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3Dプリンターってもんが起こすであろう革命と現在の3Dプリンターの限界、そしてもっと知るべきCNCのチカラ

3Dプリンターってもんが起こすであろう革命と現在の3Dプリンターの限界、そしてもっと知るべきCNCのチカラ

今回は和蓮和尚さんのブログ記事『3Dプリンターってもんが起こすであろう革命と現在の3Dプリンターの限界、そしてもっと知るべきCNCのチカラ/キャズムを超えろ!』からご寄稿いただきました。

3Dプリンターってもんが起こすであろう革命と現在の3Dプリンターの限界、そしてもっと知るべきCNCのチカラ

3Dプリンタが革命を起こすのは10年以上…贔屓目に見ても5年以上先

クリス・アンダーソン(以下、クリス)が書いたMAKERSって本はモノづくりベンチャーをいい意味でバズらせてくれたので感謝しきりなのだが、3Dプリンターを悪い意味でバズらせてくれたことについては閉口する。もっとも、クリスは100%完璧に正しいことを言っていて、読み手とそれを取り上げるメディアが曲解して悪い方向にいっているだけなのでクリスに罪はないのだが。

あの本に書いてあった3Dプリンターについての記述をまとめるとこうだ

3Dプリンターというすごいテクノロジーが出てきて、ここ数年で急速に進化している。今はまだ特定の用途にしか使えない特定業務用の技術だが、数年後~十数年後に驚くような進化を遂げるだろうと予測される。そうなれば、第2の産業革命が起きるやもしれない。

3Dプリンターの技術革新はすごい。ほんの25年前は何十万円もした高性能なx86プロセッサーの数千倍もの性能のx86プロセッサーが今2万円ぐらいで買える時代となったように、この進化が止まらなければ25年後に第2の産業革命が起きている可能性はとっても高い。だが、2012年の今、3Dプリンターが産業革命を起こそうとしているかというと、それはNOだ。Completely NOだ。今日の3Dプリンターは、2400bpsのインターネット通信に成功したのをみて、数年内には世界中の人がFacebookでつながる!的なことを言っているようバズりかたをしているといっていい。

3Dプリンターによって2012年現在起こっている革命はあるか? 答えはYesだ。とっても小さな小さな革命のタネであるが。それは、”企業としては”極小のコストでメカ構造の試作を繰り返すことができ、量産プロダクトの試作スピードと試作コストを劇的に下げていること。これによって、Cerevoのようなモノづくり系ベンチャーをはじめることがより容易くなるし、大手企業にしても製品化サイクルをいくばくか早めることができる(もっとも彼らはそこ以外のスピードが劇的に遅いので、大勢に大きな影響はないのだが)。

また、CNCで作ることができない特殊形状ワンオフ品(数個レベルで製造する品)の世界では3Dプリンターによって既に革命が起きている。

だが、待ってほしい。みんな忘れていないか? CNCを。クリスは意図的に軽くしか触れなかったのではないかと思うぐらい、MAKERSのなかではCNC(以下、CNCマシニングセンタを差す)についての取り上げ方がネガティブだ。3Dプリンターに読者の注意を集めたかったが故に軽く扱うことにしたのではないか、とうがった見方をしてしまうほどに。しかしながら、2012年から向こう数年程度のスパンで見ると、CNCは3Dプリンターなんかよりも遥かに現実的な加工方法で、これをうまく使えばもっと短期間で、もっとモノづくりを改革してゆくことができる。十数年後に起こるかもしれない3Dプリンタによる「革命」ほどドラスティックではないかもしれないが、手がとどき、イメージすることができる2012年、2013年の”今”起こっていることなのだ。

CNCって何? その特性は?

CNCとは、全自動・超高速・超高精度な彫刻だと思えばいい。丸太から仏像を彫り出していく仏像職人を思い浮かべてほしい。何種類ものノミを使って、仏像の匠がリアリスティックな仏様を彫り出していく。この作業が、仏像の3Dデータさえあれば全自動で数十分、数時間といった時間でコンマ何ミリという精度で完成させてしまうことができる機械がCNCだ。

意味がわからんという方はこちのビデオでも見て頂けばと思う。

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