す量を増やす
3 ストレスをためにくいよう、体質改善をする
をお勧めします。赤ちゃんのときは原因不明の夜泣きで悩むこともあるでしょうし、子供が成長すると反抗的な態度をとられて途方に暮れる日もあるでしょう。また、父親がまったく育児を手伝ってくれず、自分ばかりに負担がたまって、「もういい加減にして!」と投げ出したくなる時もあるかも知れません。そんなときは、ダイエットと同じく、上記の3つのポイントでストレス解消すればいいのです。たとえば私の場合は、「育児から解放される日」をときどきつくっていました。実家に預けたりして、自分はめいっぱい自分の時間を楽しみます。
本書では、『ストレス・ダイエットをしよう〜育児ストレスと上手につきあう方法〜」にて紹介していますので、ぜひご覧ください」

―本書では女性に対する「仕事のススメ」についても書かれていますが、仕事の楽しさとはどこにあると思いますか?

「日頃働いている方なら、働くことは当たり前すぎて、その幸せにさえ気づいていないことがあります。私も一時期、専業主婦の時期もあったのですが、私にとっては育児もいいけれど、自分自身の自己実現できる場がほしい、と強烈な願望が膨れ上がりました。欲張りな女性はたくさんの夢を叶えることで自分自身のバランスをとっているのだろうと思います。
私の場合、仕事の楽しさは、稼ぐことはもちろん大切なのですが、それ以上に『周囲とかかわれること』『自己成長できること」『誰かの役に立てるということ』だと思います。
色々な価値や人間関係にもまれて、刺激を受け、ときには辛い仕事でも、それでも確実に社会と交わり、社会発展の小さな力を提供できる。そんな小さな喜びを感じられれば、これからも働き続けたいという、仕事のありがたさを実感できるようになるものです」

―読者の皆様に本書の読みどころやメッセージをお願いします。

「これからもずっと働き続けたい。けれど、本当にできるのだろうか・・・。本書の42つの処方箋を通じて、皆さま働く女性の不安がやわらいで、結果的に、働くことの楽しさや喜びが感じてもらえれば嬉しいです。
そんな、これからも働き続けるあなたへ、この本を贈ります」

(新刊JP編集部)



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